不倫が相手の配偶者に発覚した場合のリスクと対処法|直接会う際の注意点
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記事目次
不倫が相手の旦那にバレた場合、「高額な慰謝料を請求されるのではないか」「勤務先や家族に知られるのではないか」と不安になる方も多いでしょう。
突然連絡や呼び出しを受けると、焦って謝罪したり、相手の要求をそのまま受け入れたりしたくなるかもしれません。しかし、感情に任せて対応すると、不利な発言を証拠として残されたり、高額な支払いを約束する念書に署名したりするおそれがあります。
不倫が発覚したからといって、相手の要求すべてに応じる法的義務があるわけではありません。まずは現在の状況を整理し、冷静に対応することが重要です。
この記事では、不倫が相手の旦那にバレた場合に考えられるリスクや、発覚直後の対処法、配偶者と直接会う際の注意点について解説します。
不倫が相手の旦那にバレた場合に考えられる3つのリスク

不倫が相手の旦那にバレた場合、主に次のようなリスクが考えられます。
- 慰謝料や損害賠償を請求される
- 勤務先に知られ、仕事に影響が出る
- 不倫相手の夫婦が離婚する
必ずすべての問題が発生するわけではありませんが、対応を誤ると事態が深刻化する可能性があります。まずはどのようなリスクがあるのか、客観的に把握しておきましょう。
慰謝料や損害賠償を請求される
既婚者と肉体関係を持った場合、法律上の「不貞行為」に該当する可能性があります。
不貞行為によって配偶者の権利や法律上保護される利益を侵害した場合、民法第709条に基づく不法行為として、損害賠償責任を負うことがあります。財産以外の精神的苦痛についても、民法第710条により慰謝料の対象となります。
不倫慰謝料には、法律上定められた一律の金額や、公的な統計に基づく明確な相場はありません。本記事では、サイト内の表記に合わせ、50万円~300万円程度を一般的な目安とします。
ただし、実際の金額は、不倫の期間や回数、不倫相手の夫婦関係、不貞行為が離婚や別居の原因になったか、相手が既婚者だと知っていたかなど、個別の事情によって変わります。離婚や別居に至っていない場合よりも、不貞行為が原因で離婚や別居に至った場合の方が、高額になりやすい傾向があります。
一方、不倫関係が始まる前から相手夫婦の婚姻関係がすでに破綻していた場合や、相手が既婚者だと知らず、知らなかったことに過失もない場合などは、慰謝料の支払義務が認められない可能性があります。
また、最高裁平成31年2月19日第三小法廷判決(平成29年(受)第1456号)は、不貞相手である第三者に対して「夫婦を離婚させたこと」を理由とする慰謝料を請求できるのは、第三者が夫婦を離婚させる意図で婚姻関係に不当な干渉をするなど、特段の事情がある場合に限られると判断しています。したがって、不貞行為そのものを理由とする慰謝料と、夫婦を離婚に至らせたことを理由とする慰謝料は、法律上区別して検討する必要があります。
相手から請求された金額が、そのまま法的に妥当な金額とは限りません。高額な慰謝料を請求されても、すぐに支払いを約束しないことが大切です。
勤務先に知られて仕事に影響が出る
相手の旦那が勤務先へ連絡したり、職場に乗り込んだりした場合、不倫の事実が上司や同僚に知られる可能性があります。
不倫は基本的に私生活上の問題であるため、不貞行為だけを理由に直ちに懲戒解雇されるとは限りません。勤務時間外の私的な不倫について、会社の業務や企業秩序への具体的な悪影響がなければ、重い懲戒処分は認められにくいと考えられています。
ただし、次のような事情がある場合は、会社から事情聴取や注意、配置転換などを受ける可能性があります。
- 社内不倫によって職場の人間関係が悪化した
- 相手の旦那が職場へ押しかけ、業務を妨害した
- 勤務時間中に頻繁に連絡を取っていた
- 会社の経費や設備を不倫に利用した
- 取引先や会社の信用に悪影響が生じた
懲戒処分を受けなかったとしても、周囲からの信用を失ったり、人事評価や昇進に事実上の影響が出たりすることがあります。職場に居づらくなり、自主退職を検討せざるを得ない状況になる可能性も否定できません。
もっとも、会社から退職を勧められても、直ちに応じる義務はありません。不当な退職勧奨や懲戒処分を受けた場合は、関係書類や会社とのやり取りを保存し、労働問題に詳しい弁護士へ相談しましょう。
不倫相手の夫婦が離婚する
不倫の発覚をきっかけに夫婦関係が悪化し、別居や離婚に至るケースもあります。
民法第770条第1項第1号では、配偶者の不貞行為が裁判上の離婚原因の一つとして定められています。
不貞行為が原因で相手夫婦が離婚した場合、婚姻関係に与えた影響が大きいと判断され、慰謝料が高額になる可能性があります。反対に、夫婦が離婚や別居に至らず、婚姻関係を継続している場合は、慰謝料が比較的低くなることがあります。
しかし、相手夫婦が離婚したという事実だけで、提示された慰謝料を全額支払わなければならないわけではありません。
不倫以前の夫婦関係、不貞行為の期間や回数、発覚後の対応なども含めて、総合的に判断されます。また、第三者に対する「不貞行為そのものの慰謝料」と「夫婦を離婚に至らせたことを理由とする慰謝料」は、法律上区別して検討される場合があります。
相手の旦那に不倫がバレた直後の対処法

不倫がバレた直後は、焦りや罪悪感から冷静な判断ができなくなりやすい状態です。
しかし、相手から連絡が来る前に自分から接触したり、感情的な謝罪を繰り返したりすると、新たなトラブルにつながる可能性があります。
相手からまだ連絡が来ていない場合は、自分から積極的に接触せず、次の対応を進めましょう。
- 不倫相手との私的な連絡や接触をやめる
- 事実関係や交際期間を時系列で整理する
- LINEやメール、請求書などの資料を削除せず保存する
- 相手から連絡が来た場合の対応方法を決める
- 早い段階で弁護士に相談する
相手の旦那からすでに連絡や慰謝料請求を受けている場合は、完全に無視するのではなく、「内容を確認して後日回答します」などと伝え、回答する時間を確保してください。
連絡を無視せず不倫相手との関係を清算する
相手の旦那から電話やメッセージ、内容証明郵便などが届いても、連絡を完全に無視することは避けましょう。
無視を続けると、話し合いによる解決が難しいと判断され、慰謝料請求訴訟を起こされる可能性があります。裁判所から訴状や呼出状が届いた場合に放置すると、相手の主張を前提とした判決が出るおそれもあります。
しかし、相手から連絡が来たからといって、電話で詳しい事情をすべて説明する必要はありません。まずは連絡を受け取ったことだけを伝え、次のように回答するとよいでしょう。
「ご連絡の内容を確認したうえで、改めて回答いたします」
「重要な内容ですので、弁護士に相談してから回答させてください」
また、不倫相手との関係は速やかに清算し、不要な接触を避ける必要があります。不倫発覚後も連絡や密会を続けると、反省していないと受け取られ、慰謝料の増額や交渉の難航につながる可能性があります。
不倫相手が配偶者から行動やスマートフォンを確認されている場合、新たな連絡が不貞行為の証拠として保存されることもあります。関係を清算する際も、証拠を隠すためにメッセージを削除したり、口裏を合わせたりしてはいけません。
念書や示談書にその場でサインしない
相手の旦那と直接会った場合、謝罪だけでなく、念書や誓約書、示談書などへの署名を求められることがあります。
しかし、内容を十分に確認しないままサインすると、後から撤回することが難しくなります。
念書には、次のような不利な条件が記載されている可能性があります。
- 相場を大きく上回る慰謝料を支払う
- 短期間で一括払いする
- 勤務先や家族へ不倫を報告する
- 退職や引っ越しをする
- 接触禁止に違反した場合に高額な違約金を支払う
- 不倫に関するすべての責任を無条件で認める
不倫をした事実があっても、その場で念書に署名する法的義務はありません。署名を求められた場合は、次のように伝えましょう。
「内容を十分に確認したいので、持ち帰って検討します」
「弁護士に相談してから回答します」
念書や示談書は、可能であれば写しを受け取るか、相手の許可を得て撮影し、弁護士に確認してもらってください。その場で現金を支払ったり、支払日や金額を口頭で確約したりすることも避けましょう。
相手の旦那との交渉は弁護士に任せる

不倫の当事者同士による交渉は、お互いの感情が強く表れやすく、冷静な話し合いが難しい傾向があります。
相手から強い口調で責められると、罪悪感や恐怖から、本来負う必要のない責任まで認めてしまうことがあります。反対に、こちらが感情的に反論すれば、相手の怒りを強めてしまうかもしれません。
弁護士に相談・依頼することで、精神的な負担を軽減しながら、法的に妥当な条件での解決を目指せます。
直接会わずに窓口を弁護士へ一本化できる
相手の旦那から呼び出されても、原則として直接会う法的義務はありません。
直接会うと、相手の勢いに押されて事実と異なる発言をしたり、不必要に責任を認めたりするリスクがあります。話し合いが録音されていれば、その発言が後の慰謝料請求で証拠として提出される可能性もあります。
また、密室や相手の自宅などで話し合うと、大声で責められる、長時間帰してもらえない、勤務先や家族への暴露を示唆されるといったトラブルにつながる可能性があります。
弁護士へ交渉を依頼すれば、基本的には弁護士が連絡窓口となります。本人が相手の旦那と直接電話をしたり、会ったりする機会を減らせるため、精神的な負担や不用意な発言のリスクを抑えられます。
なお、「会社にバラされたくなければ金を払え」などと危害や暴露を示して金銭を要求された場合は、単なる慰謝料交渉ではなく、脅迫や恐喝に該当する可能性があります。メッセージや録音などの証拠を保存し、弁護士や警察への相談を検討してください。
慰謝料の適正額を判断し減額交渉を任せられる
相手から請求された慰謝料は、必ずしも裁判で認められる金額と一致するわけではありません。
被害を受けた配偶者が怒りや精神的苦痛を踏まえて、相場よりも高い金額を提示していることもあります。
弁護士に相談すれば、次のような事情を確認したうえで、適正な慰謝料額を検討してもらえます。
- 不倫の期間や回数
- 相手が既婚者だと知った時期
- 不倫関係を主導したのはどちらか
- 不倫相手の夫婦関係が以前から悪化していたか
- 不貞行為によって別居や離婚に至ったか
- すでに不倫相手本人が慰謝料を支払っているか
- 請求金額に不相当な違約金などが含まれていないか
減額できる事情があれば、弁護士が法的根拠を示しながら交渉できます。分割払いを希望する場合も、支払能力を踏まえた条件を提案してもらえる可能性があります。
自己判断で高額な慰謝料を約束すると、後から減額することが難しくなります。一方で、責任を全面的に否定し続けると、交渉が長期化したり訴訟に発展したりするおそれがあります。
責任を負うべき範囲と、応じる必要のない要求を区別するためにも、早い段階で弁護士の判断を受けることが重要です。
相手の旦那に不倫がバレた場合のよくある質問

一度浮気した人は繰り返しやすい?
一度浮気した人が、必ず浮気を繰り返すとは限りません。
2017年に学術誌『Archives of Sexual Behavior』へ掲載されたKnoppらの研究「Once a Cheater, Always a Cheater? Serial Infidelity Across Subsequent Relationships」では、男女を含む成人484人を、異なる2つの恋愛関係にわたって追跡しました。
その結果、最初の交際でパートナー以外との性的関係を持ったと回答した人は、持っていないと回答した人に比べ、次の交際でも同様の行為を回答する可能性が約3倍でした。
ただし、この研究は過去の浮気歴と次の交際における浮気との関連性を示したものであり、「一度浮気した人は必ず繰り返す」と結論づけるものではありません。また、男性だけを対象とした研究ではなく、結果は回答者の性別にかかわらず確認されています。
浮気を繰り返すかどうかは、本人の価値観や交際環境、過去の行動に対する反省、関係改善に向けた取り組みなど、複数の要因によって異なります。
相手の旦那に呼び出されたら会わなければならない?
相手の旦那から「直接会って謝罪してほしい」「話し合いの場に来てほしい」と求められても、原則として会う法的義務はありません。
まずは電話や書面で、「直接会うことは控え、書面で対応したい」「弁護士を通じて回答する」と伝える方法があります。
どうしても会う必要がある場合は、次の点に注意しましょう。
- 相手の自宅や密室ではなく、人目のある場所を選ぶ
- 一人で出向かず、事前に弁護士へ相談する
- 感情的な反論や事実と異なる発言をしない
- 慰謝料額や支払条件をその場で決めない
- 念書や示談書には即日サインしない
- 判断できない質問には「後日回答する」と伝える
謝罪する場合も、確認できていない事実まで認める必要はありません。誠意を示すことと、相手の要求を無条件で受け入れることは別の問題です。直接会う前に弁護士へ相談し、話す内容や対応方法を整理しておくことが望ましいでしょう。
まとめ|相手の旦那にバレたときは冷静な初動が重要

不倫が相手の旦那にバレた場合、慰謝料や損害賠償を請求されるほか、勤務先への影響や相手夫婦の離婚といったリスクがあります。
しかし、焦って自分から連絡したり、相手に言われるまま高額な慰謝料を約束したりすると、事態をさらに悪化させる可能性があります。
相手からまだ連絡が来ていない場合は、不倫相手との関係を清算し、状況を整理してください。すでに請求や呼び出しを受けている場合は、連絡を完全に無視せず、内容を確認してから回答する旨を伝えましょう。
また、相手の旦那と直接会う法的義務はありません。念書や示談書への署名を求められても、その場で判断せず、「持ち帰って検討する」「弁護士に相談してから回答する」と伝えることが大切です。
不倫慰謝料の金額や支払義務の有無は、不貞行為の期間、相手夫婦の状況、既婚者であることを知っていたかなどによって異なります。
自分だけで判断せず、不倫問題を扱う弁護士に相談し、法的に負うべき責任の範囲を確認したうえで対応しましょう。
- 得意分野
- 不貞慰謝料 、 離婚 、 その他男女問題 、 刑事事件
- プロフィール
- 京都府出身
同志社大学法学部法律学科 卒業
同大学大学院 修了
北河内総合法律事務所 入所
弁護士法人アディーレ法律事務所 入所
東京スタートアップ法律事務所 開設









