不倫が許せない場合にすべきこととは?乗り越える方法や離婚の流れを徹底解説

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パートナーの不倫が発覚したとき、「何年も一緒にいたのに裏切られた」「裏切られた」「絶対に許せない」「苦しい」という怒りや悲しみ、苦しみに襲われている中で、これからの生活や子どものことへの不安、自分の将来に対する戸惑いなどから何をすべきか分からなくなる方は少なくありません。
本記事では、不倫を許せないと思ったときにまずすべきことや気持ちの整理の仕方、そして離婚や慰謝料請求といった法的対応の流れについて、法律の専門家である弁護士の視点からわかりやすく解説します。
不倫を許せない理由とは?
不倫を許せない理由は、これまで苦楽を共にしてきた配偶者への裏切り行為であり、夫婦の信頼関係が根本から崩れてしまうからです。
また、家族や子どもへの影響も大きく、家庭の安定が損なわれることも許せない原因となります。
こうした心の傷が、不倫を許せない強い感情につながるのです。
理由1:信頼への裏切り
不倫が許せない理由の1つ目に、「信頼への裏切り」が挙げられます。
結婚はお互いに信頼し合い、これから人生を何年も共に歩むことを前提とした関係です。
ですが、配偶者の不倫はその夫婦の信頼関係の根幹を崩す配偶者に対して裏切り行為になります。
そのため、精神的なダメージを大きく不倫を許せないと感じる方が多いのです。
理由2:心に大きな傷を残す
不倫が許せない理由の2つ目に「心に大きな傷を残す」ことが挙げられます。
結婚生活においては愛情や思いやりなどの互いを尊重する気持ちが大切となります。
しかし、不倫は、長い時間、苦楽を共にして築いてきた信頼を一瞬で崩壊させ、深い悲しみや怒り、失望感を相手に与え、心に大きな傷を残します。こうした心の傷は簡単には癒えず不倫を許せない理由となります。
理由3:家庭への影響
不倫が許せない理由の3つ目に「家庭への影響」があります。
夫婦間にお子様がいる家庭では不倫は夫婦間だけの問題にとどまらず、子どもや家族全体の生活にも大きな悪影響を及ぼします。
不倫が原因となり夫婦が離婚することとなってしまった場合、子どもにとっては、家庭の安定が崩れることで精神的な不安やストレスが生じ、健やかな成長が妨げになります。こうした家庭全体への悪影響を考えると、不倫という身勝手な行動に対し、許せないと感じる方が多いのです。
理由4:プライドが傷付けられた
不倫が許せない理由の4つ目に、「プライドが傷付けられたこと」が挙げられます。
配偶者に裏切られた事実は、「自分が選ばれなかった」「愛されていなかった」といった思いを引き起こし、自分の価値や魅力に対する自信を大きく傷つけます。
特に誠実に関係を築いてきた人ほどその喪失感や怒りは深くなる傾向にあり、不倫を決して許すことができないと感じるのです。
許せないと思った不倫を乗り越えるための方法
信頼していた配偶者に裏切られたショックは相当なものであり、そう簡単に許せるものではありません。
一方で配偶者のことを信じたい、関係を再構築したい、子どものために夫婦関係を継続したいと考えることもあるでしょう。
以下では不倫を乗り越えるための方法を4つご紹介したいと思います。
冷静に対応する
不倫が発覚した当初は、怒りや悲しみが一気に押し寄せ、どうしても冷静ではいられないものです。
しかし、感情に任せて行動すると、後々後悔することや不利な立場に立たされることもあります。
まずは一度落ち着き、状況を整理する時間を持つことが大切です。
自分は今後どうしたいのかを考えるなどの自分の気持ちを冷静に整理することが重要になります。
自分一人では結論が出ない時には信頼できる第三者に相談するなどしてみても良いでしょう。
感情も重要ではありますが、行動に移す前に一度立ち止まり、自分自身を守るためにも落ち着いて対処する姿勢が乗り越えるための第一歩となります。
配偶者と今後のことを話し合う
不倫を知った直後の大きな動揺の中で話し合うことは非常に難しいかと思いますが、今後の人生をどう歩んでいくかを考える上で、配偶者との話し合いは避けて通れません。
まずは、お互いが冷静になれるタイミングを見計らって、落ち着いて対話できる場を設けることが大切です。
話し合いの場では、事実関係を確認することに加えて、相手がなぜ不倫するに至ったのか、その背景や気持ちを聞くことも重要です。相手の気持ちなどを聞くことによって感情が少し整理されることもあります。
そのうえで、関係を修復したいのか、それとも離婚を視野に入れるのかなど、自分がこの先どうしたいのか自分の意思をしっかりと伝えることが大切です。
また、今後の関係を修復するか否かを考えるためにも、配偶者の考えや反省の有無も確認しましょう。話し合いではお互いの感情をぶつけ合うのではなく、今後の人生をどうするかを見極めるための重要なプロセスと捉えて冷静に話し合うことで、乗り越えるための大きな一歩になることがあります。
お互いのスケジュールを公表
一度パートナーに不倫で裏切られてしまうと、相手への不信感や不安に常に苛まれてしまうものです。
そんな時の対処法として「お互いのスケジュールを公表する」ことがあります。
日々の予定や行動を共有することで、相手の行動に対する不安や疑念を減らし、透明性を持たせることができます。
監視や束縛を目的とするのではなく、安心して過ごせる環境を作ることで信頼回復につながることが期待できます。
新しいことを始めてみる
不倫のショックから立ち直るためには、新しいことを始めてみることも有効です。
趣味や習い事、スポーツなど、自分が興味を持てる活動に挑戦することで、気持ちが前向きになり、不倫で受けた心の傷にとらわれすぎずに過ごせるようになります。新しいことを始めることは過去を振り返る時間を減らし、未来に目を向けるきっかけとなるため、自己成長や自信回復にもつながります。
不安な気持ちを伝える
不倫を知った後、多くの方が抱えるのがまた裏切られるのではないかという不安感ではないでしょうか。
こうした不安を心の中に押し込めてしまうと、疑念が膨らみ続け、夫婦関係の修復どころか日常生活にも支障を及ぼすことがあり、不倫を乗り越える障害になりかねません。
そのため、不安な気持ちは相手に率直に伝えることが大切ですが、感情をぶつけるような言い方は良くありません。自分はこう感じているという形で冷静に言葉にすることが望ましいでしょう。
例えば「帰りが遅いと不安になる」「連絡が取れないと疑ってしまう」といった具体的な気持ちを共有することで、相手も自分の行動を見直すきっかけになります。不倫によって揺らいだ信頼関係を再構築するには、感情を隠さず伝えることが重要な場合があります。
カウンセラーへ相談
不倫による心の傷は深く、自分一人では抱えきれない場合も少なくありません。
そのような時には、専門のカウンセラーへ相談することが有効です。
カウンセラーは、当事者の気持ちを否定せずに受け止め、客観的な視点から整理を手助けしてくれます。家族や友人に話すと感情的な反応が返ってくることもありますが、専門家は感情的な対応はしないので、安心して悩みを打ち明けることができます。
また、カウンセリングを通じて、自分の本当の気持ちや望んでいる将来像が明確になることもあります。
夫婦関係を修復するのか、それとも新しい道を歩むのかといった大きな決断を下す際に、自身の感情を整理し、建設的に前に進むための手段としてカウンセラーへの相談は有効な選択肢の1つです。
不倫がどうしても許せない場合の対応の流れ
不倫を乗り越えるために、色々な対策対応を尽くしたとしても、やはりどうしても不倫を許せないということも当然あるかと思います。
その場合には、今後どのような対応があるのかについて、以下、5つの工程に分けてご説明いたします。
事実関係の調査や証拠の確保
不倫がどうしても許せない場合、まず必要となるのは事実関係の確認と証拠の確保です。
配偶者を問い詰めるだけでは、後の話し合いや慰謝料請求、離婚手続きにおいて十分な根拠とはなりません。
配偶者と不倫相手のメールやSNSのやり取り、ホテルの領収書や写真など、客観的に不倫(肉体関係)があったことを窺わせるような証拠を集めることが大切です。
感情的に動くのではなく冷静に準備を整えることで、その後の慰謝料請求や離婚の手続を有利に進めることができます。
専門家(弁護士)への相談
不倫がどうしても許せないと感じた場合、早い段階で弁護士へ相談することが重要です。
不倫の証拠をどのように確保すべきか、慰謝料請求をする場合の金額の目安や手続きの流れ、離婚を考える際の注意点など、法律の専門家から具体的なアドバイスを受けられます。
感情的に言動をとってしまったり、ご自身で判断してしまうと不利な状況に陥ることもあるため、一度、弁護士へ相談されることをおすすめします。
不倫の慰謝料を請求することの検討
続いては、慰謝料の請求を検討することが考えられます。
不倫によって受けた精神的な損害に対して、配偶者や不倫相手に金銭的な賠償を求めることができます。
そのため、
①配偶者のみに慰謝料請求をするのか
②不倫相手のみに慰謝料請求をするのか
③配偶者と不倫相手の両者に慰謝料を請求するのか
などを検討する必要があります。請求方法としては、まず弁護士から請求したい相手に対して内容証明郵便での通知・請求を行い、その後、相手と交渉を行っていく形となります。
離婚を請求するかの検討
不倫の慰謝料を請求するだけでなく、配偶者に対して離婚を請求することも考えられます。
その場合には、財産分与や慰謝料、養育費、親権などの離婚の具体的な条件について、あなたの希望を事前に検討しておくと、離婚の話し合いが開始した時にスムーズかと思います。離婚の話し合いについては、当事者間で話し合うことも可能ですし、弁護士を通じて配偶者と話し合う方法もあります。
裁判所での法的手続
慰謝料の交渉や離婚の話し合いでの解決が難しい場合、裁判所に対して法的手続を起こすといった対応も考えられます。
不倫慰謝料の場合は、裁判を起こし、裁判官に不倫慰謝料の事件について判決を求める流れとなります。
離婚の場合は、調停という裁判所を入れての話し合いの手続を行うことが考えられます。
もっとも、調停も話し合いの手続なので、調停でも解決が図れない場合には、その後、離婚も裁判に進むことになります。
不倫が許せない場合によくある質問
Q1. 不倫の慰謝料はいくら?
不倫による慰謝料の金額は、婚姻期間や精神的苦痛の程度、不倫の期間や回数、離婚別居の有無などの事情を考慮して算定されることになります。
そのため、各事案の個別具体的な事情によって慰謝料の金額は変動しますが、実務上は100万円~300万円の不倫慰謝料が認められることが多いです。
その事件ではどのくらいの慰謝料が見込まれそうかについては、弁護士にご相談の上、詳細なご事情をお話しいただければより具体的な金額をお伝えできますので、ぜひご相談ください。
Q2. 不倫相手と配偶者と連絡を取らせないようにできる?
今後も配偶者との夫婦関係が続いていくのであれば、不倫慰謝料の交渉を行う中で、和解の条件として、配偶者と不倫相手間で今後接触をしないよう約束させることも可能です。
また、約束だけではご不安に思われる場合には、配偶者と不倫相手が今後接触しないという約束を破った場合には、違約金が発生することで間接的に強制力を持たせることも考えられます。ただ、このような条件を取り交わす際には、弁護士を通じて和解条件を書面化し明確しておくことをおすすめします。
Q3. 不倫慰謝料の請求はどのように行うの?どのくらいの時間がかかる?
不倫慰謝料の請求については、まずは弁護士から請求したい相手に対し、内容証明郵便にて請求書面を送付することで交渉が開始します。
その後、相手方からの回答(不倫を認めるか否か、慰謝料の減額を求めるなど)に応じた対応をして交渉を進めていく形になります。
解決までの期間については、相手方次第とはなりますが、交渉で解決する事案の場合には2~4か月程度で解決することが多いです。他方、交渉で解決に至れず裁判となってしまった場合、長期化してしまうことが多く、解決までに1年以上の期間を要することも少なくありません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
不倫が発覚すると、深い裏切り感や怒り、悲しみなどさまざまな感情が押し寄せ、どう対応すべきか迷うことも多いでしょう。
しかし、感情に流されず、冷静に事実を確認し、証拠を確保や自分は今後どうしたいかなどの気持ちを整理することが重要です。
今後の方針を決定する上では、弁護士やカウンセラーなどの専門家に相談し、慰謝料請求や離婚など今後の選択肢を整理することが有効な方法です。
おひとりで抱え込まずに、辛い時には遠慮せずにご相談いただければと思います。
- 得意分野
- 不貞慰謝料 、 離婚 、 その他男女問題 、 刑事事件
- プロフィール
- 京都府出身
同志社大学法学部法律学科 卒業
同大学大学院 修了
北河内総合法律事務所 入所
弁護士法人アディーレ法律事務所 入所
東京スタートアップ法律事務所 開設