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公開日: 代表弁護士 中川 浩秀

恋人の精神的苦痛に対する慰謝料相場は?請求に必要な証拠についても解説

恋人の精神的苦痛に対する慰謝料相場は?請求に必要な証拠についても解説
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恋人が浮気をしたことを知ったら、とても傷つきます。

この精神的苦痛に対して慰謝料を支払って欲しいと考える人も多いかもしれません。

このような請求は、相手が自らの意思で応じてくれればその支払いを受けることによって解決します。

しかし、相手が支払いに応じてくれない場合は、法律に則って請求できるかを検討しなければなりません。

法的に請求できるかについて、以下説明していきます。

恋人の浮気で慰謝料請求ができる?

恋人の浮気で慰謝料請求ができる?

婚姻関係に無い、恋人同士の関係にある相手がもし浮気をしたら、慰謝料を請求したいと思うかもしれません。

結婚した後に浮気をした場合に慰謝料を請求できることはある程度知られていますが、恋人関係の場合はどうなのでしょうか。

浮気をされた精神的苦痛に、交際段階か婚姻関係にあるかは関係が無いようにも思えます。

婚姻関係にない恋人が浮気をした場合、精神的苦痛を理由に慰謝料を請求したいと考える方もいるでしょう。

単なる交際関係にとどまる場合、相手の浮気を理由とする慰謝料請求は原則として認められません。ただし、婚約が成立している場合や、婚姻意思に基づいて夫婦同様の共同生活を送る内縁関係にある場合は、例外的に慰謝料を請求できる可能性があります。

一般に「浮気」の範囲は人によって異なりますが、慰謝料請求では、肉体関係やこれに類する性的関係の有無が重要になります。

二人きりで出かけた、キスやハグをしたという事情だけで、直ちに不貞行為や慰謝料請求が認められるわけではありません。一方、性交類似行為については、不貞行為と評価される場合があります。

そのため、慰謝料を請求できるか判断するには、婚約または内縁関係が成立していたか、どのような浮気行為があったか、浮気によって関係が破綻したかなどを個別に確認する必要があります。

原則として単なる恋人同士での請求は不可

単なる恋人同士には、夫婦のような法的な貞操義務がないため、浮気を理由とする慰謝料請求は原則できません。

ほかの異性と遊びに行く、キスをする、肉体関係を持つといった行為も、通常は不法行為に該当しません。

恋人の浮気で慰謝料請求できるケース

簡単に分類すると、①婚約している場合と、②内縁関係にある場合には、相手が浮気したことを理由として慰謝料を請求できる可能性があることになります。

以下、それぞれの場合について解説していきます。

①婚約している場合

婚約している相手の浮気を理由に慰謝料を請求する場合は、浮気の事実だけでなく、婚約が成立していたことも証明する必要があります。

婚約の成立を示す証拠として、次のようなものが挙げられます。

  • 婚約指輪を渡した、または受け取った
  • 両親との顔合わせをした
  • 結婚の挨拶をした
  • 結婚することを理由に退職した
  • 結納金や結納品の受け渡しをした
  • 結婚式場や披露宴会場を予約した
  • 新婚旅行を予約した
  • 結婚後に二人で住む新居を決めた
  • 友人や職場の人に婚約や結婚予定を知らせた

友人や職場の人に相手を婚約者として紹介していた事実や、結婚予定を伝えていた事実は、二人に結婚の意思があったことを第三者の認識から裏付ける証拠になります。友人や職場の人から証言を得られる場合は、婚約の成立を証明するうえで役立つ可能性があります。

ただし、一つの事実だけで婚約の成立が認められるとは限りません。婚約指輪や結婚式場の予約記録、家族とのやり取り、第三者の証言など、複数の客観的な証拠を組み合わせることが重要です。

②内縁関係の場合

内縁関係を理由に浮気の慰謝料を請求する場合は、単に同居していただけではなく、「婚姻意思に基づく共同生活」があったことを証明する必要があります。

内縁関係を示す事情として、次のようなものが挙げられます。

  • お互いを夫婦であると認識している
  • 一定期間同居している
  • 家計を共にしている
  • 健康保険の扶養配偶者として届け出ている
  • 住民票や賃貸借契約書に内縁の夫または妻と記載されている
  • 友人や知人、親族などから夫婦として認識されている

友人や知人、親族などの第三者から夫婦として認識されていた事実は、単なる同棲ではなく、夫婦として共同生活を送っていたことを裏付ける重要な要素です。

例えば、お互いを夫や妻として紹介していた、親族の冠婚葬祭に夫婦として出席していた、友人から夫婦として扱われていたといった事情が挙げられます。第三者の証言のほか、夫婦として紹介しているメッセージや写真なども、内縁関係を示す証拠になる可能性があります。

しかし、第三者から夫婦として認識されていた事実だけで内縁関係が認められるとは限りません。同居期間や家計の状況、住民票、賃貸借契約書、健康保険の扶養関係など、複数の事情から総合的に判断されます。

恋人が浮気した際の慰謝料相場はいくら?

恋人が浮気した際の慰謝料相場はいくら?

単なる恋人同士の場合、浮気をされても原則として慰謝料請求は難しいと考えられています。

一方、婚約関係や内縁関係が成立しており、相手の浮気によって関係が破綻した場合は、慰謝料を請求できる可能性があります

慰謝料額は法律で一律に定められているわけではありません。過去の裁判例や実務上の傾向では、婚約破棄に伴う慰謝料は50万円~200万円程度、内縁関係の不貞や不当な解消に伴う慰謝料は50万円~300万円程度が一つの目安とされています。

慰謝料の目安は、次のとおりです。

状況 慰謝料の相場・目安
単なる恋人関係での浮気 原則として慰謝料請求は難しい
浮気によって婚約破棄に至った場合 50万円~200万円程度
浮気によって内縁関係が破綻した場合 50万円~300万円程度
浮気が長期間・複数回に及ぶなど悪質性が高い場合 通常より増額される可能性がある

具体的な金額は、浮気の期間や回数、婚約・内縁関係の期間、子供の有無、関係が破綻した経緯、受けた精神的苦痛などによって異なります。

上記はあくまでも目安であり、必ずこの範囲の慰謝料が認められるわけではありません。請求できるかどうかや適切な金額は、証拠や個別の事情を踏まえて判断されます。

婚約した恋人や内縁のパートナーの浮気で慰謝料を請求したい場合は、証拠を持参したうえで弁護士へ相談することをおすすめします。

恋人が浮気した際の慰謝料の増額が見込めるケース

慰謝料の金額は、浮気の悪質性や被害者が受けた精神的苦痛、浮気によって生じた社会的・経済的な影響などを考慮して判断されます。

慰謝料が増額される主な要因は、次のとおりです。

観点 増額要因の例
浮気の悪質性 浮気が長期間に及ぶ、回数が多い、発覚後も関係を続けた、複数の相手と浮気した
精神的苦痛 浮気が原因で婚約破棄に至った、心療内科などを受診した、妊娠中に浮気された
社会的・経済的影響 結婚式をキャンセルした、新居を解約した、結婚を理由に退職していた、家族や職場への説明が必要になった
関係性の深さ 交際・内縁期間が長い、二人の間に子供がいる、妊娠している

例えば、結婚式の直前に浮気が発覚して婚約を解消したケースや、長期間にわたり複数回の浮気を繰り返していたケースでは、被害が大きいとして慰謝料が増額される可能性があります。

しかし、特定の事情があれば必ず増額されるわけではありません。浮気の内容や関係が破綻した経緯、証拠の有無などを踏まえて総合的に判断されます。

浮気が原因で婚約破棄に至った場合

婚約中の浮気によって結婚への信頼が失われ、婚約破棄に至った場合は、精神的苦痛や生活への影響が大きいとして、慰謝料が増額される可能性があります。

例えば、結婚式場や新婚旅行をキャンセルした、新居を解約した、結婚を理由に退職していたといった事情がある場合は、領収書や契約書、退職に関する書類なども保管しておきましょう。

また、浮気が原因で婚約を解消したことを証明するためには、浮気の発覚から婚約破棄に至るまでの経緯が分かるLINEやメール、話し合いの録音などが重要です。

単に婚約を解消した事実だけでなく、浮気と婚約破棄の因果関係を客観的な証拠によって示す必要があります。

恋人との間に子供がいる(妊娠している)

恋人との間に子供がいる場合や、恋人の子供を妊娠している場合は、二人の関係性が深く、浮気による精神的苦痛や生活への影響が大きいとして、慰謝料の増額要因になる可能性があります。

また、浮気相手を妊娠させた場合や、浮気相手の子供を妊娠した場合も、浮気の悪質性が高いと判断され、慰謝料が増額されることがあります。

ただし、妊娠や中絶があったからといって、当然に慰謝料を請求できるわけではありません。双方が合意のうえで性交渉を行い、妊娠や中絶に至った場合は、妊娠や中絶そのものを理由とする慰謝料請求は難しいと考えられています。

一方、暴力や脅迫によって中絶を強制された場合や、相手が話し合いを拒否して一方的に責任を放棄した場合などは、精神的苦痛について慰謝料を請求できる可能性があります。妊娠や中絶に関する慰謝料請求は、当事者の合意や相手の言動などによって判断が分かれやすいため、弁護士への相談が必要です。

恋人の浮気で慰謝料請求するために必要な証拠とは?

恋人の浮気で慰謝料請求するために必要な証拠とは?

恋人の浮気で慰謝料を請求するためには、「浮気の事実」と「慰謝料を請求できる関係にあった事実」の両方を証明する必要があります。

相手が浮気や婚約・内縁関係を否定した場合、客観的な証拠がなければ、慰謝料請求が認められない可能性があります。相手を問い詰める前に、写真やメッセージ、契約書などの証拠を確保しておくことが重要です。

婚約していた場合は、以下の①と②、内縁関係にあった場合は、以下の①と③に関する証拠を集めましょう。

①浮気の証拠

裁判で慰謝料を請求する場合は、原則として、恋人と浮気相手の間に肉体関係があったことを客観的な証拠によって証明する必要があります。

浮気の証拠として、次のようなものが挙げられます。

  • ラブホテルに出入りしている写真や動画
  • ラブホテルに長時間滞在したことが分かる記録
  • ラブホテルの領収書やクレジットカードの利用明細
  • 肉体関係があったことを推測できるLINEやメールのやり取り
  • 浮気を認めた音声や書面
  • 探偵の調査報告書

単に二人で食事をしている写真や、手をつないでいる写真だけでは、肉体関係を証明する証拠として不十分な場合があります。

LINEのやり取りや領収書などは、単独では決定的な証拠にならなくても、写真や行動記録と組み合わせることで、浮気を裏付ける証拠になる可能性があります。

どの証拠が有効かは事案によって異なるため、無理な証拠収集をする前に、浮気・慰謝料問題に詳しい弁護士へ相談することをおすすめします。

②婚約の証拠

婚約をしていたことの証拠としては、婚約指輪、結婚式会場の予約、新婚旅行の予約、結納会場の予約、新居の契約などがあげられます。

婚約に関係する契約書や領収書、カードの支払い明細書などを証拠として使える可能性があります。

また、両親との顔合わせの際に撮影した写真や、恋人とのLINEのやり取りで結婚の準備を進めていることが分かるやり取りがあったら、それを証拠とすることもできる可能性があります。

寿退社していた場合は、退職の際にいただいたメッセージカードや、上司に陳述書を書いてもらってそれを証拠とすることもできます。

③内縁関係の証拠

内縁関係を理由に慰謝料を請求する場合は、単に同居していただけではなく、婚姻意思に基づいて夫婦同様の共同生活を送っていたことを証明する必要があります。

事実婚のパートナーは、健康保険において、生計維持などの所定の要件を満たし、事実上婚姻関係と同様であると認定された場合に、被扶養者として扱われることがあります。

また、厚生年金の加入者に扶養される配偶者として要件を満たす場合は、国民年金の第3号被保険者となることがあります。

ただし、健康保険や年金の手続きをしていた事実だけで、内縁関係の成立が当然に証明されるわけではありません。これらの手続は、内縁関係を裏付ける有力な事情の一つとして扱われます。

内縁関係を示す証拠として、次のようなものが挙げられます。

  • 住民票に「妻(未届)」「夫(未届)」などの記載がある
  • 賃貸借契約書に内縁の夫または妻として記載されている
  • 健康保険の被扶養者として認定されていたことが分かる書類
  • 国民年金第3号被保険者関係届などの書類
  • 生活費を負担していたことが分かる通帳や送金記録
  • 夫婦として紹介しているLINEやメール
  • 親族や友人から夫婦として認識されていたことを示す証言
  • 事実婚関係や生計同一関係に関する申立書

一つの証拠だけで内縁関係が認められるとは限りません。同居期間、家計の状況、住民票、社会保険上の手続、第三者の認識など、複数の事情を組み合わせて示すことが重要です。

④精神的苦痛を証明する証拠

浮気によって受けた精神的苦痛を慰謝料額に反映させるには、苦痛の程度を客観的に示す証拠が重要です。

具体的には、心療内科や精神科の診断書、通院履歴が分かる領収書、カウンセリングの記録、処方箋などが挙げられます。

これらの資料は、浮気の発覚後に体調を崩したことや、治療が必要なほど精神的な影響を受けたことを裏付ける証拠になります。

恋人の浮気で慰謝料請求する方法

慰謝料を請求する方法としては、直接相手に請求して金額等について話し合う、書面を作成して支払いを求める、弁護士に依頼して請求する、などが考えられます。

以下、それぞれのメリットとデメリットをお伝えします。

話し合いで請求

慰謝料請求と聞くと、裁判所での手続きを想像する人もいるでしょう。しかし、裁判は一般的に最終手段であり、まずは当事者同士の話し合いによる解決を目指します。

恋人に対して直接請求する方法としては、対面や電話、LINEなどが考えられます。相手に請求する際は、浮気に対する慰謝料を請求する旨と、希望する金額を明確に伝えましょう。

相手が支払いに同意した場合は、次のような内容を合意書や示談書に記載します。

  • 慰謝料の金額
  • 支払期限
  • 支払方法
  • 分割払いの場合の回数と支払日
  • 支払いが遅れた場合の取り扱い
  • 当事者双方の氏名、住所、署名、押印

口約束だけでは、後から合意内容や支払い条件をめぐってトラブルになる可能性があります。そのため、合意した内容は必ず書面に残しましょう。

特に、慰謝料を分割で支払ってもらう場合や、将来の不払いが心配な場合は、合意内容を公正証書にまとめることが重要です。一定額の金銭の支払いと、支払いが滞った場合に強制執行を受けることを認める「強制執行認諾文言」を公正証書に記載しておけば、不払いが生じた際に、改めて裁判を起こさず強制執行を申し立てられる可能性があります。単に公正証書を作成するだけではなく、強制執行認諾文言を入れる必要がある点に注意しましょう。

一方、話し合いによる請求は、相手の任意の支払いを求める方法です。相手が支払いを拒否した場合、その場で支払いを強制することはできません。また、浮気の発覚直後は双方が感情的になり、冷静に話し合えない可能性もあります。

話し合いの際は、相手が浮気を認めた発言や、慰謝料の支払いについて合意した内容が後に証拠となる可能性があるため、会話を録音しておくことも検討しましょう。

書面で請求

浮気をした恋人と直接会いたくない場合や、電話やLINEでは冷静に話し合えない場合は、書面で慰謝料を請求する方法があります。すでにLINEをブロックされているなど、通常の連絡手段が使えない場合にも検討できます。

書面は普通郵便でも送れますが、普通郵便では、いつ、誰が誰に、どのような内容の文書を送ったのかを公的な記録として残すことが困難です。そのため、相手から「そのような書面は受け取っていない」「請求内容を知らない」と主張される可能性があります。

このようなリスクを抑える方法が、内容証明郵便です。内容証明郵便とは、いつ、どのような内容の文書が、誰から誰宛てに差し出されたのかを日本郵便が証明する制度です。普通郵便と比べて、慰謝料を請求した日時や文書の内容を客観的な記録として残せるため、請求した事実を証明しやすくなります。

ただし、内容証明郵便だけでは、相手に文書が配達された事実までは証明できません。「受け取っていない」という主張に備えるには、内容証明郵便に配達証明を付けることが重要です。配達証明を利用すると、郵便物が配達された事実を記録として残せます。ただし、実際に誰が受け取ったのかまで証明する制度ではありません。

請求書には、主に次の内容を記載します。

  • 恋人が浮気した事実
  • 婚約関係または内縁関係にあった事実
  • 慰謝料を請求する理由
  • 請求する慰謝料の金額
  • 支払期限
  • 振込先の銀行口座
  • 期限までに対応がない場合の方針

なお、内容証明郵便は、記載された内容が真実であることや、慰謝料請求が法的に正当であることまで証明するものではありません。また、送付しただけで相手に支払いを強制できるわけでもありません。相手が支払いに応じない場合は、弁護士を通じた交渉や裁判など、次の手続きを検討する必要があります。

裁判(訴訟)を起こして請求

話し合いや書面による請求でも合意できない場合は、最終手段として裁判を起こし、慰謝料を請求する方法があります。

裁判では、請求内容や理由を記載した訴状を裁判所へ提出し、浮気の事実や婚約・内縁関係を示す証拠を提出します。

その後も、裁判所が指定する期日への出廷・参加や、相手の主張に対する反論などが必要です。手続きには時間や労力がかかるため、訴訟を検討する際は弁護士へ相談するとよいでしょう。

弁護士に依頼して請求

弁護士に慰謝料請求を依頼する大きなメリットは、相手との交渉をすべて任せられることです。

浮気をされて精神的につらい状況で、相手に慰謝料を請求したり、金額や支払方法について交渉したりすることは、大きな負担になります。弁護士が代理人になれば、相手への連絡や交渉を一任できるため、直接やり取りする必要がなくなり、精神的な負担を軽減できます。

また、弁護士名義で請求書や内容証明郵便を送ることで、相手に「法的手続きに発展する可能性がある」と認識させ、任意の交渉に応じるよう心理的なプレッシャーを与えられる場合があります。

弁護士は、裁判で認められる可能性のある金額や証拠の内容を踏まえて交渉するため、著しく低い金額で合意してしまうリスクも抑えられます。相手が支払いを拒否して裁判へ移行する場合も、訴状の作成や証拠の整理・提出、裁判期日への対応などを任せられます。

一方、弁護士への依頼には、着手金や報酬金などの費用がかかります。請求できる金額によっては費用倒れになる可能性もあるため、相談時に費用の見積もりや回収の見込みを確認し、依頼するかどうかを検討しましょう。

弊所では無料相談を受け付けております。慰謝料を請求できる可能性や弁護士費用について確認したうえで、依頼するかどうかを検討していただけます。

恋人への慰謝料請求を弁護士に依頼する場合の費用相場

恋人への慰謝料請求を弁護士に依頼する場合は、相談料、着手金、報酬金、実費・日当などがかかります。一般的な費用の目安は、次のとおりです。

費用項目 相場の目安 支払うタイミング・内容
相談料 30分5,000円程度 正式に依頼する前の法律相談時に支払う
着手金 10万円~20万円程度 弁護士が交渉などに着手する際に支払う
報酬金 獲得額の10%~20%程度 慰謝料を獲得した場合など、事件の終了時に支払う
実費・日当 実際にかかった金額・日当1回1万円~3万円程度 郵送、裁判手続、移動、出廷などに応じて支払う

実際の料金は、交渉のみで解決するか、裁判へ移行するかによっても変わります。依頼前に見積書を受け取り、追加費用が発生する条件まで確認しておくことが大切です。

相談料

相談料は、弁護士へ正式に依頼する前に、慰謝料を請求できる可能性や必要な証拠などについて相談するための費用です。相場は30分当たり5,000円程度ですが、初回相談を無料としている法律事務所もあります。

収入や資産が一定の基準以下である場合は、法テラスの無料法律相談や弁護士費用の立替制度を利用できる可能性もあります。相談料を抑えたい場合は、無料相談の有無や法テラスの利用条件を確認しましょう。

着手金

着手金は、慰謝料請求の交渉などを弁護士へ正式に依頼し、事件に着手してもらう際に支払う初期費用です。一般的な相場は10万円~20万円程度とされています。

原則として、慰謝料を獲得できなかった場合や途中で依頼を終了した場合でも、着手金は返金されません。

一方、完全成功報酬制や着手金0円の料金体系を採用し、事件終了時の報酬金を高めに設定している法律事務所もあります。着手金だけでなく、解決までにかかる総額を比較しましょう。

報酬金

報酬金は、弁護士の交渉や裁判によって慰謝料を獲得できた場合に支払う成功報酬です。獲得した慰謝料などの経済的利益に対し、10%~20%程度を設定する料金体系が一般的な目安とされています。

法律事務所によっては、「固定報酬+獲得額の〇%」という料金体系や、実際に慰謝料を回収できた場合にのみ報酬が発生する成功報酬制を採用しています。

最低報酬額が定められていることもあるため、計算方法や支払条件を事前に確認しましょう。

実費・日当

実費は、弁護士が事件を進めるために実際に支払った費用です。内容証明郵便の郵送代、交通費、書類の取得費用、裁判所へ納める収入印紙代などの申立手数料が挙げられます。

日当は、弁護士が遠方へ出張した場合や、交渉・裁判の期日に出廷した場合に発生する費用です。相場は1回当たり1万円~3万円程度ですが、移動距離や拘束時間によって異なります。

実費・日当が着手金に含まれているか、別途請求されるかも確認しておきましょう。

カップルの浮気で慰謝料を請求する場合の注意点

カップルの浮気で慰謝料を請求する場合の注意点

恋人の浮気が発覚しても、相手を脅したり、浮気の事実を周囲に言いふらしたりするなど、感情的に行動するのは避けましょう。

かえってトラブルが拡大するおそれがあります。

まずは浮気や婚約・内縁関係を示す証拠を冷静に整理し、請求の可否や適切な進め方について弁護士へ相談することが重要です。

消滅時効を確認する

浮気に関する慰謝料請求権は、原則として、損害と加害者を知った時から3年、または不法行為の時から20年で消滅時効が完成します。

なお、20年の期間は従来「除斥期間」と解釈されていましたが、2020年4月施行の改正民法では、消滅時効の期間であることが明確にされています。また、DVなど人の生命・身体を害する不法行為に該当する場合は、損害と加害者を知った時からの期間が3年ではなく5年に延長されます。

時効の起算点や適用期間は事案によって判断が分かれるため、請求を検討している場合は早めに弁護士へ相談しましょう。

よくある質問

カップルの浮気に関する慰謝料請求について、請求できるケースや金額の目安など、よくある疑問をまとめました。

自分の状況に当てはまるか確認する際の参考にしてください。

カップル間で慰謝料は請求できますか?

カップル間の浮気では、次のように関係性によって慰謝料を請求できるかが異なります。

・通常の交際関係:原則として請求できない
・婚約中:婚約の成立と浮気を証明できれば請求できる可能性がある
・内縁関係:夫婦同様の生活実態と浮気を証明できれば請求できる可能性がある

カップル間の浮気では、次のように関係性によって慰謝料を請求できるかが異なります。

  • 通常の交際関係:原則として請求できない
  • 婚約中:婚約の成立と浮気を証明できれば請求できる可能性がある
  • 内縁関係:夫婦同様の生活実態と浮気を証明できれば請求できる可能性がある

詳しくは「恋人の浮気で慰謝料を請求できるケース」をご確認ください。

精神的苦痛でいくら慰謝料が取れる?

単なる恋人関係での浮気は、原則として慰謝料請求の対象になりません。

婚約関係が成立しており、浮気によって婚約破棄に至った場合は、50万円~200万円程度が一つの目安です。内縁関係が成立しており、浮気によって関係が破綻した場合は、50万円~300万円程度が一つの目安とされています。

ただし、慰謝料額は法律で一律に決まっているわけではありません。浮気の期間や回数、婚約・内縁関係の期間、妊娠・中絶の有無、関係が破綻した経緯、精神的苦痛の程度などによって金額は変動します。

恋人の浮気に関する慰謝料請求は弁護士へ相談を

まとめ

恋人の浮気では、単なる交際関係にとどまる限り、慰謝料請求は原則として認められません。

ただし、婚約が成立していた場合や、夫婦同様の共同生活を送る内縁関係にあった場合は、浮気によって関係が破綻したことを理由に、慰謝料を請求できる可能性があります。

また、結婚式や新婚旅行のキャンセル料、新居の解約費用など、婚約のために現実に支出した費用については、慰謝料とは別に損害として請求できる場合があります。

請求の可否や金額は、婚約・内縁関係の成立、浮気の事実、関係破綻との因果関係、証拠の内容などによって異なります。ご自身で判断することが難しい場合は、関係性や浮気を示す証拠を整理したうえで、弁護士へ相談することをおすすめします。

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執筆者 代表弁護士中川 浩秀 東京弁護士会 登録番号45484
東京スタートアップ法律事務所の代表弁護士として、男女問題などの一般民事事件や刑事事件を解決してきました。「ForClient」の理念を基に、個人の依頼者に対して、親身かつ迅速な法的サポートを提供しています。
得意分野
不貞慰謝料 、 離婚 、 その他男女問題 、 刑事事件
プロフィール
京都府出身
同志社大学法学部法律学科 卒業
同大学大学院 修了
北河内総合法律事務所 入所
弁護士法人アディーレ法律事務所 入所
東京スタートアップ法律事務所 開設
書籍・論文
『スタートアップの法務ガイド』中央経済社
『スタートアップの人事労務ガイド』中央経済社

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