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セックスレスによる不倫は多い?原因やリスク、対処方法を徹底解説

セックスレスによる不倫は多い?原因やリスク、対処方法を徹底解説
中川 浩秀 東京スタートアップ法律事務所

監修弁護士

中川 浩秀 東京スタートアップ法律事務所

東京スタートアップ法律事務所の代表弁護士。男女問題・不倫慰謝料に関する相談を多数解決。

    近年、夫婦間の「セックスレス」が原因で、関係が冷え込み、ときには不倫に発展してしまうケースが増えています。

    セックスレスの背景には、仕事や育児による疲労、心理的なすれ違い、身体的な問題など様々な要因が存在します。

    こうした状況が長期化すると、夫婦の絆が損なわれ、外に愛情を求めてしまう人も出てきます。

    本記事では、弁護士の視点からセックスレスの定義や原因、不倫との関係性、そして不倫を未然に防ぐためにできる対策や、万が一疑いが生じた場合の適切な対応について、分かりやすく解説していきます。

    セックスレスとは?

    セックスレスとは?

    セックスレスとは、一般社団法人日本性科学会の定義によれば
    「病気など特別な事情がないにもかかわらず、カップルの合意した性交等の性的接触が1か月以上なく、その後も長期にわたることが予想される状態」を指しますが、一般社会において確定した定義が存在するものではありません。

    この定義によると、性的接触の単なる一時的な減少ではなく、それが継続的になることで、夫婦関係に心理的・感情的な距離が生じやすくなる点が問題とされています。

    なお、ここでいう性的接触には、性交のみならずキスやペッティングも含みます。

    セックスレスの割合

    以下の調査は、現在のパートナーについてに限らず、セックス経験のある任意の男女に対して
    「この1年間のおよそのセックス回数について教えてください」という質問に対する回答をグラフにまとめたものです。

    上述のセックスレスの定義から、当該調査におけるセックスレスを性交渉が月1回もないものと定義すると、以下グラフでは、セックスレスの者は「年数回」及び「1年以上なし」に該当します。

    まず年代が上がるにつれてセックスレスの割合が顕著に増加する傾向がみられます。

    男女で比べると、30代までのセックスレスの割合は男性の方が高いが、それ以降は60代を除いて女性の方が高いです。

    全体的には女性の方がセックスレス割合が高く、性別差は中高年層程大きく、特に「1年以上なし」については顕著です。

    このことから、加齢による性欲低下や健康問題に加え、長期的関係における心理的要因も影響していると考えられます。

    セックスレスの主な原因

    セックスレスの主な原因

    セックスレスの背景には、夫婦それぞれに異なる事情や心理が存在します。
    本項目では、夫側と妻側の視点から主な原因を整理し、その特徴や夫婦関係への影響について解説します。

    妻側の原因

    妻側のセックスレスの原因には、出産や育児による身体的・精神的負担、ホルモンバランスの変化、夫への愛情や信頼感の低下、家事や仕事の疲労、性生活への不満や価値観の不一致等が挙げられます。

    夫側の原因

    夫側のセックスレスの原因には、仕事の多忙やストレス、加齢による性欲や生殖機能の低下、夫婦関係の不和、妻への性的魅力の減退、性生活への不満や価値観の不一致等が挙げられます。

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    セックスレスによるリスク【拒まれている側】

    セックスを拒まれている側にとって、セックスレスは心身の両面で大きなリスクを伴います。

    まず心理的には、配偶者から拒否され続けることで「愛されていないのでは」、「魅力がないのでは」という劣等感や孤独感が強まり、
    自己肯定感の低下や抑うつ状態を招くことがあります。これが長期化すると、夫婦間の信頼関係や情緒的な繋がりが薄れ、会話やスキンシップも減少し、関係修復が難しくなります。

    また、性的欲求が満たされない状態が続くと、夫婦双方不倫や風俗利用等外部での性的満足を求める行動に至る危険性もあります。

    これは道徳的な問題のみならず不貞慰謝料請求や離婚といった法的な問題にも発展する恐れがあります。

    身体面では、性的接触が減ることでオキシトシンやセロトニンといった幸福感や絆を強めるホルモン分泌が低下し、ストレスや不眠の悪化、生活の質低下に繋がる場合があります。

    このように、セックスレスは単に性生活の不満にとどまらず、精神的苦痛、夫婦関係の破綻、健康の悪化等複合的なリスクを伴うため、早期の対話や解決の努力が重要です。

    自身が有責配偶者となり離婚請求が認められなくなる可能性

    不倫をした側は有責配偶者に該当する場合があり、婚姻関係を破綻させた責任があると判断されれば、相手が離婚に同意しない場合、原則として裁判での離婚請求は認められません。

    ただし、以下の事情などを総合的に考慮し、例外的に離婚請求が認められる可能性があります。

    • ①別居期間が相当長期に及んでいる
    • ②夫婦間に未成熟の子どもがいない
    • ③離婚によって相手が精神的・社会的・経済的に過酷な状況に置かれない

    なお、これらは機械的に判断される条件ではなく、別居期間や子どもの状況、離婚後の生活への影響などを踏まえて個別に判断されます。

    セックスレスによるリスク【拒んでいる側】

    セックスレスによるリスクについて、セックスを拒んでいる側にとってのリスクを中心に解説していきます。

    以下、離婚事由に該当する可能性、慰謝料を請求される可能性に分けて説明していきます。

    離婚事由に該当する可能性

    民法770条1項4号は、「その他婚姻を継続し難い重大な事由」がある場合には離婚請求ができると定めています。

    そして、セックスレスが長期間続いていたり、性交が不能であることを婚姻時には知らなかったりして、夫婦間の愛情や信頼関係が失われ、婚姻生活の回復が困難な場合には、この「重大な事由」に該当する可能性があります。

    ただし、病気や心身の不調など、性交渉ができない事情がある場合には、セックスレスという事実だけで直ちに離婚事由になるわけではありません。

    セックスレスの期間や理由、夫婦関係全体の状況、関係修復の可能性などを踏まえて、総合的に判断されます。

    参考:民法770条|e-Gov法令検索

    慰謝料を請求される可能性

    セックスレスによって慰謝料請求が認められるかは、その態様や期間、理由などによって判断されます。

    夫婦間でも、配偶者の権利や法律上保護される利益を侵害した場合には、慰謝料請求が認められる可能性があります。

    たとえば、正当な理由なく長期間にわたって性交渉を拒否し続け、その行為によって夫婦関係が悪化した場合には、個別の事情によって慰謝料請求が問題となることがあります。

    ただし、セックスレスが続いているという理由だけで、必ず慰謝料が認められるわけではありません。

    病気や妊娠、出産、心身の不調など、性交渉に応じられない事情がある場合には、その理由も考慮されます。

    また、性交渉に応じるかどうかは本人の意思が尊重されるべきものであり、夫婦であっても性交渉を強制することは認められません。

    そのため、慰謝料請求が認められるかどうかは、拒否の理由や期間、夫婦間の話し合いの状況、婚姻関係への影響などを踏まえて慎重に判断する必要があります。

    セックスレスを理由に不倫することは許される?

    セックスレスを理由に不倫することは許される?

    日本の法律において、セックスレスを理由に不倫(配偶者以外との肉体関係を持つこと)をすることが、独立した犯罪として明示的に禁止されているわけではありません。

    しかし、民法上、夫婦は互いに貞操義務を負っており、不倫は「不貞な行為」として法定離婚事由の一つに定められています。

    配偶者が不貞行為を行った場合、不貞行為をされた側は、精神的苦痛を受けたことを理由に慰謝料を請求できるほか、離婚を求めることができます。

    一方、不貞行為そのものを処罰する刑法上の規定はないため、基本的には慰謝料請求や離婚などの民事上の問題となります。

    セックスレスであること自体が直ちに違法になるわけではありません。また、セックスレスだからといって、不貞行為が正当化されるわけでもありません。

    そのため、夫婦間にセックスレスの問題があったとしても、それだけで不貞行為による慰謝料の支払い義務がなくなったり、離婚原因にならなくなったりするわけではありません。

    ただし、不貞行為が始まる前から婚姻関係がすでに破綻していた場合には、婚姻共同生活の平穏が侵害されたとはいえず、不貞相手に対する慰謝料請求が認められない可能性があります。

    もっとも、セックスレスだけで婚姻関係の破綻が認められるとは限りません。別居期間や夫婦間の交流、関係修復の可能性なども踏まえて判断されます。

    また、セックスレスが長期間続き、夫婦間の愛情や信頼関係が失われている場合には、婚姻を継続し難い重大な事由として、離婚が認められる可能性もあります。

    このように、セックスレスを理由に不倫をした場合でも、原則として不貞行為による慰謝料請求や離婚の問題が生じる可能性があります。

    夫婦間の性生活に不満がある場合には、不倫によって解決しようとするのではなく、まずは話し合いや専門家への相談などを通じて対応を検討することが重要です。

    夫婦関係破綻の抗弁とは?

    夫婦関係の破綻の抗弁とは、配偶者の不貞相手がもう一方の配偶者から慰謝料請求をされた際に、
    「その時点で夫婦関係はすでに破綻していたので、不貞行為によって損害は発生しない」と主張する法律上の反論のことをいいます。

    日本の民法では、夫婦双方には「貞操義務」、つまり配偶者以外と性的関係を持たない義務があります。

    通常、不倫はこの義務に反しているので、不倫によって精神的被害を受けた配偶者は慰謝料を請求できます。

    ただし、この慰謝料請求の根拠には、平穏な夫婦関係というものがあり、最高裁判例では、不倫の時点で既に夫婦関係が実質的に破綻している場合、平穏な夫婦関係が存在せず、不倫によって配偶者の権利や法益が侵害されたとはいえないので、慰謝料請求は認められないとされています。

    破綻の判断には、「長期の別居」や「離婚の意思が明確」、「事実上の夫婦生活が存在しない」等の事情が必要です。

    単なる不仲や日常の喧嘩程度では認められません。

    また、「破綻している」と主張する側に証明責任があるため、客観的な証拠(別居期間、第三者の証言等)が重要となります。
    注意点として、破綻の抗弁を主張すると感情的な対立が激化し、紛争が長期化しやすい面も指摘されています。

    そのため、協議や主張の際は、弁護士など専門家の助言を受け冷静に行うことが望ましいでしょう。

    セックスレス単独での破綻認定は難しい理由

    セックスレスは婚姻関係の破綻を判断する要素の一つですが、それだけで破綻が認められるケースは多くありません。

    裁判では、以下を総合的に判断します。

    • ①同居・別居の状況や期間
    • ②夫婦間の会話・協力関係
    • ③関係修復の意思や可能性など

    慰謝料が減額されてしまうケース

    不倫慰謝料は、婚姻期間が短い、不倫の期間や回数が少ない、不倫後も離婚や別居に至っていない、未成熟の子どもがいない場合などに減額される可能性があります。

    また、不倫以前からセックスレスなどで夫婦関係が悪化していた事情も、減額要素として考慮されることがあります。

    セックスレスによる不倫を防ぐ方法

    セックスレスによる不倫を防ぐには、夫婦がお互いの気持ちや悩みを率直に話し合い、原因を理解することが大切です。

    相手を責めず、スキンシップや二人で過ごす時間を少しずつ増やしましょう。

    解決が難しい場合は、夫婦カウンセラーや医療機関などの専門家に相談する方法もあります。

    夫婦で話し合う際のポイント

    話し合う際は、相手を責めるのではなく、「私は寂しく感じている」など、自分の気持ちを主語にした「Iメッセージ」で伝えましょう。

    落ち着いて話せる時間や場所を選び、手をつなぐ、肩に触れるなど、無理のないスキンシップから始めることも大切です。

    専門家や医療機関への相談

    夫婦だけで解決することが難しい場合は、専門家への相談も検討しましょう。夫婦カウンセラーには、気持ちの整理やコミュニケーションの改善など、関係修復の支援を受けられます。

    身体的な原因が考えられる場合は、泌尿器科や婦人科を受診し、原因の特定や治療につなげることが重要です。

    弁護士への相談と証拠収集

    不倫による慰謝料請求を検討する場合は、メールや写真、宿泊施設の利用記録など、客観的な証拠を確保することが重要です。

    弁護士に相談すれば、証拠としての有効性や慰謝料請求の妥当性を判断してもらえます。

    初回無料相談なども活用し、早期解決を目指しましょう。

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    よくある質問

    セックスレスが原因の不倫でも慰謝料は支払う必要がありますか?

    セックスレスが原因であっても、不倫は原則として不貞行為に該当するため、慰謝料の支払義務が生じる可能性があります。

    ただし、不倫が始まる前から夫婦関係がすでに破綻していたと認められる場合は、慰謝料の支払いが不要となることもあります。

    セックスレスを理由に離婚することはできますか?

    セックスレスによって夫婦関係の修復が困難となり、「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当すれば、離婚が認められる可能性があります。

    まず夫婦間で協議し、合意できなければ離婚調停、さらに不成立の場合は離婚裁判へ進みます。

    まとめ

    まとめ

    以上、弁護士の視点から、セックスレスの定義や原因、不倫との関係性、そして不倫を未然に防ぐためにできる対策や、万が一疑いが生じた場合の適切な対応について、解説していきました。

    セックスレスは第一次的には夫婦間の問題ですが、これは社会的な問題としても現れます。

    弁護士の関与があれば、セックスレスによる問題を解決したり、問題の発生を未然に防止したりすることができるかもしれません。

    また、弁護士と話すことで、問題解決の流れも分かり精神的な負担も和らぐ可能性があります。ぜひ、弊所弁護士を頼ってみてください。

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