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不倫によるうつ病で慰謝料は増額できる?診断書の重要性や法的手続のポイントを解説
監修弁護士
中川 浩秀 東京スタートアップ法律事務所
東京スタートアップ法律事務所の代表弁護士。男女問題・不倫慰謝料に関する相談を多数解決。
配偶者の不倫を知ったことによって、うつ病を発症した場合に、治療費の賠償を請求したり、慰謝料の増額を求めたいと考える方も多いでしょう。
本記事では、不倫によるうつ病の発症を理由に治療費の請求や慰謝料の増額が認められるかについて解説いたします。
そもそも、うつ病とは?

うつ病とは、気分の落ち込みや興味・関心の低下などが続き、日常生活に支障をきたすことがある精神疾患です。
主な症状には、不眠や食欲の変化、疲労感、集中力の低下、精神運動制止(思考や動作が遅くなる状態)、精神運動焦燥(落ち着きがなくなる状態)などがあります。
うつ病が疑われる場合は、厚生労働省のチェックシートなどを参考にしながら、早めに精神科や心療内科を受診することが大切です。
なお、チェックシートだけでうつ病の診断ができるわけではないため、気になる症状が続く場合は医師に相談しましょう。
| 参考:うつ病チェック(厚生労働省) https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/kokoro/dl/02.pdf |
不倫が原因のうつ病の治療費は請求可能?
不倫が原因でうつ病を発症して治療を受けた場合に、治療費を請求することができるかどうかについて、裁判所の判断は別れています。
うつ病の治療費の請求を認めた裁判例としては、例えば、東京地裁平成28年2月1日判決や、東京地裁平成27年3月17日判決があります。
これらの裁判例では、不貞行為の発覚後にうつ病を理由に病院に継続して通院している治療費の支払いを認めました。
逆に、不倫とうつ病の発症の間に、因果関係がないということで治療費の請求を否定した裁判例(東京地裁令和3年1月20日判決)もあります。
不倫が原因でうつ病を発症したことを証明することは難しいため、必ずしも治療費の請求が認められるとは限りません。
不倫による慰謝料の相場は?うつ病で増額される?

不倫があった場合には、慰謝料を請求することができます。
それでは、不倫によりうつ病が発症した場合に、慰謝料の増額が認められるかについてみていきます。
不倫の慰謝料の相場目安
不倫による慰謝料の相場は、一般的に50万円〜300万円程度が一つの目安とされています。
夫婦関係の状況ごとの目安は、以下のとおりです。
- 不倫が原因で離婚した場合:150万円〜300万円程度
- 離婚しない場合:50万円〜100万円程度
ただし、慰謝料の金額は法律で一律に定められているわけではありません。
婚姻期間や不倫の期間・回数、子どもの有無、うつ病の発症など、個別の事情を考慮して判断されます。
そのため、上記の金額はあくまで目安として考えることが大切です。
不倫によるうつ病は慰謝料の増額要素になる
慰謝料の算定は、さまざまな事情を総合的に判断して決まりますので、うつ病の発症も慰謝料を算定する要素の一つとして判断されます。
一般論として、不倫を知ったことにより、うつ病を発症するほど精神的苦痛が大きかったとはいえるかもしれません。
うつ病が発症したことにより慰謝料の増額が認められる可能性はありますが、慰謝料が増額されるか、増額が認められるとしていくら増額となるかが決まっているわけではありません。
東京地裁令和3年1月20日判決では、不倫によるうつ病の治療費の請求について不貞行為とうつ病の発症との間に相当因果関係があるとまではいえないとしつつも、精神的苦痛の大きさから慰謝料の増額事由として考慮することが相当であると判示しています。
この裁判例では、不倫によって離婚していませんでしたが、慰謝料を300万円と認定しています。
うつ病の発症だけを理由にするわけではありませんが、同種の事例と比べて高めの慰謝料の請求が認められているといえます。
不貞慰謝料(請求された方)について弁護士に相談する
不貞慰謝料(請求したい方)について弁護士に相談する
不倫によるうつ病で慰謝料請求する際の3つのポイント

不倫を知ったことによってうつ病を発症した場合に、慰謝料を請求する際のポイントは次の3つです。
①早めに病院を受診する
不倫の発覚後、うつ病かもしれないと感じた場合は、うつ病チェックシートも参考にして早めに精神科や心療内科の受診をすることが重要です。
また、不貞発覚後に時間が経過してから病院を受診した場合、因果関係がないと判断される可能性が高くなりますので、早めの受診も大切です。
1度の通院ではなく継続して通院することも重要です。
②治療を受けていることの証拠を残す
病院を受診した場合は、医師に診断書の発行を依頼しましょう。
医師がうつ病と診断していなければ、慰謝料の増額を求めることは難しくなります。
また、治療費を請求したい場合は、病院の領収書を保管しておきましょう。
治療にいくらかかったかを客観的な資料で明らかにする必要があります。
③不倫の証拠を集める
当然ですが、不倫の慰謝料を請求する場合は、不倫があったことを証拠で明らかにする必要があります。
不倫があったと認められなければ、慰謝料の請求は認められません。
不貞慰謝料(請求された方)について弁護士に相談する
不貞慰謝料(請求したい方)について弁護士に相談する
まとめ

不倫が原因でうつ病になってしまった場合、慰謝料の増額が認められたり、治療費の請求が認められる可能性があります。
慰謝料の増額が認められるかの判断が難しいケースもありますので、弁護士に相談することをおすすめします。
また、うつ病を発症してしまった場合、ご自身で不倫相手に慰謝料を請求することが大きなストレスとなります。
弁護士に依頼をすれば、不倫相手との交渉を弁護士が代わりに行ないますので、負担を軽減することができます。
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