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更新日: 代表弁護士 中川 浩秀

【加害者向け】示談交渉を依頼した際の弁護士費用はいくら?内訳や相場を徹底解説

【加害者向け】示談交渉を依頼した際の弁護士費用はいくら?内訳や相場を徹底解説
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記事目次

「不注意で相手に怪我をさせてしまった」「ついカッとなって手を出してしまった」

加害者としてトラブルの当事者になったとき、事態を収拾し、刑事罰や社会的な不利益を最小限に抑えるための最も有効な手段が「被害者との示談」です。

しかし、いざ弁護士に依頼しようと思っても、「弁護士費用が高額で払えないのではないか」「自分のケースでいくらかかるのか検討もつかない」と不安を感じ、二の足を踏んでしまう方も少なくありません。

この記事では、加害者が示談交渉を弁護士に依頼すべき具体的なケースやメリット、そして最も気になる「弁護士費用の相場や内訳」について、法律の知識がない方にも分かりやすく徹底解説します。

【加害者向け】どんな場合に示談交渉を弁護士に依頼するべき?

加害者になってしまった際、すべてのトラブルで必ず弁護士が必要になるわけではありません。

しかし、放置すれば取り返しのつかない事態になりかねないケースがあります。

特に以下の状況に当てはまる場合は、早急な弁護士への相談を推奨します。

①刑事事件になる可能性がある場合

暴行、傷害、痴漢、盗撮、窃盗、横領など、警察が介入して刑事事件化する可能性がある場合は、弁護士への依頼が不可欠です。

刑事事件では、被害者との示談が成立しているかどうかが、その後の処分(起訴不起訴か、実刑か執行猶予か)を大きく左右します。

加害者本人が被害者の連絡先を知らない場合、警察は二次被害防止の観点から加害者に連絡先を教えません。

しかし、弁護士であれば「加害者本人には教えない」という条件付きで連絡先を入手し、示談交渉を進められる可能性が高いのです。

弁護士のワンポイントアドバイス

「タイミングを逃すと、示談のチャンスは二度と来ないこともあります」

刑事事件では、検察官が処分を決めるまでの期間が非常に短く設定されています。

私が担当した案件でも、あと1日相談が遅れていれば起訴されていたかもしれない、というギリギリのケースは少なくありません。

「警察から連絡が来てから考えよう」ではなく、不安を感じた時点での相談が、あなたの将来を守る鍵となります。

②被害者の怒りが激しい場合

被害者の処罰感情が強く、怒りが激しい場合も弁護士の介入が望ましいです。

加害者が直接謝罪に行こうとしても、火に油を注ぐ結果となり、罵倒されたり、逆に脅迫されたりするリスクがあります。

第三者である弁護士が代理人として間に入ることで、被害者の感情を和らげ、冷静な話し合いのテーブルに着いてもらえる可能性が高まります。

③免許停止になったら困る場合

人身事故などを起こし、運転免許の停止や取り消し処分を受ける可能性がある場合です。

被害者との間で示談を成立させ、被害者から「寛大な処分を求める」という内容の嘆願書を取得できれば、公安委員会への意見聴取手続を経て、行政処分が軽減される(免停期間の短縮や回避など)可能性があります。

仕事で運転が必須の方にとっては、死活問題となるため、弁護士のサポートが重要です。

加害者が示談交渉を弁護士に依頼するメリット

費用をかけてでも弁護士に依頼することには、それ以上の大きなメリットがあります。

メリット1:被害者と直接顔を合わせずに済む

加害者にとって、怒れる被害者と対面したり電話したりすることは極度の精神的ストレスを伴います。

弁護士に依頼すれば、すべての窓口が弁護士になります。

謝罪の伝達から示談金の支払いまで弁護士が代行するため、加害者は被害者と直接接触する必要がなく、精神的な負担から解放されます。

ここが弁護士の腕の見せ所

被害者の方は、事件直後は加害者に対して強い怒りや恐怖を感じておられます。

そこで弁護士は、まずは被害者のお気持ちを丁寧に傾聴することから始めます。

法的な話をする前に、被害者の感情に寄り添い、誠意ある対応を積み重ねることが、結果としてスムーズで納得感のある解決への近道となるのです。

これは当事者同士では決してできない、第三者である専門家ならではの役割です。

メリット2:前科がつかない可能性が高まる(不起訴処分)

日本の刑事裁判における有罪率は99.9%と言われており、起訴されれば前科がつく可能性が極めて高いのが現実です。

しかし、検察官が起訴・不起訴を判断する前に示談を成立させ、被害者から「処罰を望まない(宥恕)」という意思表示を得られれば、不起訴処分となる可能性が大幅に高まります。

前科をつけずに社会復帰するためには、早期の示談が鍵となります。

メリット3:法的に妥当な金額で示談できる

加害者の「逮捕されたくない」という弱みに付け込み、法外な示談金を請求されるケースがあります。

弁護士は過去の判例や相場に基づき、法的に適正な金額を算出して交渉します。

不当な請求を拒否し、適正な金額で解決を図ることで、結果的に経済的な損失を抑えることができます。

弁護士の視点:トータルコストで考えてみてください

「弁護士費用がかかる」と躊躇されるお気持ちはよく分かります。

しかし、ご自身で対応して高額すぎる示談金を支払ったり、あるいは示談ができずに前科がつき、職を失ったりするリスクを想像してみてください。

弁護士費用は決して安くはありませんが、法的に適切な解決によって守られる「今後の生活」や「社会的信用」を考えれば、長期的な視点では最も合理的な選択となるケースが多いのです。

メリット4:早期の事件解決が期待できる

当事者同士の話し合いは感情的になり、解決まで時間がかかることが多いです。

特に身柄拘束されている場合は、時間との勝負です。交渉のプロである弁護士が迅速に動くことで、早期に示談をまとめ、早期釈放や事件の終結を実現できる可能性が高まります。

【加害者向け】示談交渉を依頼する弁護士の選び方

すべての弁護士が示談交渉に強いわけではありません。以下のポイントを参考に選ぶことが重要です。

ポイント1:刑事事件や示談交渉の実績が豊富か

その弁護士が、あなたの起こした事件(交通事故、傷害、痴漢など)と同様のケースでの解決実績を持っているか確認しましょう。

刑事弁護や示談交渉はスピードと経験がものを言います。専門性が高い弁護士ほど、被害者心情を汲んだ巧みな交渉が可能です。

ポイント2:料金体系が明確か

相談の段階で、着手金、報酬金、実費などの費用総額について明確な説明がある事務所を選びましょう。

見積書を作成してくれるかどうかも判断基準の一つです。後から追加費用が発生するトラブルを避けるためにも、費用体系の透明性はとても重要です。

ポイント3:レスポンスが早いか

刑事事件は時間との勝負です。

特に逮捕直後の48時間や勾留期間中は、1分1秒を争います。

問い合わせへの返信が遅い弁護士では、手遅れになる可能性があります。

夜間や土日でも連絡がつきやすく、フットワークの軽い弁護士を選びましょう。

ポイント4:リスクや見通しを正直に説明してくれるか

「絶対に大丈夫です」と安請け合いする弁護士よりも、「示談が成立しない場合はこうなる」「被害者が頑なな場合は時間がかかる」など、リスクや悪い見通しも正直に説明してくれる弁護士の方が信頼できます。

ポイント5:話しやすく、相性が良いか

示談交渉はあなたの人生に関わる重要な問題です。威圧的でなく、親身になって話を聞いてくれる、信頼関係を築ける弁護士を選んでください。

加害者が弁護士に示談交渉について相談する際の事前準備

相談時間を有効に使い、的確なアドバイスをもらうために、以下の準備をしておきましょう。

  • 事件の経緯メモ: いつ、どこで、誰に、何をしたかを時系列でまとめる。
  • 関係書類: 警察から渡された書類(押収品目録、被害届の写しなどがあれば)、起訴状など。
  • 被害者情報: 被害者の氏名や連絡先が分かるもの(名刺、事故証明書など)。
  • 自身の情報: 収入や資産状況(示談金の支払い能力を示すため)。
  • 認印: その場で契約する場合に備えて(必須ではありません)。

加害者が弁護士に示談交渉について相談する際のポイント

①正直にすべて話す

自分にとって不利な事実であっても、包み隠さず弁護士に話してください。

弁護士には守秘義務があり、秘密は守られます。

事実を隠したまま依頼すると、交渉の方針を誤り、結果的にあなたが不利益を被る可能性があります。

弁護士からのメッセージ

私たち弁護士は、あなたを裁く裁判官でも、取り締まる警察官でもありません。

あなたの権利を守る「唯一の味方」です。どんなに不利な事情や、恥ずかしいと感じる事実であっても、私たちがお聞きして軽蔑することは決してありません。

むしろ、不利な事実こそが対策を立てる上で重要です。守秘義務は徹底しておりますので、どうぞ安心して、ありのままをお話しください。

②正確な弁護士費用の見積りをもらう

「総額でいくらかかるのか」「どのような場合に追加報酬が発生するのか」を確認し、書面で見積もりをもらいましょう。

示談金そのものは別途必要になるため、弁護士費用と合わせた資金計画を立てる必要があります。

③相談した弁護士に必ず依頼しないといけないわけではない

相談=依頼ではありません。

複数の弁護士に相談し、費用や相性、方針を比較検討してから決めても問題ありません。納得できる弁護士に依頼することが解決への近道です。

加害者が弁護士へ示談交渉について相談した後の流れ

①委任契約書の締結

依頼が決まったら、弁護士と委任契約書を取り交わします。

契約内容(業務範囲、費用、解約条件など)をよく確認して署名・押印します。

②着手金などの前払い金の支払い

原則として、着手金などの初期費用を支払った時点で弁護士が正式に動き出します。

分割払いが可能な事務所もあるので、一括払いが難しい場合は相談時に確認しましょう。

③紛争を解決

弁護士が代理人として被害者(または被害者の弁護士)に連絡を取り、示談交渉を開始します。

合意に至れば示談書を作成し、示談金の支払いを行います。

刑事事件の場合は、検察官への報告や警察署への同行なども行います。

④報酬金などの弁護士への支払い

事件が解決(示談成立、不起訴獲得など)した後、成功報酬や実費の精算を行います。

加害者・被害者間の紛争を解決する方法

トラブルを解決する方法は示談だけではありません。主な3つの方法を解説します。

①示談交渉

当事者同士(または代理人)が話し合いで解決する方法です。

裁判所を通さないため、柔軟な解決が可能で、解決までの期間も最も短く済みます。

また、内容が公にならないため、プライバシーも守られやすいのが特徴です。

②民事調停

簡易裁判所で、調停委員(第三者)を交えて話し合う手続です。

示談交渉がまとまらない場合に利用されます。

話し合いによる合意を目指す点では示談と同じですが、裁判所が関与するため手続に時間がかかります。

調停が成立すると判決と同じ効力を持ちます。

③訴訟

話し合いで解決しない場合、被害者が加害者を訴え、裁判官に判決を下してもらう手続です。

時間と費用が最もかかり、判決内容は公開されます。

刑事事件とは別に、損害賠償を求めて民事訴訟を起こされるケースが一般的です。

加害者が弁護士に示談交渉に関する相談・依頼する際の費用相場と内訳

弁護士費用は自由化されており、事務所によって異なりますが、一般的な相場と内訳は以下の通りです。

着手金

弁護士に事件を依頼した段階で支払う費用です。結果に関わらず返金されません。

  • 相場: 22万円〜55万円(税込)
    ※事件の難易度や、自白事件か否認事件かによって変動します。単純な示談交渉のみであれば20万円程度の場合もあります。

費用イメージの補足

例えば、「被害者が1名で、事実関係に争いがない(罪を認めている)痴漢事件の示談交渉」といったケースであれば、比較的相場の下限に近い金額で受任できることが多いです。

一方で、「被害者が複数いる」「否認しており裁判で争う必要がある」といった場合は、工数が増えるため費用も高くなります。

初回の無料相談などで状況をお聞きすれば、より正確な概算をお伝えできます。

成功報酬

事件が解決した際に、成果に応じて支払う費用です。

●相場

  • 示談成立: 11万円〜22万円、または示談金額の10%〜20%
  • 不起訴処分獲得: 22万円〜55万円
  • 執行猶予獲得: 22万円〜55万円
    ※「示談成立」と「不起訴獲得」など、成果が積み重なると加算される場合があります。

日当

弁護士が事務所以外の場所(警察署への接見、示談場所、裁判所など)に出向いた際にかかる費用です。

●相場

  • 半日(往復2〜4時間): 3万円〜5万円
  • 1日(往復4時間以上): 5万円〜10万円
    ※接見回数が多い場合、日当がかさむことがあります。

実費

事件処理に実際にかかった経費です。

  • 内容: 収入印紙代、郵便切手代、交通費、コピー代など。
  • 相場: 数千円〜数万円(事件により異なる)
    ※着手金とは別に、実費預かり金として数万円を最初に預けるのが一般的です。

交通事故の示談交渉で弁護士費用が変動する要因

交通事故の場合、状況によって弁護士費用が変動することがあります。

要因1:被害者の怪我の程度や損害額の大きさ

被害者が死亡事故や重度の後遺障害を負った場合、請求される損害賠償額(示談金)が高額になります。

弁護士費用(特に成功報酬)は、「経済的利益(減額できた金額)」を基準に算定されることが多いため、元の請求額や減額幅が大きいほど、弁護士費用も高くなる傾向にあります。

要因2:過失割合や事実関係に争いがある場合

「どちらの信号が赤だったか」「一時停止をしたか」など、事故の状況や過失割合について当事者間の主張が食い違っている場合、実況見分調書の精査や専門的な調査が必要になります。

解決までの難易度が上がり、交渉期間も長期化するため、着手金や報酬金が高めに設定されることがあります。

子どもが交通事故の加害者になった場合、親の監督責任は問われる?

未成年の子どもが自転車事故などを起こして加害者になった場合、親の責任はどうなるのでしょうか。

子どもが幼年者である場合について

子どもがおおむね11歳〜12歳未満(事案による)で、自分の行為の責任を弁識する能力(責任能力)がないと判断される場合、子ども自身は法的責任を負いません。

その代わり、親権者などの監督義務者が監督義務者責任(民法714条)を負い、被害者への損害賠償責任を負うことになります。

子どもに責任能力がある場合について

中学生や高校生など、責任能力があると認められる場合、原則として子ども本人が不法行為責任(民法709条)を負います。

しかし、子どもに支払い能力がない場合がほとんどであるため、親が監督義務を果たしていなかったとして、親に対しても監督義務者責任を追求されるケースが多くあります。

実質的には親が示談交渉や賠償を行うことになります。

子どもの起こした交通事故に親の保険は適用できる?

親が加入している火災保険や自動車保険に付帯している「個人賠償責任保険」などが利用できる場合があります。

自転車事故などの場合、この保険を使えば、数千万円にのぼる賠償金を保険でカバーできる可能性があります。

また、保険会社によっては「示談代行サービス」が付いている場合があり、その場合は保険会社の担当者が代わりに交渉してくれます。

まずは加入している保険内容を確認しましょう。

よくある質問

示談交渉の弁護士費用は分割払いできますか?

事務所によりますが、分割払いに対応している法律事務所は多く存在します。

特に加害者側の刑事事件では、急を要する場合が多いため、柔軟に対応してくれる弁護士を探しましょう。

相談時に率直に「分割払いを希望します」と伝えることが大切です。

被害者が示談を拒否した場合、弁護士費用はどうなりますか?

一般的に、着手金は返還されませんが、成功報酬(示談成立報酬)は発生しません。

ただし、弁護士が交渉を尽くしたものの被害者が拒否した場合、「交渉活動に対する手数料」などが生じる契約になっている場合もあります。

契約前に「示談不成立の場合の費用」について確認しておきましょう。

弁護士に依頼すれば必ず示談できますか?

相手がいることですので、100%の保証はできません。

「絶対に許さない」と処罰感情が強い被害者もいます。

しかし、加害者本人が交渉するより、弁護士が介入した方が示談成立の確率は格段に上がります。

また、示談ができなくても、「被害弁償(供託)」や「贖罪寄付」など、反省の意を示す別の手段を弁護士が提案し、量刑を軽くするための活動を行うことができます。

まとめ

加害者が示談交渉を弁護士に依頼することは、単に「被害者と話さなくて済む」だけでなく、前科がついてしまうことを回避し、社会的な信用を守るための重要な投資と言えます。

  • 刑事事件化する恐れがあるなら即相談: スピードが命です。
  • 弁護士費用の相場: 着手金20〜50万円、成功報酬は成果による。
  • 費用の明確さ: 総額と内訳をしっかり確認する。
  • 誠実な対応: 弁護士には全てを正直に話す。

弁護士費用は安くはありませんが、それによって得られる「将来の安心」や「法的に適正な解決」は、費用以上の価値があります。

一人で抱え込まず、まずは無料相談などを活用して、専門家の意見を聞いてみることから始めてください。

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執筆者 代表弁護士中川 浩秀 東京弁護士会 登録番号45484
東京スタートアップ法律事務所の代表弁護士として、男女問題などの一般民事事件や刑事事件を解決してきました。「ForClient」の理念を基に、個人の依頼者に対して、親身かつ迅速な法的サポートを提供しています。
得意分野
不貞慰謝料 、 離婚 、 その他男女問題 、 刑事事件
プロフィール
京都府出身
同志社大学法学部法律学科 卒業
同大学大学院 修了
北河内総合法律事務所 入所
弁護士法人アディーレ法律事務所 入所
東京スタートアップ法律事務所 開設
書籍・論文
『スタートアップの法務ガイド』中央経済社
『スタートアップの人事労務ガイド』中央経済社

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