検察庁から呼び出しがある理由と対処法を解説!不起訴にすることは可能
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記事目次
すでに、何らかの刑事事件で警察官の取調べを受け、検察官に送致された場合、検察官から呼び出しを受けることがあります。
検察官は、警察官よりもなじみが薄く、呼び出された場合にどうなるのか、何を聞かれるのかなどと不安に感じることが少なくありません。
そこで今回は検察からの呼び出しの対処法や不起訴となるためにできることを解説します。
検察庁から呼び出しされる理由は?
まずは検察庁や検察官の役割、呼び出しの意味を解説します。
検察官が取調べを行いたいと考えているから
検察官は、被疑者について取調べを行い、最終的に被疑者を起訴するか不起訴にするかを決定することとなります。
そのため、検察官が呼び出しをかける理由としては、まず、検察官が被疑者の取調べを行いたいと考えていることがあげられます。
この場合、起訴するか不起訴にするかの判断のために取調べを行うので、取調べに呼び出されたからといって必ず起訴されるという訳ではありません。
検察官から呼び出しを受ける方は、逮捕・勾留されずに「在宅事件」として捜査を受けている方と考えられます。
検察官からの呼び出しに応じない場合は、証拠隠滅や逃亡のおそれがあると捉えられ、最悪の場合には逮捕されてしまう可能性もありますので、検察官からの呼び出しには必ず応じるようにしましょう。
通常、検察官から呼び出されてから実際の取調べが行われるまでは多少の日程の余裕がありますので、弁護士に相談してから取調べに向かうことをお勧めいたします。
起訴・不起訴の判断を伝えたいから
次に、検察官が呼び出しをかけるのは、起訴・不起訴の判断を伝えるためということが考えられます。
この場合は、すでに起訴・不起訴の判断をするための取調べが少なくとも1回は行われているのが通常です。
起訴することを伝える場合には、事案によっては略式起訴(詳細は後述いたします)についての説明を受けることもあります。
不起訴とすることを伝える場合は、併せて検察官から再犯に及ばないようにと強く説示されることもあります。
また、不起訴の場合は、検察官からの呼び出しがないまま不起訴となっていることもあります。
略式起訴を検討しているから
罰金または科料が相当とされる比較的軽微な事案について、被疑者が犯行を認めている場合に、検察官は略式起訴という簡易な手続きを選択することがあります。
通常、刑事裁判は公開の法廷で裁判官、検察官、弁護士、被告人が出席して行われますが、略式裁判では裁判自体が開かれず、裁判官が検察官の提出した書面のみで判断を下します。
略式起訴をするには、被疑者の同意が必要となるので、検察官が略式起訴を選択しようと考えた場合には、手続の説明や同意書を取得するために被疑者を呼び出すことになります。
参考人として話を聞きたいから
検察官は、被疑者について起訴・不起訴の判断をするために様々な捜査を行います。
その一つに参考人の取調べがあります。
そのため、被疑者としてではなく参考人として話を聞くために呼び出しを受けることもあります。
参考人とは、犯罪事実や被疑者について詳しく知っていそうな人物を指します。
具体例としては事件の目撃者や被疑者の親族等が当てはまります。
参考人の中でも特に重要な事実について知っていそうな人物を重要参考人と呼ぶこともあります。
事件の目撃者などは重要参考人と呼ばれる典型例といえます。
参考人として検察庁に呼び出された場合、これに応じる義務はありません。
もっとも、断り続けると、被疑者について何か重要な事実を隠しているのではないかなどと疑われる可能性もあるので、できる限り協力すべきでしょう。
参考人については、被疑者ではないためか検察官も柔軟に日程を調整してくれることが多いです。
被疑者と参考人と重要参考人の違いは以下の通りです。
| 被疑者 | 参考人 | 重要参考人 | |
| 定義 | 犯罪を犯したと疑われている人 | 犯罪事実や被疑者を詳しく知っていそうな人 | 特に重要な事実(犯罪事実、被疑者)を詳しく知っていそうな人 |
| 黙秘権の告知 | あり | なし | なし |
| 応召義務 | ないが逮捕される可能性有 | 原則なし | 原則なし |
検察と警察の呼び出しにはどのような違いがある?
検察庁とは
そもそも検察庁とは、主に以下の4つの役割を持っている機関です。
- 被疑者や参考人を取調べる
- 的確な証拠があり有罪判決が得られる見込みが高い事件に限って起訴する
- 刑事裁判に立ち会い証拠調べの請求や証人尋問を行い、被疑者が犯罪を行ったことを証明する
- 裁判確定後は正当に刑が執行されるように指揮する
これらの役割を果たすのが「検察官」です。
一次捜査を行い被疑者を逮捕したり、証拠を収集したり、取調べを行ったりするのが警察の役割です。
警察は逮捕後最長48時間で、検察官に事件を送致しなければならないとされています。
警察から事件を送致された検察官が、取調べを行ったり警察を指揮して追加の捜査を行ったりします。
検察庁からの呼び出しの方法
検察庁からの呼び出しはどのようになされるのか気になる方も多いと思います。
以下では、検察庁からの呼び出し方法について解説します。
①担当検察官から直接電話がかかってくる
検察庁の担当検察官から直接電話がかかってくるという呼び出し方法があります。
その場合、電話で日時や場所、持参物等について伝えられることになりますので、忘れないようにメモを取っておくのが良いです。
②検察庁から自宅宛に出頭要請の手紙が届く
検察庁から自宅宛に出頭要請の手紙が届くという呼び出し方法もあります。
その場合、手元に届いた紙には、検察庁の場所や取調べ予定の日時が記載されていますので、内容を確認して、わからないことがあれば電話で確認をするのが良いです。
検察官の取調べの流れや必要な持ち物
検察官からの呼び出しの多くは電話か文書で行われます。
出頭日時が指定されますので、その日時に検察庁に赴きます。
日時が指定されていますが、都合がつかない場合はあらかじめ伝えれば調整ができます。
検察官の呼び出しの際の衣服は自由ですが、清潔で誠実そうな印象を与える服装がよいです。
当日は、身分証明書と印鑑を持参します。
それ以外にも、被害者との示談書やご自身が書いた反省文、贖罪寄付をした証明書等があれば持って行きます。
当日は、警察で聞かれたことと同様の質問を受けます。
検察官に送致されたからといって突然新しいことを聞かれることはほとんどないです。
検察官の取調べが完了する調書が作成されます。
被疑者として呼び出された際に聞かれることとは
検察官は、被疑者に犯罪行為があったことを認めるかどうかを質問します。
罪を認める場合は、罪を犯した理由や犯行の経緯、詳細などが質問されますので正直に話しましょう。
罪を認めない場合は、自分が罪を犯していないという根拠を話す、若しくは黙秘することになります。
罪を認める場合は取調べが1度で終わることもありますが、否認する場合は何度も呼び出されることになります。
呼び出されるまでの期間はどれくらい?
警察で取調べを受けてから、検察庁の呼び出しがあるまでどのくらいの期間がかかるかは個々の事件によって異なります。
長いと数か月先になって初めて呼び出しを受けるということもありますし、早ければ1か月程度で呼び出しを受けることもあります。
呼び出される回数は?
犯行を認めており、証拠も十分に揃っている事件であれば、取調べを1回行なうだけで処分を決定することが出来ますから、呼び出しも1回で済むことがあります
他方、犯行を否認している事件であれば、否認している箇所の言い分を詳しく聞いて判断する必要がありますので、聞くべきことも多くなります。
また、犯行を認めていたとしても証拠との関係から何度も取調べを行わなければならないこともあります。その場合は、何度も呼び出しが来ます。
少なければ1回、多いと複数回呼ばれる可能性があると考えておくと良いです。
なかなか呼び出しが来ない理由とは
検察に事件が送られたのになかなか呼び出しが来ないとき、自分はどうなるのか等不安になるかもしれません。
ここでは、呼び出しが来ない主な理由として挙げられることを確認しましょう。
不起訴処分となっていた
弁護人や被疑者本人から問い合わせを行わない限り、検察官は不起訴処分としたことを報告する義務を負いません。
弁護人がついているケースでは、弁護人が定期的に検察官に進捗を確認しますので、不起訴処分となった場合には比較的早く処分結果を知ることができます。
しかし、弁護人をつけていないケースだと知らないうちに不起訴となっていたということが起こり得るので、注意が必要です。
証拠の収集に時間がかかっている
検察官は処分をどうするかについて判断するうえで証拠を重視します。
特に犯行を否認している場合には、被疑者の言い分を裏付ける若しくは否定する証拠がないか、慎重に調べる必要があります。
検察官において、取調べよりも前に収集するべき証拠がまだある場合にも、なかなか呼び出しが来ないということがあります。
別件の対応中であり、事件の呼び出しができない
検察官は、他の事件も複数同時進行で対応をすることから、別件の対応中で事件の呼び出しがまだできないという場合があります。
事件を担当する検察官が身柄事件(逮捕・勾留をしている事件)を多く抱えている場合、そちらの事件処理を優先的に対応する必要がありますから、必然的に呼び出しが来るまでには時間がかかってしまいます。
不起訴処分となるためには
検察官は、被疑者から直接話を聞いたり捜査したりすることで、被疑者を起訴するかどうかを決定します。
不起訴となれば、刑事裁判は開かれません。
不起訴になるのは主に以下のようなケースです。
- 被疑者が死亡した場合や親告罪で告訴を取り消された場合
- 被疑者が14歳未満、若しくは心身喪失状態であったとき
- 嫌疑なし……被疑者が犯罪をおこなっていないことが明白である場合
- 嫌疑不十分……捜査を行った結果、被疑者が罪を犯したことを決定づける証拠が不十分なとき
- 起訴猶予……被疑者が犯罪をおこなったことは明白だが、様々な事情を鑑みて訴追を必要としない場合
この中で、一番多いのが「起訴猶予」となるケースです。
例えば、被害者との示談が成立している、本人が深く反省している、贖罪寄付を行っているなどの事例では起訴猶予と判断される可能性があります。
平成30年に検察庁に送致されて不起訴処分と判断された事件が63万2323件で、そのうち起訴猶予だったのが56万8302件です。
不起訴処分の約8割が起訴猶予ということになります。
検察庁から呼び出しを受けたら弁護士に依頼を
検察庁から呼び出しを受けたら、ご自身で判断するのではなく弁護士に相談の上対応を依頼しましょう。
弁護士に依頼するメリットがこちらです。
取調べに同行してもらえる
弁護士が検察官の取調べに同席することはできませんが、検察庁に同行することは可能です。
慣れない場所での取調べの際に、弁護士という力強い同行者がいることで冷静に取調べに臨むことができます。
直前に弁護士から助言を受けられるので、ご自身に不利になる供述をしてしまうリスクも軽減できます。
示談交渉を依頼できる
まだ被害者との示談を進めていない場合は、弁護士に依頼することで迅速に示談を締結できる可能性があります。
検察官が起訴するかどうかを判断する前に示談を成立させることができれば、不起訴処分が見込めるのです。
検察官から呼び出しを受けている時点で、検察官の捜査は終局に向かっている可能性がありますので、なるべく早く弁護士にご相談ください。
起訴された場合も刑罰が軽くなるように対処できる
起訴された場合も、弁護士に弁護を依頼することで執行猶予付判決が望めるなど、罪を軽減できる可能性があります。
被害者との示談が成立していなければ示談を成立させることはもちろんのこと、再犯しないための環境作りや、罪を犯した背景などを検察官や裁判官に主張することで、刑罰の軽減を図るのです。
検察官からの呼び出し後に弁護士に依頼しても間に合う?
「刑事事件の弁護を弁護士に依頼する場合はなるべく早く」と言われていますが、検察官からの呼び出しの時点で弁護士に依頼してもまだまだ間に合います。
検察官から呼び出しを受けたと言うことは、在宅事件として捜査を進めているということなので、検察官が起訴するかどうかを判断するまでには時間の猶予があるからです。
とはいえ、明確に「あと何日」と分かるわけではありませんので、なるべく早く依頼するべきです。
弁護士は、被害者との示談交渉や検察官への働きかけなどにより、不起訴処分を目指しますので、少しでも早いほうがそれらの取組が成功する可能性が高まります。
検察官からの呼び出しに関してよくある質問
呼び出されたらどうなりますか?
被疑者として、検察庁から呼び出されたとしても直ちに何かしらの不利益が生じるということはありません。
しかしながら、検察庁からの呼び出しを無視し続けると、証拠隠滅や逃亡のおそれがあるとして、逮捕されてしまう可能性があります。
そうならないためにも、仮に検察庁から指定された日時での対応が難しくとも無視をせずに、日程変更を申し入れましょう。
検察官から呼び出されたらどれくらい時間がかかる?
事案にもよりますが、比較的軽微な事案や、犯行を認めている場合は2時間程度で終わることが多いです。
このような場合は、取調べも1回で終わる可能性もあります。
一方で、複雑な事案や否認している場合は、丸一日取調べが続くことがあり、このような取調べが複数回行われる可能性もあります。
何を聞かれますか?
犯罪そのものに関する取調べとして、犯行態様、犯行に至る経緯・動機、現在の心境、被害者に対する思いといったことが聞かれます。
この際には、例えば犯行現場の写真を示されて自身が行ったことを写真に沿って説明させられるといったことがあります。
また、被疑者自身に関する取調べとして、身上経歴、家族関係、過去の犯罪歴、病歴といったことが聞かれます。
まとめ
刑事事件の被疑者が検察官の呼び出しを受けた場合、拒否することもできますが、逮捕されるおそれがあるため、なるべく呼び出しに応じましょう。
検察官が指定する日時に都合がつかない場合は、調整してもらうことも可能です。
取調べにおいては、ご自身が罪を認めるかどうかによって対応方針が異なりますので、事前に弁護士に相談し、どのように対応するべきかを決めておくことをお勧めします。
検察官は、被害者と示談の成立や贖罪寄付などの事実を考慮した上で、起訴するかどうかを判断します。
不起訴となれば同じ罪で裁かれることはありませんので、早急に弁護士に依頼の上、被害者との示談を成立させてください。
その際は、刑事事件の取り扱い実績が豊富で、高いコミュニケーション能力を持つ弁護士を選ぶことをお勧めします。
- 得意分野
- 不貞慰謝料 、 離婚 、 その他男女問題 、 刑事事件
- プロフィール
- 京都府出身
同志社大学法学部法律学科 卒業
同大学大学院 修了
北河内総合法律事務所 入所
弁護士法人アディーレ法律事務所 入所
東京スタートアップ法律事務所 開設










