酒気帯び運転(飲酒運転)で免許取り消し?罰金や点数、違反になるケースを徹底解説

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記事目次
お酒を飲むと運転に必要な注意力等が低下してしまい、事故の可能性も高くなるため、酒気帯び運転(飲酒運転)は重大な違反とみなされます。
「ついお酒を飲んだ状態で運転をしてしまった、、。」という場合、どのような処分があるか具体的にご存知でしょうか。
ここでは、酒気帯び運転について詳しく解説いたします。
そもそも免許停止・運転免許取り消しとは?
免許停止や運転免許取り消しという処分があります。
一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
これらの違いは以下のとおりです。
免許停止の概要
比較的軽い処分として、免許の効力が一時的に停止する「免許停止」という処分があります。
免許停止の期間としては、最短30日から最長180日となっています。
こちらは、あくまで一時的な停止ですので、停止の期間が過ぎれば運転をすることができるようになります。
運転免許取り消しの概要
免許停止よりも重い処分として、運転免許の効力が失効する「運転免許取り消し」という処分があります。
お酒を飲んだ状態で運転をしたり、重大な交通事故を起こした場合には、一発で免許が取り消される可能性があります。
もっとも、欠格期間を経過すれば、再度運転免許を取得できる場合もありますが、その場合は再度講習や運転免許試験を受ける必要があります。
酒気帯運転の点数と刑事罰
ここからは酒気帯び運転の違反点数と刑事罰についてご説明します。
違反にならない酒気帯び運転
呼気1L中に検出されたアルコールの量が0.15mg未満であれば、酒気帯び運転として違反になるわけではありません。
酒気を帯びた状態で運転し、危険を冒していることに変わりはありませんが、体内にアルコールがある場合でも、数値次第では違反にならないのです。
違反になる酒気帯び運転
呼気1L中に検出されたアルコールの量が0.15mg以上であれば違反となり、違反点数がついたり、処分が行われたりします。
そして、次のとおり、アルコール量によって違反の点数も異なります。
- 0.15mg以上0.25mg未満:13点
- 0.25mg以上:25点
13点となれば免許停止の対象になり、25点となれば免許の取消の対象となります。
上記のように、アルコール量が少なければ違反とならなかったり、違反点数が低い場合もあります。
しかし、アルコールの量だけではなく、他の違反と併せて取り締まりがされる場合もありますし、いずれにせよアルコール量が少なければ運転をしても良いというわけではありません。
呼気1L中に検出されたアルコールの量 | 違反点数 | 行政処分 |
---|---|---|
0.15mg未満 | 酒気帯び運転にあたらない | |
0.15mg以上 0.25mg未満 | 基礎点数13点 | 免許停止90日※ |
0.25mg以上 | 基礎点数25点 | 免許取り消し(欠格期間2年) |
※違反点数・その他の処分は、いずれも前歴やその他の累積点数がない場合を表記しています。
酒気帯び運転が違反として認められた場合の刑事罰
酒気帯び運転、つまり、呼気1Ⅼ中に検出されたアルコールの量が0.15mg以上で運転すれば、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金となります。
また、酒酔い運転、つまり、少量のアルコールであっても、呂律が回っていないとか質疑応答ができないとか、アルコールによって正常な運転ができないおそれがある状態で運転すれば、5年以下の懲役又は100万円以下の罰金となります。
酒気帯び運転をしないために知っておきたいアルコールの分解にかかる時間
夜遅くまでお酒を飲んだ次の日に、まだお酒が残っているような感覚を経験した人も多いのではないでしょうか。
アルコールを分解するためにはある程度の時間がかかりますので、その分解についての知識を身につけましょう。
アルコールの分解にかかる重要な表現として、「1単位」という言葉があります。ここでいう「1単位」とは、20g前後の純アルコールを含む酒類の量を意味します。
例えば、「1単位」は、ビールで500ml、日本酒なら1合、ウイスキーなら60ml(ダブル1杯)、ワインならグラス2杯(200ml)、酎ハイなら7%のもので350ml、焼酎なら25度で100ml程度です。
アルコールの分解速度は個人差がありますが、体重1kgあたり1時間で0.1gの分解ができるとされています。
そうすると、体重50kgの人で約4時間、70kgの人で約3時間かかることになります。
なお、睡眠中は分解速度が遅くなりますし、体調によっても分解速度は変化します。
よって、翌朝運転をする予定があるのであれば、夜の飲酒は控えた方が無難なところです。
酒気帯び運転による免許取り消しに関するQ&A
以下、酒気帯び運転に関する質問について回答いたします。
免許取り消しの場合、再取得の流れってどういうもの?
免許停止になると欠格期間がありますので、その期間の終了を待つ必要があります。
そして、その期間経過後、初めての免許取得と同様に教習所に通う必要もあります。
なお、初めての免許取得の場合と異なる点は、取消処分者のための特別講習を受講する必要があることです。
お酒を飲んだら自転車に乗ったらダメなの?
自転車で酒酔い運転をした場合、自動車と同じく、「5年以下の懲役又は100万円以下の罰金」が規定されています。
自転車は免許がないので違反点数もなく、自動車と比べて飲酒運転の危険意識のない方が多いかも知れませんが、自転車による酒酔い運転も刑事罰があり得る行為となります。
どれくらいのアルコールが残っているか調べる方法はあるの?
アルコールチェッカーが市販されていますので、こちらを購入すれば容易に体内のアルコール量を確認することができます。
「夜に飲んだお酒が翌朝に残っていると思わず飲酒運転となってしまった」というケースは少なくありませんので、アルコールチェッカーを有効活用することがあなた自身を救うことになるかも知れません。
まとめ
近年、飲酒運転は厳しく取り締まられており、「うっかり」が通用しない状況です。
また、飲酒運転に伴い、大きな事故を起こしてしまえば、人の命にかかわってくるお話しです。
「飲んだら運転しない」を徹底し、アルコールが残っていると感じる場合も運転は控えるようにしましょう。
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- 不貞慰謝料 、 離婚 、 その他男女問題 、 刑事事件 、 遺産相続 、 交通事故
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- 近畿大学法学部 首席卒業 近畿大学法科大学院 首席修了 弁護士登録 東京スタートアップ法律事務所入所