離婚調停の期間や平均回数は?期間中に恋愛するのは問題ない?
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記事目次
離婚調停にかかる期間はどれくらい?
まずは、離婚調停の流れと、平均回数や期間を確認しておきましょう。
離婚調停の流れ
離婚調停は以下の流れで進められます。
家庭裁判所への離婚調停申立書の提出
離婚調停は、管轄の家庭裁判所に申立書等の必要書類を提出することで申し立てます。申立て方法についてはこちらの記事を参考にしてください。
第一回期日の調整と決定
裁判所が、担当の裁判官や調停委員と期日を決定して、申立人との調整ののち、正式に期日を決定します。期日が決定したら、申立人、相手方に呼び出し状が送付されます。一般的には申し立ててから2週間前後で呼び出し状が届きます。
調停当日
調停申立てから、約1か月から1か月半ほどで第一回目の期日が開催されます。調停当日は、双方が別の待合室で待機して、別々に調停委員から話を聞かれます。所要時間は2時間から3時間ほどです。
調停成立
双方が合意すれば、調停成立となります。成立しなければ、調停不成立となり、訴訟を提起することになります。
離婚調停にかかる期間は?離婚成立までの調停の平均回数は?
離婚調停を申し立ててから、離婚が成立するまでの期間は、司法統計から知ることができます。
調停申し立てから、審理が終了するまでの期間
調停を申し立ててから審理が終了するまでの期間がこちらです。
審理期間 | 件数 | 全体に占める割合 |
---|---|---|
1か月以内 | 3680 | 5.7% |
3か月以内 | 16960 | 26.5% |
6か月以内 | 21988 | 34.4% |
1年以内 | 16567 | 25.9% |
2年以内 | 4498 | 7% |
2年を超える | 209 | 0.3% |
▲平成30年司法統計より 離婚調停の審理期間
平成30年の司法統計によると、全体の約90%の離婚調停が1年以内で終了しています。中には3か月以内で終了するというスピード解決事例も32.2%存在します。全体の約3分の1が3か月以内に終了しているということです。
ちなみに、こちらは調停を申し込んだ全数の審理期間です。調停が成立したものに限ると以下の様な結果になります。
審理期間 | 件数 | 全体に占める割合 |
---|---|---|
1か月以内 | 974 | 2.7% |
3か月以内 | 9217 | 26.2% |
6か月以内 | 12672 | 36.1% |
1年以内 | 9613 | 27.4% |
2年以内 | 2509 | 7.1% |
2年を超える | 96 | 0.27% |
▲平成30年司法統計より 離婚調停において調停が成立した場合の審理期間
調停が成立している場合でも、28.9%が3か月以内、65%が6か月以内に終了しています。
離婚調停の回数
次に、離婚調停の回数の平均も確認しておきましょう。
実施期日回数 | 件数 | 全体に占める割合 |
---|---|---|
0回 | 4356 | 6.8% |
1回 | 8711 | 13.6% |
2回 | 13599 | 21.25% |
3回 | 11821 | 18.4% |
4回 | 8556 | 13.3% |
5回 | 5894 | 9.2% |
6回〜10回 | 9770 | 15.2% |
11回以上 | 1195 | 1.8% |
▲平成30年司法統計より 離婚調停の実施期日回数
離婚調停は全体の、41.65%が2回以内で終了しています。ちなみに0回というのは第一回の期日の前に、取下げ等をした場合となります。
取下げの中には、調停が開催される前に協議離婚が成立したものも含まれます。
離婚調停を短期間で終わらせるための対策とは
では、一刻も早く離婚調停を成立させたい方のために離婚調停を短期間で終わらせる方法を解説します。
離婚調停の期間は何に影響される?
まずは、離婚調停が影響される項目について解説します。
日程調整
離婚調停は、裁判官、調停委員2人、当事者とその弁護士の全ての予定が合わなければ開催することができません。特に問題となるのが当事者の日程調整です。
仕事や育児、介護等で裁判所が指定する期日に開催できない場合は、調停回数が短くても調停成立までにかかる期間が長くなってしまいます。
争点の数
離婚調停では、離婚するかどうかだけでなく、慰謝料や養育費、婚姻費用の金額や、財産分与の割合、内訳、親権などが話し合われます。
「離婚するかどうかだけ」という単純なものよりも、複数の争点が組み合わさっているもののほうが調停の期間は長くなります。
必要な資料が揃っているかどうか
離婚調停においては、様々な証拠の資料が必要となります。養育費を請求する場合は双方の収入を証明する書類が必要になります。
財産分与は、双方の財産がわかる資料が必要です。これらの書類があらかじめ揃っていなければ、入手に時間がかかり無駄に回数を重ねることになりかねません。
離婚調停を短期間で終わらせる方法
離婚調停を、短期間で終わらせるためには以下の様な対策が有効です。
非現実的な要求はしない
離婚調停は訴訟よりも、裁判の相場よりも高額な慰謝料や養育費の請求が認められることはあります。
ただし、双方が合意した場合に限りますので、非現実的な金額を請求すると相手が合意せず調停が長期化するおそれがあります。
例えば、相手の不貞行為による離婚で「慰謝料を3000万円支払うように」と、請求しても相手が認める可能性は低いです。調停委員も、その金額が妥当と考えるとは思えません。
調停を短期間で終わらせたい場合は、請求金額を相場の範囲内におさめるようにしましょう。
妥協案を考えておく
離婚調停に臨む際は、自分が希望する条件と妥協する条件の2点を決めておきましょう。
話し合いが難航した場合に、妥協案を提示することで早期の解決が臨めます。
妥協案を用意しておくことは、調停委員の印象がよくなるというメリットもあります。
弁護士に依頼する
離婚調停を短期間で終了させる特効薬ともいえるのが、弁護士です。弁護士は、一般の方が手間取る申立て書類の作成や提出などを非常に迅速に行うことができます。
また、要求を的確かつ論理的に主張できる資料の作成や証拠の収集も可能です。
調停当日は弁護士が同席しますので、交渉の着地点を探り、最短で解決するための条件を見いだすことができます。
離婚調停が長期化した事例とは
司法統計によると、離婚調停が2年を超えたものも全体の0.3%、209件存在しました。
その内訳を確認してみると、調停が成立したのが96件、不成立となったのが42件、審判となったのが10件、取下げとなったのが24件でした。2年以上も調停を行った挙げ句に不成立となるケースも存在するのです。
一般的には、調停が不成立になった場合は、訴訟を起こすことが多いです。
離婚の訴訟は終了するまでに6か月以上、長ければ2年ほどかかりますので、離婚が成立するまでに数年を要することもあります。
離婚調停の期間中に恋愛してもよい?
離婚調停の期間中に、配偶者以外の相手と恋愛をすることは、「不貞行為」には該当しないと考えられます。
離婚調停をしている時点で、婚姻関係は破綻しているからです。しかし、離婚調停自体には、悪影響を与える懸念はあります。
不貞行為にはなりませんが、離婚が成立する前に恋人を見つける行為は、調停委員や裁判官によい印象を与えません。
また、その関係が離婚調停以前から続いているものだと勘ぐられるリスクもあります。
離婚調停中の恋愛は、離婚調停を短期間で終わらせたいと考えているのであれば、避けた方がよいと考えます。
まとめ
離婚調停は、概ね30%が3か月以外に終了しています。中には2年以上の時間を要するものありますが稀です。
離婚調停を早期に終了させるためには、以下が重要です。
- 非常識な要求をしない
- 自分なりの妥協点を決めておく
- 弁護士に相談・依頼する
離婚調停を早く終わらせて、新たな人生を歩き出したいという方は、離婚調停を申し立てる前に弁護士に相談しましょう。
「ForClient」を理念として自らも多くの顧客の信頼を得ると共に、2018年の事務所開設以降、2023年までに全国12支店へと展開中。
- 得意分野
- ベンチャー・スタートアップ法務、一般民事・刑事事件
- プロフィール
- 京都府出身
同志社大学法学部法律学科 卒業
同大学大学院 修了
北河内総合法律事務所 入所
弁護士法人アディーレ法律事務所 入所
東京スタートアップ法律事務所 開設