離婚したいのに離婚できないとき、相手に拒否されているときの対処法を解説

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記事目次
離婚したいと思っても、すぐに行動に移せない人は少なくありません。
相手の同意が得られない、経済的な不安、子どもの親権問題、住まいや生活基盤の確保など、現実にはさまざまな障壁があります。
離婚には感情だけでなく、準備と冷静な判断が不可欠です。
離婚したくてもできない3つの状況とは
離婚を望んでいても、現実にはすぐに行動に移せない事情がある人は少なくありません。
- 相手が同意しない
- 経済的に自立できない
- 子どもの親権で悩む
- 感情の整理がつかない
- 手続きが複雑で不安
- 住居や生活基盤が確保できない
- 周囲への説明や社会的影響が気になる
など、心理的・実務的な障害は多岐にわたります。
離婚は感情だけで決めるものではなく、生活の再構築までを見通した準備と冷静な判断が求められるため、十分な検討と情報収集が必要です。
相手が離婚に同意してくれない場合
協議離婚は、原則として夫婦双方の合意が必要です。
よって、相手が離婚に反対している場合は、話し合いによる離婚は困難です。
まずは、感情的にならず、相手の不安や意見を丁寧に聞きながら、離婚に至る理由や今後の生活設計を冷静に伝える努力を重ねましょう。
それでも合意に至らない場合には、家庭裁判所に調停を申し立てることで、第三者の介入による話し合いが可能になります。
最終的に調停が不成立となれば、裁判による解決を目指すことになります。
経済的に自立できるか不安な場合
特に専業主婦(夫)や非正規雇用の場合、離婚後の生活に対する経済的不安は深刻です。
収入が不安定であれば、住居の確保や生活費の見通しが立たず、離婚に踏み切れない要因となります。
まずは再就職支援制度や職業訓練の活用、可能であれば就労の開始を検討しましょう。
また、児童扶養手当や生活保護、母子家庭支援などの制度が利用できないか必要に応じて行政窓口に相談することも重要です。
さらに、離婚後の生活設計を前提とした資金計画を早期に始めておくことが、自立への第一歩となります。
子どもの親権や養育環境に悩んでいる場合
離婚に際してもっとも難しい問題の一つが、子どもの親権や養育方針に関する決定です。
子どもにとって何が最善かを第一に考える必要があり、親のエゴや感情を優先させることは避けるべきです。
親権の判断には、主に現在の養育状況、子どもとの関係性、子どもの年齢や意思などが考慮されます。
また、離婚後の居住地や学校環境を大きく変えない配慮も重要です。
親権を持たない側の面会交流についても、子どもにとって負担のない形で維持できるよう協議を行うことが望まれます。
パートナーが離婚に応じない場合の対処法
- 冷静な聞き取り
パートナーが頑なに離婚を拒否する場合、まずはその理由を冷静に聞き取り、双方の立場を尊重した対話を心がけることが出発点です。
一方的な主張ではなく、感情を抑え、将来の生活設計や子どもの養育方針を明示することで、相手の理解を得られる可能性があります。
- 家庭裁判所に「夫婦関係調整調停」を申し立て
それでも合意に至らない場合は、家庭裁判所に「夫婦関係調整調停」を申し立てましょう。
離婚事件については、訴訟提起をする前に必ず調停を申し立てる必要があることから、調停を申し立てることは離婚裁判のための第一歩にもなります。
調停は中立な第三者の関与により冷静な話し合いを促す制度であり、離婚裁判での結論を見据えた説得がなされるため、当事者同士で話し合うよりも離婚が成立する可能性が高まります。
効果的な話し合いの進め方と説得のコツ
離婚の話し合いでは、離婚訴訟になった場合の結論を見据えて譲るべき点と譲るべきではない点を見極める必要があります。
その上で、感情的にならずに進めることが大切です。
特に子どもがいる場合には離婚後も一定の協力をしながら子どもを養育していくことになるため、離婚における話し合いの場でも、まず相手の話に耳を傾け、一定の信頼関係を築くことが望ましいといえます。
子どもや財産の取り決めなどを具体的に説明し、相手が将来に対して抱く不安を解消する意識を持つことも重要です。
また、争点が明確になっている場合は、必要に応じて弁護士を通じて交渉することも一つの手段です。
離婚条件についての話し合いでは、冷静な態度と誠実な姿勢が、話し合いの成否を大きく左右するでしょう。
別居中にすべきことと注意点
相手方が離婚に応じようとしない場合には、別居を開始するということも効果的な手法の一つといえます。
別居は感情を整理する時間として有効というだけでなく、別居期間は3年を目安に法律上の離婚事由になる可能性があるため、相手方が離婚に応じない姿勢を示している場合に別居を開始することで、離婚に向けた準備をすることが考えられます。
また、別居中であっても「婚姻費用の分担義務」は継続するため、収入格差がある場合は婚姻費用の請求をすることが考えられます。
別居期間中も子どもの面会交流権は当然に保障されるため、子どもがいる場合は、面会交流の方法や頻度についても早めに協議しましょう。
調停を有利に進めるための準備と戦略
調停では感情論よりも事実と根拠が重視されるため、事前の準備が極めて重要です。
まずは、離婚を望む理由や現在の状況を整理し、DV・不貞行為の証拠や家計の明細、子どもの養育環境に関する資料などを揃えておきましょう。
希望する親権や財産分与の内容についても具体的に記載したメモを用意しておくと、調停委員への説明がスムーズになります。
さらに、感情的な発言は控え、冷静かつ協力的な態度を取ることで、調停委員からの印象も良くなり、主張が通りやすくなる傾向があります。
経済的理由で離婚できない場合の解決策
離婚後の生活費や住居、子どもの教育費などに対する不安は、離婚をためらう大きな要因になります。
特に配偶者に経済的に依存していた場合、自立への見通しが立たないことが多いです。
しかし、生活に困窮していても、以下の公的な支援策を活用することが可能です。
- 生活保護
- 児童扶養手当
- 就労支援制度など
また、法テラスを通じて無料相談を受けたり、弁護士費用の立替制度を利用したりすることで、法的な手続きを諦めずに進められるようになります。
情報収集と支援制度の活用が、経済的障壁を乗り越える鍵です。
離婚前に始めたい資金計画と貯蓄の方法
離婚後の安定した生活を送るためには、離婚前からの計画的な資金準備が不可欠です。
まずは現在の家計を把握し、毎月の支出と収入を見直しましょう。
そのうえで、引越し費用、当面の生活費、子どもの教育費など、必要資金を具体的に見積もっておくと安心です。
可能であれば収入源の確保を進め、パートや副業も選択肢に入れて検討しましょう。
貯蓄用の専用口座を設け、少額でも積み立てを始めることが大切です。
経済的な不安を軽減するためにも、資金計画は早めに行動に移しましょう。
シングルペアレントが活用できる公的支援制度
ひとり親となった場合、国や自治体が提供するさまざまな支援制度を利用できます。
代表的なものには以下などがあります。
- 児童扶養手当
- ひとり親家庭等医療費助成制度
- 保育料の減免
- 高等職業訓練促進給付金
これらは、収入や子どもの人数に応じて支給額や内容が異なるため、まずは自治体の窓口や子育て支援センターで詳細を確認することが大切です。
また、就労支援や職業訓練により、長期的な経済的自立を後押しする制度も充実しています。
制度を適切に利用することで、安心して新生活をスタートできます。
養育費の適正額と確実な取り決め方法
養育費は子どもの生活と将来を守るための大切な資金であり、親の責任として離婚時に明確に取り決める必要があります。
養育費の金額は、両親の収入や子どもの年齢、生活環境などを基に算出され、家庭裁判所が公表する「算定表」が参考として広く用いられています。
重要なのは、口約束ではなく、公正証書や調停調書など、法的効力のある文書にすることです。
これにより、支払いが滞った場合でも強制執行の手続きが可能となり、確実に子どもを支える体制が整います。
離婚前に確認すべき重要ポイント
離婚を決意したら、感情に流されず、冷静に必要な準備を進めることが重要です。
以下の項目を確認し、トラブルを防ぐための備えを万全にしておきましょう。
- 夫婦の財産状況を把握する
- 通帳やローンの明細などの証拠を確保する
- 親権や養育費の希望条件を整理する
- 子どもの生活環境に配慮した計画を立てる
- 住居を確保する
- 引越し費用を準備する
- 生活費の見通しを立てる
- 相手との話し合い
- 調停・訴訟の可能性を考える
- 弁護士に相談するタイミングを明確にする
財産分与の対象となるものとならないもの
財産分与の対象となるのは、婚姻期間中に夫婦で協力して築いた共有財産です。
具体的には以下などが含まれます。
- 預貯金
- 不動産
- 自動車
- 有価証券
- 退職金の一部
一方、結婚前に所有していた個人財産や、相続・贈与によって取得したものは原則として対象外です。
ただし、名義がどちらか一方になっていても、実質的に共同で築いたものであれば、共有財産とみなされる場合があります。
財産の性質と形成経緯を正確に把握し、主張できるよう整理しておくことが重要です。
子どもへの影響を最小限に抑える方法
離婚は子どもに大きな影響を与えます。
養育環境の変化だけでなく両親の紛争に巻き込まれ板挟みになってしまうケースもあります。
両親の都合により離婚することで子どもが必要以上の負担を負わないように面会交流等の子どもの養育に関する条件については、子どもを最優先に決めていきましょう。
場合によっては、子どもの年齢に応じた言葉で、なぜ離婚するのかを冷静に説明し、どちらの親も愛情を持ち続けることを伝えましょう。
また、生活環境を大きく変えず、学校や友人関係を継続できるよう配慮することも大切です。
加えて、親同士が協力して育児に関わる姿勢を見せることで、子どもに安心感を与え、心の安定につなげることができます。
まとめ
離婚には、精神的・法的・経済的な多くの課題が伴いますが、正しい知識と計画を持って進めることで、納得のいく新たな一歩を踏み出すことができます。
感情だけに流されず、財産や子どもの問題、将来の生活まで見据えた判断が求められます。
各種支援制度の活用や弁護士への相談も、状況を好転させる有効な手段となります。
「東京スタートアップ法律事務所」は、依頼者の立場に寄り添い、解決への道筋を共に考えるパートナーです。
不安を一人で抱えず、専門家の力を借りて前へ進みましょう。
- 得意分野
- 不貞慰謝料 、 離婚 、 その他男女問題 、 刑事事件
- プロフィール
- 京都府出身
同志社大学法学部法律学科 卒業
同大学大学院 修了
北河内総合法律事務所 入所
弁護士法人アディーレ法律事務所 入所
東京スタートアップ法律事務所 開設