傷害罪で弁護士依頼すると接見も可能?依頼にかかる費用相場と内訳
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記事目次
被害者に暴力をふるい、怪我を負わせると傷害罪に問われます。
また、負わせた傷害の程度や事件の状況によっては逮捕されることも少なくありません。
暴力を加えた相手にどのように謝罪をすれば良いのか、逮捕された際にはその後どのような状況になるのか、疑問や不安を抱えている方もいるでしょう。
しかし、自力で解決するのではなく、弁護士に依頼することでスムーズに解決できる可能性が高まります。
そこで、傷害罪で弁護士に依頼する際に必要な費用や、依頼するメリットについて詳しく紹介します。
傷害事件を起こしてしまった際に弁護士に依頼するメリット
傷害罪に問われている際に弁護士に相談・依頼をすると、どのようなメリットを得られるのか。
以下では逮捕された場合に依頼するメリット、逮捕されなかった場合でも依頼するメリット、両方のケースに共通するメリットについて、それぞれ紹介します。
逮捕された場合に弁護士に依頼するメリット
逮捕されてしまった場合に弁護士を依頼するメリットは制限なく接見できることや勾留阻止のための活動を行ってもらえるところです。
それぞれについて確認していきましょう。
弁護士であれば制限なく接見することができる
傷害事件でも現行犯の場合や逃亡のおそれがある場合は、逮捕されることがあります。
しかし、逮捕直後ですと、弁護士以外は接見(留置場での面会のこと)できません。
その後、勾留(逮捕より長期の身体拘束)されると接見禁止が付いていなければ弁護士以外の身内の方等も接見可能ですが、基本的には平日の昼間しか面会をすることができません。
面会できる場合でも警察官立会いのもと1日1回、15~20分と定められています。
弁護士だと、突然傷害罪で逮捕された場合でも曜日、時間を問わず、立会人がいなくても接見をすることが可能です。
弁護士であればたとえ接見禁止が付いていても面会できますし、時間の制限がなく立会人が必要ないことから、必要十分に面会時間を確保でき、今後に向けたアドバイスを行うことができます。
勾留請求をしないように働きかけることができる
また、逮捕されると、その後は「勾留」という逮捕より長期間(最大で20日間)の身体拘束が待ち受けています。
これにより勤務先や学校に事件のことが発覚し、勤務先を退職せざるを得なくなったり、学校を退学しないといけなくなる可能性があります。
勾留は、逮捕されている期間中(逮捕から最大72時間)に検察官が勾留請求を行い、裁判官が勾留決定を下すことが必要です。
そこで、逮捕されたら勾留請求されるまでの間に弁護士から検察官に勾留請求をしないように働きかけます。
それでも勾留請求がされてしまった場合には今度は裁判官に勾留決定をしないように働きかけるのです。
具体的には、検察官や裁判官への身元引受書の提出や意見申述を行います。
弁護士を選任して弁護人がいる状態であれば、これらの活動により長期の身体拘束を防ぎ得ます。
勾留阻止のための活動は私選弁護士しか行うことができない
また、弁護士が弁護人に就任するルートとしては、私選弁護人と国選弁護人の2種類があります。
国選弁護人は費用が掛からないのが特徴です。
しかし、国選弁護人は勾留決定後にしか選任されません。
したがって、勾留阻止のための上記に述べた活動は成し得ないのです。
勾留そのものを阻止し、早期に釈放されるように対応することが可能なのは私選弁護人です。
この点は非常に重要ですので、頭に留めておいてください。
逮捕されなかった場合に弁護士に依頼するメリット
傷害罪で逮捕されなかった場合であっても、在宅事件として捜査が行われるのが通常です。
警察や検察からの呼び出しがかかっていて、取調べを受ける予定があるため不安を覚えている人もいるでしょう。
取調べを受ける予定がある場合も、弁護士に依頼することで警察や検察への対応を行ってもらえます。
警察や検察と弁護士が連絡を取って出頭の予定を調整する、警察署まで同行する、取調べに同行し警察署や検察庁で待機していてくれるといったケースもあります。
違法・不当な逮捕や取調べを未然に防止し、精神的な支えになってくれることもメリットです。
弁護士は逮捕を未然に防ぐための対応を行ってくれる
また、弁護士に依頼する最大のメリットは逮捕を未然に防ぐための対応も行なってくれることです。
逃亡や証拠隠滅の可能性がある被疑者は、逮捕されやすいといえます。
弁護士によっては、被疑者に逃亡や証拠隠滅の恐れがないことを捜査機関に説明します。
逮捕は重大な権利侵害ですから、これにより、捜査機関は逮捕に踏み出しにくくなることが想定されます。
逮捕された場合とされなかった場合に共通するメリット
傷害罪で逮捕された場合と逮捕されていない場合のいずれにも共通するメリットとしては、不起訴処分となる可能性が高くなることです。
弁護士は示談活動を行ってくれる
傷害罪は被害者が存在する犯罪ですので、弁護人は被害者との示談活動を行います。
特に、傷害事件の被害者は一般的に強い被害感情を持っており、加害者が直接被害者と示談交渉を行うことは現実的ではありません。
弁護士を代理人に選任することで、交渉をスムーズに行うことにつながります。
後で問題が起こらないようにするためにも、正しい内容や方法で示談を成立させることが大切です。
被害者との示談が成立すると、弁護人の方でその事実について意見書という形にまとめ、示談書の写しを添付して警察や検察官に送付する流れになります。
これにより、不起訴処分となる可能性が高まります。
示談が成立しなっかた場合や犯行を否認している場合
また、示談が成立しなかった場合やそもそも犯行について否認している場合でも、犯行の事実に関して本人の言い分を裏付ける証拠を確保し、こちらも意見書という形にまとめ、証拠とともに検察官に提出することもあります。
この場合、嫌疑不十分や嫌疑なしといった形で不起訴処分を得られる可能性があるのです。
傷害罪で弁護士に依頼した際の費用
傷害罪で弁護士に依頼した際の費用は、項目ごとに異なるため、相場と内訳について紹介します。
ただし、紹介する数字はあくまでも相場であるため、弁護士・法律事務所や個々の事案によって異なる点に注意が必要です。
詳細な金額については事務所へ問い合わせて確認しましょう。
相談料
こちらは、傷害事件の内容や弁護に関して、弁護士に相談する際に支払う費用です。
初回相談は無料のケースもありますが、1時間で1万円程度が相場です。
相談料が発生しても、刑事弁護の依頼をした場合はその後に発生する着手金の金額から相談料相当額を差し引くという弁護士・法律事務所もあります。
相談方法は、法律事務所に足を運んで直接話すという方法ではなく、電話での相談を受け付けている事務所もあります。
着手金と報酬金
着手金は、傷害事件において、示談活動や釈放のための様々な対応をしてもらう際に弁護士に最初に支払わなければならない費用です。
基本的には、着手金を支払わなければ弁護活動に着手してもらうことができません。
着手金は弁護士の行う活動に関して支払う金額であるため、万が一依頼を取りやめるといった場合でも返金されないことが通常です。
さらに、着手金は、弁護活動の結果が成功であっても、希望する結果にならなかったとしても支払う必要があります。
これに対して、報酬金は、弁護士が対応してくれた結果に対して支払う弁護士費用のことです。
多くの法律事務所は成功報酬という形で報酬金の額を定めています。
しかし、各事務所によって成功の定義や成功時の報酬金額は異なります。
接見費用
弁護士が被疑者・被告人と逮捕・勾留場所で面会を行うことを「接見」と言います。
接見にかかる費用を「接見費用」と言います。
接見を単発で依頼する場合の接見費用は、1回3~6万円程度が相場です。
逮捕から勾留に移行するまでの時間は最大で72時間と定められており、この間弁護士以外は接見できません。
接見費用は法律事務所によって異なり、一定回数の接見費用は着手金に含まれている法律事務所や、初回の接見は0円といった法律事務所もあります。
その法律事務所の所在地より相当遠方に行く場合には、日当や交通費が別途加算される場合もあります。
接見費用
他にも別途実費を支払う必要がある場合があります。
接見に行く際の交通費、書類を提出する際の切手代、裁判所に納付する印紙代や書類のコピー代がかかる場合があります。
実費についても弁護士や法律事務所ごとに異なり、低額な実費は着手金に含まれていて別途かからないといった弁護士・法律事務所もあります。
日当
日当は1回3~10万円が相場です。
これは弁護士が遠方出張や取調べの動向などの対応をした際に支払う費用です。
傷害罪に強い弁護士の見分け方
傷害罪に問われている場合、傷害罪の弁護に長けている弁護士に依頼することが重要です。
近年では、インターネット検索で刑事事件を豊富に扱っている弁護士を見つけることが出来ます。
最も重要なチェックポイントは、刑事事件の解決実績が多いかどうかですが、他にもサポート体制が整っており相談しやすそうであるか、スピーディーに対応してくれるかなども確認しましょう。
刑事事件に問われているという場面は人生の一大事の局面です。
費用の安さは魅力ですが、それだけで依頼せず、刑事事件の解決実績や迅速さ、相談に対応した弁護士との相性なども確認して、可能な限り早く弁護士を選任することをお勧めします。
まとめ
今回は、傷害罪で弁護士に依頼するメリットや依頼にかかる費用相場と内訳について述べてきました。
傷害罪に問われている局面で弁護士に依頼するメリットが大いにあることはこれまで述べたとおりです。
人生の一大事に悩まれている加害者の方が夜明けを迎えられるように、最適な弁護士を選んでいただけることを願っております。
「ForClient」を理念として自らも多くの顧客の信頼を得ると共に、2018年の事務所開設以降、2023年までに全国12支店へと展開中。
- 得意分野
- ベンチャー・スタートアップ法務、一般民事・刑事事件
- プロフィール
- 京都府出身
同志社大学法学部法律学科 卒業
同大学大学院 修了
北河内総合法律事務所 入所
弁護士法人アディーレ法律事務所 入所
東京スタートアップ法律事務所 開設