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不倫で慰謝料請求するには?相場はいくら?二重取りはできる?判例や注意点を解説

不倫で慰謝料請求するには?相場はいくら?二重取りはできる?判例や注意点を解説
中川 浩秀 東京スタートアップ法律事務所

監修弁護士

中川 浩秀 東京スタートアップ法律事務所

東京スタートアップ法律事務所の代表弁護士。男女問題・不倫慰謝料に関する相談を多数解決。

    「浮気に対する慰謝料っていくらぐらいになるの?」
    「相場よりも高額な慰謝料を請求できるの?」

    浮気による慰謝料請求は、普段の生活で気軽に触れることのない何十万〜何百万という金額を、相手に請求する・請求されるという状況になります。

    そのため、いくらの慰謝料が正しい金額なのかわからない人がほとんどです。

    浮気や不倫による慰謝料の相場は、50〜300万円に収まります。

    これはあくまでも目安であり、浮気の慰謝料は個別の状況を判断して金額が変動するため、一概にすべてのケースが相場に収まるわけではありません。

    そこで、この記事では慰謝料が高くなるケースと低くなるケースを、実際の39の判例と合わせて徹底解説していきます。

    この記事を読むと分かること

    • 一般的な浮気の慰謝料相場
    • 慰謝料が相場より高くなるケース
    • 慰謝料が相場より低くなるケース
    • 39の判例でみるケース別の慰謝料相場
    • 慰謝料請求に強い弁護士の選び方

    何も知らずに慰謝料請求をしていると、「本来受け取れる額よりも安い慰謝料を請求してしまった」や「支払わずに済んだ、高額な慰謝料を支払ってしまった」という状況になる可能性があります。

    この記事を参考にして、あなたのケースにあてはまる本当の慰謝料の金額を知って、損をせずに慰謝料問題を解決するために役立ててください。

    不倫の慰謝料請求とは?

    不倫の慰謝料請求とは?

    不倫の慰謝料請求は、不貞行為をしたことを根拠に認められます。

    不貞行為とは、既婚者が貞操義務に違反して、配偶者以外の人との間で性的関係を結ぶことです。

    ここでは、不貞相手の合意があったか否かを問いません。期間も、一時的であったか継続的であったかを問いません。

    不倫慰謝料の相場は約50〜300万円

    一般的な浮気・不倫による慰謝料の相場は約50〜300万円

    参考:中里和伸著,『判例による不貞慰謝料請求の実務』, LABO, 2020年, P10 を元に作成

    浮気や不倫に対する慰謝料は、「いくらの慰謝料を請求すべき」という明確な定めは設けられていません。

    浮気に対する慰謝料相場は、一般的には50〜300万円が目安です。

    実際のところは、個別の状況を客観的に判断したうえで、以下のように相場目安が変わります。

    離婚・別居しない場合50〜100万円
    別居する場合100〜150万円
    離婚する場合100〜300万円

    浮気に対する慰謝料は、あくまでも浮気が原因で受けた、精神的苦痛に対する補償です。

    そのため、たとえ配偶者に浮気されても離婚や別居しない場合は、精神的苦痛の度合いは軽いと判断されてしまい、慰謝料額が安くなってしまいます。

    慰謝料の金額は、当事者同士の主張だけではなく、以下の過去事例と算定要素を客観的に判断した上でうえで決められているのです。

    浮気による慰謝料の算定要素

    • 婚姻期間の長さ
    • 子どもの有無
    • 不貞行為に及んだ期間・回数・頻度
    • 不貞行為発覚後の態度
    • 精神的苦痛の度合い
    • 請求する側の経済的自立能力の程度
    • 請求される側の収入や資産などの支払い能力
    • 請求される側の社会的地位

    婚姻期間の長さはもちろんですが、精神的苦痛の度合いは個別の状況によってさまざまです。

    例えば、不貞行為の期間・回数・頻度が同じだとしても、以下のようにさまざまなケースがあると考えられます。

    • 子どもを出産したばかりにもかかわらず、一方が家事や子育てを1人でしていた
    • 子どもはすでに成人しており、家庭内での会話も少なかった
    • 子どもはおらず、それぞれ自由に好きなことをしていた
    • すでに夫婦間でのコミュニケーションは少なくなっていた

    上記のように、同じ不貞行為の期間・回数・頻度だとしても直接判断しなければ金額が算定できません。

    慰謝料相場はあくまでも一般的な目安であり、個別のケースを客観的に判断すると慰謝料が相場よりも高くなる可能性もあるのです。

    慰謝料金額を決める要素とは?

    不貞行為による慰謝料金額は、主に以下の要素によって事案ごとに個別に判断されます。

    • 不貞行為があったことによって夫婦が離婚や別居に至ってしまったか、若しくは同居して夫婦関係を継続するか否か
    • 夫婦が結婚していた期間の長さ
    • 未成年の子供の存在とその人数
    • 交際していた期間や肉体関係を持った頻度と回数
    • 不貞相手が既婚者であると知っていたか否か、知らなかったとしてもその点について過失があったか否か
    • その他、不貞行為の悪質性の程度

    婚姻期間の長さはもちろんですが、精神的苦痛の度合いは個別の状況によってさまざまです。

    例えば、不貞行為の期間・回数・頻度が同じだとしても、以下のようにさまざまなケースがあると考えられます。

    • 子どもを出産したばかりにもかかわらず、一方が家事や子育てを1人でしていた
    • 子どもはすでに成人しており、家庭内での会話も少なかった
    • 子どもはおらず、それぞれ自由に好きなことをしていた
    • すでに夫婦間でのコミュニケーションは少なくなっていた

    上記のように、同じ不貞行為の期間・回数・頻度だとしても直接判断しなければ金額が算定できません。

    慰謝料相場はあくまでも一般的な目安であり、個別のケースを客観的に判断すると慰謝料が相場よりも高くなる可能性もあるのです。

    不倫による慰謝料が相場より高くなる11のケース

    不倫による慰謝料が相場より高くなる11のケース

    浮気や不倫(不貞行為)による慰謝料が、相場より高額になるケースとして11のケースを解説します。

    慰謝料が相場より高くなるケース

    お急ぎの方は、上記の表より記事内のリンク先をご覧いただけます。

    今回は、実際に裁判で慰謝料増額が認められた判例も合わせて、具体的に解説していきます。

    不倫発覚後も不貞関係が継続している

    配偶者と浮気相手の不貞関係が、浮気発覚後も継続している場合は、慰謝料が増額する理由になります。

    1回だけの不貞行為と継続的な不貞関係では、浮気をされた配偶者が受ける精神的苦痛の度合いは違うのです。

    不貞関係の継続は、以下のように分けて判断されています。

    単なる継続配偶者から「浮気をやめてほしい」などの要求はなく、単純に現在も関係が継続している状態
    交際を止める要求を無視しての継続配偶者から「浮気をやめてほしい」と要求されたにもかかわらず、無視して現在も関係を継続している状態
    交際を止めると約束したのに継続配偶者に対して「浮気をやめる」と約束したにもかからわらず、約束を無視して関係を継続している状態

    配偶者に浮気をやめるよう要求されて無視をしたり、嘘をついて関係を継続していると、その行為自体が悪質性があると判断されてしまうのです。

    実際に、不貞関係の継続が理由で慰謝料増額が認められた判例を紹介します。

    【慰謝料220万】事例:浮気発覚後も浮気相手と同居を続けた

    不貞行為は半年以上にわたり、発覚後も浮気相手と同居をし関係を継続していたとして、配偶者と浮気相手の両者に対して慰謝料220万円が認められた。

    出典:東京地裁|判決日平成29年4月11日(第一法規判例データベース)

    婚姻期間が長い

    婚姻期間が長い
    参考:中里和伸著,『判例による不貞慰謝料請求の実務』, LABO, 2020年, P180 を元に作成

    夫婦の婚姻期間が長い場合も、慰謝料の増額が認められます。

    上記のグラフは、実際に不貞行為による慰謝料が裁判で認められた判例から抜粋してグラフ化したものです。

    グラフを見てみると、慰謝料請求をしている人の婚姻期間もさまざまだとわかります。

    一概に「婚姻期間◯年以上であれば、慰謝料〇〇万円増額」という目安はありません。

    あくまでも判断基準として、以下の婚姻期間の区切りで慰謝料が高額になる可能性があると覚えておきましょう。

    • 婚姻期間1年未満
    • 婚姻期間1年〜5年
    • 婚姻期間5年〜10年
    • 婚姻期間10年以上

    5年刻みに婚姻期間が長くなるほど、慰謝料が高額になる傾向があります。

    ただし、結婚したばかりの夫婦の方が、不貞行為による精神的苦痛の度合いは重いと判断されるケースもあるので注意しましょう。

    婚姻期間が変わるだけで、慰謝料の請求額に数十万円〜100万円以上の金額差が出る場合もあるのです。

    実際に、裁判で婚姻期間が長いことで慰謝料増額が認められた判例を紹介します。

    【慰謝料308万】事例:20年以上の婚姻期間のすえに不貞行為に及んだ

    婚姻期間20年間で、夫が不貞行為をはたらいた。不貞関係がはじまるまでは、多少の行き違いがあったとしても決定的な夫婦関係破綻は認められなかった。そのため、不貞行為が長年の婚姻期間に大きな影響を与えたとして、浮気相手に対して308万円の慰謝料請求が認められた。

    出典:東京地裁|判決日平成28年7月13日(第一法規判例データベース)

    不貞関係の期間が長い

    配偶者と浮気相手が不貞関係だった期間が長い場合は、慰謝料が高額になる可能性があります。

    なぜなら、期間や頻度が増えるほど、与えられる精神的苦痛の度合いは重くなっていくと判断できるからです。

    目安としては、以下のように金額が変動します。

    離婚するか不貞関係の期間
    数ヶ月数ヶ月〜1年1年以上
    する100〜最大200万円100〜最大250万円150〜最大500万円
    しない30〜最大200万円50〜最大200万円

    出典:浮気慰謝料の計算方法と算定例を紹介|金額を決める判断軸は?

    このように、不貞関係が継続していた期間も慰謝料の金額を左右しています。

    下記のグラフは、「判例による不貞慰謝料請求の実務(中里和伸著)」で解説されている判例を集計した、不貞期間の集計結果です。

    不貞期間の集計結果
    参考:中里和伸著,『判例による不貞慰謝料請求の実務』, LABO, 2020年, P175 を元に作成

    上記のグラフをみると、1年未満の不貞期間が最も多く、5年以上の期間になると件数が減っていることがわかります。

    実際の判例は、以下のとおりです。

    【慰謝料250万】事例:9年間続いた不貞関係に対して配偶者死亡後に請求

    37年間の婚姻関係にあった夫婦だが、不貞関係がはじまった段階で夫が自宅に戻らなくなり別居に至った。その後9年間にわたり不貞関係は継続され、夫が死亡したのちに長期にわたる不貞関係に対して慰謝料250万円が認められた。

    出典:東京地裁|判決日平成28年2月26日(ウエストロー・ジャパン)

    不貞行為の頻度が多い

    不貞行為に及んでいる頻度が多い場合も、精神的苦痛の度合いが重いとされるので、慰謝料が増額される可能性があります。

    たとえば、仮に不貞期間が1年間だった場合で考えてみましょう。

    • 毎月1回の不貞行為を続けていた
    • 毎週1回以上の頻度で不貞行為を続けていた

    この2つのケースでは、年間で考えると50回以上の不貞行為に及んだケースの方が頻度が多く、配偶者に与えた精神的苦痛は重大だと判断できるのです。

    長期間の不貞関係であれば、必然と不貞行為の頻度も多いと予想できるため、期間の長さと比例して慰謝料が増額される可能性があります。

    不貞関係である期間が短い場合でも、不貞行為の頻度が極端に多いことが理由となり、慰謝料額が相場よりも高くなったケースもあるのです。

    実際に、不貞行為の頻度で慰謝料が増額した判例を紹介します。

    【慰謝料220万】事例:2ヶ月の間に14回の不貞行為に及んだ

    不貞関係であると証明されてから2ヶ月の間に、14回の不貞行為に及んでおり、さらにその後も関係を継続している。その頻度の多さが、配偶者に重大な精神的苦痛を与えたとして、W不倫をしていた浮気相手に対して220万円の慰謝料が認められた。

    出典:東京地裁|判決日平成29年2月20日(ウエストロー・ジャパン)

    夫婦間に幼い子供がいる

    夫婦間に幼い子供がいる場合は、不貞行為が原因で離婚や別居することで子どもの1人で育てなければいけない可能性が非常に高いため、慰謝料も高額になる場合がほとんどです。

    対象となる子どもは未成年の場合が多く、その年齢が幼いほど将来的な養育期間が長くなるため、慰謝料額を左右する要素となります。

    実際に、子ども年齢が慰謝料増額の理由となった判例は、以下のとおりです。

    【慰謝料275万】事例:2歳の娘がいたが浮気相手とも子どもを作ろうとした

    夫婦の間には2歳の娘がいたことを、慰謝料増額の理由として認めている。幼い子どもがいるにもかかわらず、浮気相手とも子どもを作ることを考えており、避妊をしなかったことから悪質だと判断されて慰謝料275万となった。

    出典:東京地裁|判決日平成29年10月26日(ウエストロー・ジャパン)

    不貞行為開始時の夫婦関係が破綻していない

    不貞行為が始まった時点で、夫婦の婚姻関係が破綻していなかったかどうかは、慰謝料請求の可否を判断するうえで重要な要素です。

    最高裁判所平成8年3月26日判決では、不貞行為が始まった時点ですでに婚姻関係が破綻していた場合、特段の事情がない限り、不倫相手は不法行為責任を負わないと判断されています。

    ただし、婚姻関係が破綻していたかどうかは、別居の有無や期間、夫婦間の交流状況、離婚に向けた話し合いの状況、関係修復の可能性などを総合的に考慮して判断されます。

    たとえば、長期間にわたって別居し、夫婦としての交流がほとんどなく、関係修復の見込みもない場合には、婚姻関係が破綻していたと判断される可能性があります。

    一方、1年以上セックスレスの状態が続いていたという事情だけで、婚姻関係が破綻していると判断されるわけではありません。

    夫婦間に性的関係がなくても、同居を続けていたり、日常生活で協力し合っていたりする場合には、婚姻関係が維持されていると判断されることがあります。

    そのため、セックスレスや家庭内別居などの事情があっても、それだけで婚姻関係の破綻を判断することはできません。

    不貞行為が始まった時点の夫婦関係について、客観的な事情を確認することが重要です。

    重大な精神的苦痛を与えられた

    浮気や不倫による慰謝料の金額は、被害者が受けた精神的苦痛の度合いによって、大きく請求額が変動します。

    精神的苦痛は、被害者本人しか感じることができないため証拠がなければ主張が難しいのが現状です。

    実際に、裁判では以下のようなケースにおいて、被害者が重大な精神的苦痛を受けていたと証明されています。

    • 配偶者と浮気相手の間に子どもが産まれた
    • 離婚する前に配偶者が家を出ていき、浮気相手と同居をはじめた
    • 浮気相手との旅行に子どもを連れていっていた
    • 精神疾患を患い通院を余儀なくされた

    上記のケースはあくまでも一例です。

    どのような要因から重大な精神的苦痛を与えられるかは、人それぞれで違います。

    そのため、精神的苦痛の度合いを主張するためには、その苦痛の度合いを客観的に判断するために必要な証拠が必要なのです。

    逆をいえば、証拠がなければ証拠の有力性は低くなってしまうので注意しましょう。

    精神的苦痛を証明するために利用できる証拠については、「浮気 慰謝料」で解説しているので参考にしてみてください。

    【慰謝料200万】事例:夫婦間に3人・浮気相手と3人の子どもが産まれた

    婚姻期間が約25年の夫婦について、夫が不貞行為に及んだことなどを理由に、妻が慰謝料を請求した事例です。

    夫は不倫相手との関係を継続し、夫婦関係にも大きな影響が生じていました。

    第一審の仙台地方裁判所平成29年3月13日判決では、慰謝料150万円が認められました。

    その後、妻が控訴した結果、仙台高等裁判所平成29年8月10日判決では、第一審の判決が変更され、慰謝料200万円が認められました。

    このように、不貞行為の内容や婚姻関係への影響などを総合的に考慮し、控訴審で慰謝料が増額される場合もあります。

    出典:仙台高等裁判所 平成29年8月10日判決(平成29年(ネ)第139号・LEX/DB25546535)

    浮気相手に対して高額な経済支援をしていた

    浮気相手に対して高額な経済支援を行っていた場合も、本来であれば夫婦間の生活費等として充てられるものであると判断される場合もあります。

    すでに浮気相手に対して支払った金銭の返還が認められるケースは少ないのですが、慰謝料を増額できる可能性があるのです。

    実際には、以下のような判例があります。

    【慰謝料250万】事例:夫が浮気相手に1,000万円を送金していた

    夫が死亡するまでの9年間にわたり不貞関係を続けていた。不貞関係の期間中に、浮気相手は夫から1,000万円の送金を受け取っていることが、夫死亡後の浮気相手に対する慰謝料250万円への増額理由となっている。

    出典:東京地裁|判決日平成28年2月26日(第一法規判例データベース)

    不貞行為の場所・内容が悪質である

    配偶者と浮気相手の不貞行為が行われた場所や内容が悪質である場合も、慰謝料増額の理由となったケースがあります。

    例えば、以下のようなケースです。

    • 夫婦の自宅で繰り返し不貞行為に及んでいる
    • 子どもが同じ家にいるにもかかわらず不貞行為に及んでいる
    • 離婚前に、配偶者の実家を訪ねて浮気相手と不貞行為に及んだ
    • 妊娠する前提で不貞行為に及んでいた

    夫婦だからこそ守られるべき権利を、悪意を持って損害を与えようとしていると判断できる場合は、慰謝料が相場よりも高くなるのです。

    悪質な行為は、個別のケースによって違いますが、参考までに実際の判例を把握しておきましょう。

    【慰謝料250万】事例:5歳の子どもが在宅中に自宅で不貞行為に及んだ

    夫が単身赴任中に、5歳の子どもが家にいるにもかかわらず妻が浮気相手と自宅で不貞行為に及んだ。精神的苦痛を負った夫は、妻に対しては慰謝料請求しないが、浮気相手に対してその悪質な不貞行為を行ったとして慰謝料250万円が認められた。

    出典:東京地裁|判決日平成29年8月10日(ウエストロー・ジャパン)

    不倫相手の行動が悪質である

    浮気相手に対する慰謝料請求の場合、浮気相手の行動が悪質であると判断されると慰謝料が増額される可能性があります。

    • 相手の妻(夫)に対する配慮が極端に欠けている
    • 不貞行為の事実を否定し続けた
    • 相手の妻(夫)に対して強迫行為を行った
    • 離婚するように仕向けた
    • 既婚者だとわかりながら、浮気相手から不貞行為を持ちかけた

    浮気相手のこれらの不貞行為以外の行動は、非常に悪質であり、被害者に重大な精神的苦痛を与えていたと判断できるのです。

    実際に、以下のような判例で慰謝料増額が認められています。

    【慰謝料120万】事例:浮気相手が近所に引っ越してきて身の危険を感じた

    夫が会社の同僚と不貞関係になる。浮気相手が同一町内にわざと引っ越してきたことを知り、妻は「子供に危害を加えられるかもしれない」と不安を感じていた。浮気相手に対して、不貞関係は4ヶ月と短いが、120万円の慰謝料が認められた。

    出典:東京地裁|判決日平成29年9月27日(第一法規判例データベース)

    謝罪の意思がみえない

    不貞行為に対する慰謝料を請求されたにもかかわらず、配偶者や浮気相手が謝罪しない場合・慰謝料請求を無視する場合は、慰謝料が相場よりも高額になります。

    • 不貞行為について謝罪しない
    • 不貞行為の事実に対して虚偽の主張をする
    • 不貞行為の慰謝料請求への回答・答弁書の提出をしない

    浮気をされた被害者に対して、事実を認めて謝罪しないのはもちろんですが、裁判への出廷無視も慰謝料増額の理由となるのです。

    実際に、配偶者や浮気相手の謝罪がないことが理由で増額された判例を紹介します。

    【慰謝料330万】事例:内容証明郵便を無視して答弁書も提出しなかった

    妻の浮気相手である男性に対して慰謝料請求を内容証明郵便で送付した。しかし、浮気相手は内容証明郵便を無視しただけでなく、裁判の際に必要な答弁書も提出しなかった。そのため、慰謝料請求されている内容について、すべて「自白」しているとみなされ慰謝料330万円になった。

    出典:東京地裁|判決日平成27年1月9日(TKC法律情報データベース)

    浮気による慰謝料が相場より低くなるケース9つ

    浮気による慰謝料が相場より低くなるケース9つ

    浮気による慰謝料は、個別の状況によっては相場よりも減額される場合があります。

    慰謝料が減額される主なケースは、以下の9つです。

    慰謝料が減額されるケース

    浮気した相手に対する慰謝料請求ですが、状況を客観的に判断したことで請求した金額よりも大幅に減額される可能性があります。

    事前に、慰謝料が減額される可能性について理解しておくことで「請求した慰謝料が減額された」や「本来支払うべきの金額より多く慰謝料を支払ってしまった」というケースを回避できるでしょう。

    実際の判例と合わせて、どのようなケースで減額されるのか解説していきます。

    離婚・別居しない

    不貞行為の結果、離婚や別居せずに同居生活を継続する場合は、慰謝料が相場のなかでも安い金額に収まる場合がほとんどです。

    記事冒頭で解説しているように、離婚や別居しない場合は以下のように慰謝料相場も変動します。

    離婚・別居しない場合50〜100万円
    別居する場合100〜150万円
    離婚する場合100〜300万円

    同居生活を継続するということは、浮気をされた配偶者が将来大きな金銭的負担や、精神的苦痛を感じる可能性が低いと判断されます。

    「辛い思いを感じながらも、関係修復を心がけている」という方もいることでしょう。

    しかし客観的には、不貞行為が直接的に夫婦関係に大きな損害を与えなかったと判断されるのです。

    実際に離婚や別居しないことで、慰謝料が減額された判例には以下のようなものがあります。

    【慰謝料300万→80万】事例:悪質な行為に及んだ浮気相手だが離婚・別居しなかった

    既婚者だと知りながら2度の不貞行為をおこなった。相手が離婚しないことに逆上して「離婚しないなら保育園や妻の勤務先へ連絡する」や「自殺してやる」と強迫した。浮気相手の行動は悪質であるが、夫婦は一度別居した後に、同居を再開したことから慰謝料は80万円となった。

    出典:東京地裁|判決日平成29年11月28日(ウエストロー・ジャパン)

    婚姻期間が短い

    慰謝料が高くなるケースの「2-2.婚姻期間が長かった」で解説したように、婚姻期間の長さが慰謝料の金額に大きく影響しています。

    そのため、婚姻期間が短い場合は慰謝料の減額の対象となる可能性があるのです。

    • 婚姻期間1年未満
    • 婚姻期間1年〜5年

    婚姻期間が1年未満の場合は、ほとんどの場合で減額されます。場合によっては、婚姻期間が5年未満を慰謝料減額理由として認められた判例もあるのです。

    【慰謝料736万→100万】事例:内縁関係成立から5ヶ月で不貞行為が発覚した

    内縁関係が成立してから5ヶ月、内縁関係の2人が同居を始めてから3ヶ月と比較的短い期間で不貞行為が発覚した。内縁関係の2人が同居するために購入した家に、パートナーではなく浮気相手を連れ込み2ヶ月間暮らしており、行為は悪質であった。しかし、内縁関係から短期間で夫婦関係は破綻したため、ダメージは少ないとして736万円の請求に対して、100万円の慰謝料減額が認められた。

    出典:東京地裁|判決日平成30年1月26日(ウエストロー・ジャパン)

    夫婦間に幼い子供がいない

    夫婦間に子どもがいない・幼い子どもがいない場合は、浮気された配偶者が受ける精神的負担が重度ではないと判断されるため、慰謝料減額の可能性があります。

    具体的には、以下のケースに当てはまるかどうかが重要です。

    • 夫婦間に子どもがいない
    • 夫婦間での実子がいない(連れ子はいる)
    • 子どもは全員成人している

    実際に、これらの要素が認められ慰謝料が減額された判例を紹介します。

    【慰謝料876万→170万】事例:子が21歳と18歳と成長しており減額に値すると判断

    婚姻生活21年で、不貞行為は週一の頻度で行われており、夫婦関係は不貞行為が原因で悪化していた。しかし、子どもの年齢が21歳と18歳と成長していることも踏まえて、876万円の慰謝料請求に対して170万円に減額された。

    出典:東京地裁|判決日平成28年6月30日(ウエストロー・ジャパン)

    不貞行為の期間が短い

    浮気相手と不貞関係を続けていた期間が短い場合は、悪質な行為をしていない限りは慰謝料が減額される可能性があります。

    実際の判例データをみてみると、不貞行為の期間が1年未満であれば「不貞行為に及んだ期間は比較的短い」を判断されているのです。

    ただし不貞行為の期間が短くても、不貞行為の内容や行動が悪質な場合は、逆に慰謝料を増額される可能性もあります。

    【慰謝料300万→150万】事例:不貞期間は約一週間と比較的短いと判断

    約1週間の不貞関係に対して、妻が夫に対して300万円の慰謝料を請求した。しかし、実際に不貞関係でいた期間は1週間と比較的短いため、半額の慰謝料150万円まで減額された。

    出典:東京地裁|判決日平成29年1月11日(ウエストロー・ジャパン)

    不貞行為の回数が少ない

    不貞行為に及んだと証明できた回数が少ない場合も、慰謝料が減額されるケースにあてはまります。

    たとえば1回しか肉体関係を持っていない場合は、浮気をした配偶者と浮気相手が、不貞関係を継続しようとしていたという判断は難しいのです。

    浮気や不倫による慰謝料は、あくまでも「不貞行為によって受けた精神的苦痛に対して支払われる損害賠償金」なので、不貞行為がなければ請求できません。

    不貞行為の回数を証明できない場合は、慰謝料が減額されてしまう場合がほとんどなので、請求する側・請求される側のどちらも証拠の重要性について理解しておく必要があります。

    不貞行為についてより具体的に把握しておきたい方は、「不貞行為とは」で具体的に解説しているので参考にしてみてください。

    【慰謝料552万→110万】事例:1回のみの不貞行為で継続性が認められなかった

    夫が昔の知人と1回だけ不貞行為に及んだ。そのことが浮気調査で発覚し、妻が浮気相手に対して約554万円の慰謝料を請求したが、不貞行為が1回限りで継続していないことから、慰謝料は110万円まで減額された。

    出典:東京地裁|判決日平成29年4月27日(ウエストロー・ジャパン)

    不貞行為をした時期が20年以上前

    不貞行為をした時期と不貞慰謝料を請求する時期とが離れている場合、不貞行為を許容、黙認していたと判断されてしまう可能性が考えられます。

    この場合、被害者側となる配偶者が承諾をしていたと判断されてしまい、不法行為責任が認められないか、認められてもかなり低額での慰謝料が認容されるにとどまる、という可能性があります。

    また、不貞行為が発覚した時点で不貞関係の解消を求めていなかった場合には、配偶者に対して無関心であったとして、やはり慰謝料金額が減額される可能性があります。

    ほかにも、すでに不貞行為から相当期間が経っている場合、慰謝料請求権自体が時効によって消滅しているおそれもあります。

    不貞相手も判明したという時点から3年以上、または不貞行為があった時点から20年以上経過している場合には、減額どころかそもそも請求できない、ということにもなりえます。

    不倫相手が積極的に不貞行為を持ちかけていない

    浮気相手に慰謝料を請求する場合は、相手が積極的に不貞行為に及んでいたかどうかも重要です。

    浮気相手に積極的に不貞行為に及ぶ・不貞関係を維持しようとするなどの意図が見受けられない場合は、慰謝料が減額される可能性があります。
    浮気相手が積極的に不倫を持ちかけていない

    上記の図のように、不貞関係に至るまでに、配偶者と浮気相手のどちらに主導性があったのかで、慰謝料の金額が変動するのです。

    実際に、以下のケースでは、減額が認められた判例があります。

    • 婚活アプリで出会ったので既婚者だと知らなかった
    • 共通の知人がいなかったため既婚者だと知らずに関係を持った
    • 数回の不貞行為の後、浮気相手から連絡を絶った
    • 浮気相手は、不貞行為を強要されていた
    • 離婚したと言われたので信じて関係を継続していた

    上記のような故意・過失の判断は、主張を裏付けるための証拠が必要です。

    浮気相手が意図せず不貞関係に至っていたと証明できる証拠がある場合は、たとえ慰謝料を相場通り請求しても減額になるかもしれません。

    逆に、有力な証拠がないかぎりは、故意・過失の有無を判断するのが難しいといえるのです。

    【慰謝料300万→150万】事例:「夫婦関係は破綻している」と騙されて不貞関係を続けた

    浮気をした夫から「夫婦関係は破綻している」と言われ、浮気相手はその言葉を信じて関係を継続していた。関係の始まりは、既婚者である夫から持ちかけられている。夫が浮気相手を騙して関係を継続していたとして、浮気相手の責任は低いと認められた。300万円の慰謝料を請求されたが、最終的には150万円への減額が認められた。

    出典:東京地裁|判決日平成28年9月30日(ウエストロー・ジャパン)

    不倫の当事者一方からすでに金銭を受け取っている

    不倫をした配偶者や不倫相手の一方から、すでに慰謝料の支払いを受けている場合には、もう一方に請求できる金額が減ることがあります。

    不貞行為による慰謝料は、配偶者と不倫相手の双方が共同不法行為責任を負う場合がありますが、同じ損害について二重に賠償を受けることはできません。

    たとえば、不貞行為による慰謝料が200万円と認められ、すでに配偶者から100万円の支払いを受けている場合には、不倫相手に請求できる残額は原則として100万円となります。

    ただし、配偶者が婚姻費用や通常の生活費を支払っているという理由だけで、不倫慰謝料が減額されるわけではありません。

    婚姻費用は、夫婦が婚姻生活を維持するために分担する費用であり、民法760条に基づくものです。

    一方、不倫慰謝料は、不貞行為によって生じた精神的苦痛に対する損害賠償です。

    浮気の当事者一方からすでに金銭を受け取っている

    両者は法律上の性質や支払目的が異なるため、通常の婚姻費用の支払いを、当然に慰謝料の弁済として扱うことはできません。

    もっとも、金銭の支払いについて慰謝料の一部に充当する合意がある場合などには、その合意内容や支払いの趣旨を確認する必要があります。

    そのため、慰謝料を請求する際には、過去に受け取った金銭が慰謝料として支払われたものなのか、婚姻費用や生活費として支払われたものなのかを区別することが重要です。

    参考:e-Gov法令検索「民法第760条(婚姻費用の分担)・第719条(共同不法行為者の責任)」

    誠心誠意の謝罪を伝えられている

    浮気をした配偶者や浮気相手が、被害者に対して誠心誠意の謝罪を伝えていると認められる場合は、慰謝料の金額が減額される可能性があります。

    精神的苦痛を与えたことに対する謝罪の意思の有無は、慰謝料の金額を算定するのに重要な要素です。

    「謝罪の意思がみえない」でも解説したように、謝罪の意思がみえない場合は慰謝料が増額してしまう可能性があります。

    実際の判例でも、浮気相手や配偶者が誠心誠意の謝罪をしたことで、以下のように慰謝料額が減額されているケースがあるのです。

    【慰謝料220万→44万】事例:1回の不貞行為を過ちだと自ら謝罪してきた

    勤務先の飲み会で既婚者の女性と不貞行為を持ってしまった。その後、相手が自ら不貞行為の事実を認めて謝罪をしてきた。220万円の慰謝料を請求されたが「50万円なら払える」と交渉がはじまった。不貞行為の回数の少なさと、当事者が誠心誠意が謝罪してきたことで、相場を下回る44万円の慰謝料が認められた。

    出典:東京地裁|判決日平成30年3月1日(TKC法律情報データベース)

    不倫・浮気の慰謝料は誰に対して請求可能か

    不倫・浮気の慰謝料は誰に対して請求可能か

    このように不倫・浮気の慰謝料は、自分の夫や妻(配偶者)だけでなく、その不倫相手やその双方に対して請求する余地があります。

    慰謝料請求を配偶者のみに行う場合

    まずは、不倫の慰謝料を支払う責任を、自分と婚姻関係にある配偶者にのみ追及するケースが考えられます。

    そもそも夫婦関係の信頼を裏切った自分の配偶者に主に責任があると考えられるような場合や、不倫相手の素性までは把握できない場合などが挙げられます。

    また、離婚して配偶者との関係を清算することに重きを置いている場合にも、この方法が取られることが考えられるでしょう。

    慰謝料請求を不倫相手のみに行う場合

    次に、不倫の慰謝料を支払う責任を、不倫相手にのみ追求するケースが考えられます。

    例えば、自分の配偶者との関係はこれからも継続・再構築する予定である場合や、子どものため家庭内でのトラブルを最小限に抑えたい場合には、このように不倫相手のみに慰謝料請求を行う方法が考えられます。

    第三者である不倫相手であっても、既婚者であることを認識しながら不倫関係を持っていた場合には、不倫相手もその責任を負うことになります。

    ただし、不倫相手に対して慰謝料を請求した結果、不倫相手側から知らなかった事実や夫婦関係に影響を及ぼすような事実が告げられる事態も想定されるため注意が必要です。

    不倫相手にのみ請求する場合は”求償権”に注意が必要

    不貞行為は、不倫相手とあなたの配偶者が共同で行った不法行為です。そのため、あなたに対して慰謝料を支払う責任は二人が連帯して負うことになります。

    あなたが不倫相手にのみ慰謝料の請求をして不倫相手があなたに慰謝料の全額を支払った場合、不倫相手はあなたの配偶者が負担すべき責任割合分の慰謝料について、あなたの配偶者に支払いを求めることができます。この権利を「求償権」といいます。

    離婚せずに夫婦関係を再構築する前提で不倫相手にのみ慰謝料請求をする場合、求償権の行使のリスクを念頭に置いておく必要があります。

    例えば、不倫相手から200万円の慰謝料を受け取っても、後日あなたの配偶者に対して100万円の求償請求がされる可能性があるのです。

    夫婦で生計を共にしている場合、家計からお金が出ていくことになり、実質的に手元に残るお金が減ってしまいます。また、解決したはずのトラブルが蒸し返される精神的な負担も無視できません。

    不倫相手からの求償権行使を予め防ぎたいのであれば、不倫相手との示談交渉において、求償権放棄を条件にすることを検討するべきです。

    配偶者と不倫相手の双方に慰謝料を請求するケース

    そして、不倫の慰謝料を支払う責任を、配偶者と不倫相手の双方に追求する方法も考えられます。

    不倫そのものは一人でできるものではなく、自分の配偶者と不倫相手の両者が共同して行ったものであるため、両名による共同不法行為として双方に責任を問うことが可能だと言えます。

    ただしその慰謝料を「二重取り」することは基本的に認められません。そのため仮に双方に慰謝料を請求する場合には、その請求金額を二人に分けて負担させる形で請求することになります。

    不倫の慰謝料を請求する流れ

    不倫の慰謝料を請求する流れ

    不倫の慰謝料請求は、まず当事者同士の話し合いで解決を目指し、合意内容を書面に残すことが重要です。

    話し合いでまとまらない場合は、離婚調停や慰謝料請求調停を利用し、それでも解決できないときは訴訟によって請求する流れになります。

    慰謝料請求を話し合いで解決する

    まずは慰謝料請求を話し合いで解決することが考えられます。

    当事者同士で話し合いによる解決を目指して協議を行い、発覚している不倫の事実関係やその責任の所在を確認した上で、慰謝料の額を取り決めてその慰謝料に関して合意を交わすことになります。

    この際、口約束だけでは内容が覆ることも考えられるため、必ずその決めた内容を書面に残し、当事者双方が署名押印することが重要だということができるでしょう。

    このような合意書があれば、後々の支払いに関する争いを防ぐ効果があります。

    ただし、当事者同士ではどうしても感情的になりやすく当事者だけでは話し合いによる解決が困難なケースも多いため、代理人弁護士を通じて交渉を進めることが有効でしょう。

    離婚調停や慰謝料請求調停を申し立てる

    次に当事者同士での話し合いで解決できない場合には、家庭裁判所に「離婚調停」または「慰謝料請求調停」を申し立てる方法も考えられます。

    調停では、調停委員が間に入り、公平な立場から意見を整理して合意を形成していくことを目指して調停を重ねることになります。

    調停は非公開で進められるためプライバシーも守られるだけでなく、お互いの感情的な衝突を避けながら解決できることが特徴であると言えます。

    ただし、相手が調停に出席しない場合や、当事者が相手方の求めに応じず調停委員の提案も受け入れられない場合には、調停は不成立となり終了することになります。

    慰謝料請求を訴訟で行う

    当事者同士での話し合いや調停でも解決できない場合には、相手に対して訴訟を提起する方法が考えられます。

    訴訟の中では不貞行為の証拠の有無や不貞行為による夫婦関係への影響などについて審理され、裁判官が慰謝料について判断を下すことになります。

    訴訟は解決までに1年以上かかることもあり、時間や費用の負担が大きいですが、最終的には強制力のある判決が得られる点が利点だと考えられます。

    不倫慰謝料の相場以外で注意したい”時効”について

    不倫慰謝料の相場以外で注意したい"時効"について

    不倫慰謝料の請求権には「時効」があります。

    具体的には、慰謝料請求の対象となる行為があったこととその相手が誰であるのかを請求者が知った日から3年を経過すると慰謝料請求権が時効により消滅します。

    また、対象となる行為があった時から20年を経過すれば、請求者がいつそれを知ったかにかかわらず、慰謝料請求は認められなくなります。

    いつでも請求できると思って油断していると請求権が時効で消滅してしまうことがあるので、請求のタイミングを逃さないよう注意が必要です。

    不倫・浮気の慰謝料請求の時効とは?いつまで請求可能?除斥期間について解説

    不倫慰謝料を適切な相場で請求するためのポイント

    不倫慰謝料を適切な相場で請求するためのポイント

    不倫慰謝料を適切な相場で請求するためには、不倫の証拠を用意し、感情的にならず冷静に和解交渉を進めることが大切です。

    不倫の証拠を用意する 

    不倫慰謝料を適切な相場で、かつ確実に勝ち取るために最も重要なのが客観的な証拠です。客観的な証拠がないと、交渉や裁判において相手が不貞行為を否認した場合、慰謝料請求が認められなくなってしまうことも考えられます。

    <慰謝料請求の際の証拠となるものの例>

    不貞行為とは、一般的に配偶者以外の異性と自由な意思で肉体関係を持つことをいいます。そのため、慰謝料請求のためには、肉体関係があったことを強く推認させる証拠が必要になります。

    • 写真・動画:ラブホテルへの出入りの写真、性交中や全裸の画像など。
    • SNSやメールのやり取り:肉体関係を前提としたLINE等でのメッセージのやり取り、宿泊を伴う旅行に関するやり取り等。
    • レシート・領収書:ホテルの利用明細
    • GPSの記録・ドライブレコーダー:ホテルや相手の自宅に長時間滞在している記録。
    • 念書・録音: 相手が不貞を認めた念書や音声データ等。

    不貞の期間や頻度が多ければ多いほど、精神的苦痛が大きいと判断され、慰謝料の増額要因になります。複数の証拠を積み重ねて「継続的な関係」であることを証明することが、より高額の慰謝料を引き出すことにつながります。

    感情的に和解交渉しない

    配偶者と不貞行為をした相手方に対しては、厳しく問い詰めたい気持ちになるのは当然です。

    しかし、不倫相手との和解交渉において、感情的になることは避けなければなりません。

    怒りに任せて相手を脅してしまったり、深夜に何度も電話をかけたりすると、逆に「脅迫」や「嫌がらせ」として警察に通報されたり、不法行為として反対に損害賠償請求をされる原因になってしまいます。

    また、冷静さを欠き、過剰な請求に固執することで適切な解決をする機を逃すことにもなってしまいます。

    そして、無事に慰謝料の金額や支払い条件が決まったら、口約束で済ませず、合意書を作成し、合意の内容を明確に残しておくべきです。

    合意書においては、今後の接触禁止、接触禁止に違反した場合の違約金の定め等をしておくことで、今後の再発を防ぐことにつながります。

    不倫慰謝料を支払ってもらえない場合の対処法

    不倫慰謝料を支払ってもらえない場合の対処法

    不倫の慰謝料を請求したにもかかわらず相手が支払いに応じない場合は、まず請求内容や支払期限を改めて書面で通知しましょう。

    口頭でのやり取りだけでは、後から「請求されていない」「金額に合意していない」と争われる可能性があります。

    内容証明郵便を利用すれば、いつ・どのような内容で請求したかを証拠として残せます。

    それでも支払われない場合は、調停や訴訟などの法的手続きを検討する必要があります。

    また、すでに示談書や公正証書を作成している場合は、その内容によっては強制執行に進める可能性もあります。

    相手が支払いを拒否している、連絡が取れない、分割払いが滞っているといった場合は、早めに弁護士へ相談し、適切な回収方法を確認することが大切です。

    東京スタートアップ法律事務所による不倫や浮気の慰謝料請求を成功させた事例

    東京スタートアップ法律事務所による不倫や浮気の慰謝料請求を成功させた事例

    東京スタートアップ法律事務所では、多数の慰謝料請求事件のご依頼をお受けし、解決に導いてきました。

    ここでは、解決事例の一部をご紹介します。

    事例:200万円以上の慰謝料を獲得した事例

    配偶者が不貞の事実を認め、配偶者と離婚をする見込みとなった依頼者から不貞相手に対する慰謝料請求を行いました。

    依頼者夫婦が離婚をする見込みであり夫婦関係に与えた影響が大きいことや不貞の期間が3年以上と長期間であったこと等を主張して交渉を重ねた結果、200万円を超える額の慰謝料の支払いを受けることができました。

    事例:150万円以上の慰謝料を獲得した事例

    配偶者の不貞を疑った依頼者が探偵に依頼して証拠写真を撮り、不貞相手に対して慰謝料請求を行いました。

    依頼者夫婦は離婚していなかったものの、小さな子がいたこと、不貞関係の期間が長期間であったこと等を主張して交渉した結果、150万円を超える慰謝料を支払ってもらうことで和解が成立しました。

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    不倫の慰謝料にまつわるよくある質問

    不倫の慰謝料にまつわるよくある質問

    ここからは慰謝料について弁護士との相談の中でよく聞かれる質問をご紹介しますので、ご参考になさってください。

    不倫の慰謝料を配偶者と不倫相手の双方に請求することはできますか?

    はい、配偶者と不倫相手の双方に請求することが可能です。

    しかし、二人に請求したからといって、受け取る金額が倍になるわけではありません。

    不倫の慰謝料は、不倫をした二人の連帯責任という考え方をするため、不倫相手だけに請求をした場合と、二人に請求した場合で、認められる慰謝料総額は変わりません。

    また、二人に請求する場合、誰に何割請求するのかは請求側の裁量によって決められます。

    証拠が少なくても慰謝料を請求することはできますか?

    証拠が1つでも、それが肉体関係を証明する決定的なものであったり、本人たちが関係を認めている場合は、慰謝料を請求することが可能です。

    逆に、証拠の数が多くても、不倫関係を証明するのに不十分な証拠ばかりでは、請求が難しい場合もあります。

    証拠の有効性は一概には言えず判断が難しいので、弁護士への相談をおすすめします。

    不倫の慰謝料を請求する際のNG行為はありますか?

    不倫が発覚した際に、不倫相手や配偶者に怒りの感情を持つことはごく自然なことですが、感情に任せた行動はリスクを伴います。

    ・不倫相手や配偶者に自白を強要する
    ・不倫相手の会社や家族に不倫の事実を伝える
    ・SNSなどを使って不倫の事実を広める

    などはそれぞれ脅迫罪や名誉棄損等にあたる場合がありますので、注意しましょう。

    不倫の慰謝料に関するご相談は東京スタートアップ法律事務所へ

    不倫の慰謝料請求でお悩みの方は、東京スタートアップ法律事務所へご相談ください。

    東京スタートアップ法律事務所では、不倫慰謝料の相談実績が豊富な弁護士が、相手方との交渉や調停・訴訟への対応をサポートしています。

    証拠の集め方や請求額の考え方、相手方とのやり取りに不安がある場合でも、状況に応じた解決方法を提案してもらえます。

    不倫問題を一人で抱え込まず、まずは弁護士に相談することで、冷静に今後の対応を進めやすくなるでしょう。

    まとめ

    まとめ

    この記事では、実際の判例と共に浮気に対する慰謝料の相場について解説してきました。

    浮気による慰謝料の相場は、一般的に50〜300万円ですが、具体的な金額は個別のケースによって増減します。

    ▼慰謝料が増額になるケース

    • 不貞関係が継続している
    • 婚姻期間が長かった
    • 不貞関係の期間が長かった
    • 不貞行為の頻度が多い
    • 夫婦間に幼い子どもがいる
    • 不貞行為開始時の夫婦関係が破綻していなかった
    • 重大な精神的苦痛を受けた
    • 浮気相手に対して高額な経済支援をしていた
    • 不貞行為の場所・内容が悪質である
    • 浮気相手の行動が悪質だった
    • 謝罪の意志がみえない

    ▼慰謝料が減額になるケース

    • 離婚・別居しない
    • 婚姻期間が短い
    • 夫婦間に幼い子どもがいない
    • 不貞行為の期間が短い
    • 不貞行為の回数が少ない
    • 浮気相手に積極的な意図が認められない
    • 浮気の当事者一方からすでに金銭を受け取っている
    • 誠心誠意の謝罪を伝えている

    浮気による慰謝料は、個別のケースを客観的に判断したうえで、慰謝料額が増額・減額していきます。

    慰謝料の増額・減額の判断基準は、あくまでも一例であり、当事者だけでは適正な金額を導き出せないのが現状です。

    慰謝料についての知識がなければ、慰謝料請求において損をしてしまう可能性があります。

    少しでも金銭面で損をしてしまうリスクを回避するためには、専門知識と経験でサポートしてくれる弁護士の活用を検討してみましょう。

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