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更新日: 代表弁護士 中川 浩秀

慰謝料を請求できる条件はある?請求方法や流れ、時効について解説

慰謝料を請求できる条件はある?請求方法や流れ、時効について解説
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記事目次

夫や妻に不倫されたら、不倫した配偶者や不倫相手へ慰謝料を請求できます。

ただし一般的な「浮気」のケースで必ずしも慰謝料が発生するわけではありません。

そもそも「慰謝料」とはどういったお金で、どのような場合に請求できるのでしょうか。

この記事では不倫の慰謝料を請求できる条件や金額の相場、請求の流れなどについて解説します。

慰謝料請求された方やこれから慰謝料請求したいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。

慰謝料の基礎知識

慰謝料とは?

慰謝料とは、不法行為によって被った精神的苦痛に対する損害賠償金です。

嫌がらせや名誉毀損などの不法行為が行われると、された側は精神的な苦痛を受けます。

その精神的苦痛を慰謝するため、加害者は被害者へ賠償金を払わねばなりません。それが慰謝料です。

慰謝料の根拠となるのは民法の不法行為に関する条文です。

    民法第709条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
    民法第710条 他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。

損害の種類は?

不法行為にもとづく損害賠償金にはいくつかの種類があります。

まずは人的損害と物的損害に分けられます。

人的損害

人的損害とは、人を対象にした損害です。

生命または身体を侵害されたことにより生じた財産的損害と、精神的苦痛を受けたときの非財産的損害があり、慰謝料は非財産的損害に分類されます。

また人的損害のうち、財産的損害には積極損害と消極損害があります。

積極損害とは、被害者が実際に費用の支出を余儀なくされた損害です。

たとえば殴られたときの治療費などが積極損害になります。

消極損害とは「得られなくなった利益」に相当する損害です。

たとえば殴られたことが原因で働けない期間が発生した場合、本来ならその間に得られるはずだった収入を、休業損害として加害者に請求することができます。

人的損害 物的損害
財産的損害 非財産的損害 財産的損害 非財産的損害
積極損害 消極損害 慰謝料 積極損害 消極損害 慰謝料(発生するケースは例外的)
具体例 治療費
介護費用
休業損害 修理費用
買い替え費用
営業損害

 

物的損害

物的損害とは、人の体や命でない「物」に発生した損害です。

物的損害も財産的損害と非財産的損害に分けられます。

たとえば壊れた物の修理費用や買い替え費用などの弁償費用は財産的損害のうちの積極損害、営業上必要な物が壊されたことによって休業せざるを得なくなり、本来得られたはずの利益を失った場合の営業損害は財産的損害のうちの消極損害となります。

物を壊したことによって人に大きな精神的苦痛を与えると、非財産的損害である慰謝料が発生するケースもあります。

ただしそれは稀なケースで、基本的に物的損害の場合は、例外的に被害者が大きな精神的苦痛を受けたと認められるケースでのみ慰謝料が発生すると考えましょう。

損害賠償の方法は?

慰謝料は「金銭」によって賠償されるのが原則です。

しかし、精神的苦痛は目に見えないものなので、一概に数字を出すことができません。

そこで「相場」によって算定する必要があります。

慰謝料にはそれぞれケースに応じた相場があり、そこに個別事情を加味して賠償額を算定するのが一般的です。

慰謝料が発生する原因は?

慰謝料が発生する原因はさまざまですが、以下のような場合が典型です。

  • 不貞行為(不倫)
  • DV、モラハラ
  • 離婚
  • 内縁の不当破棄
  • 婚約の不当破棄
  • セクハラ、パワハラ
  • いじめ
  • ストーカー
  • 暴行・傷害
  • 名誉毀損、プライバシー権侵害
  • 医療過誤(医療事故)、誤診による損害
  • 交通事故
  • 退職強要
  • 痴漢や強姦、強制わいせつなどの性被害

不倫の慰謝料を請求できる条件は?

次に慰謝料を請求できる条件をみていきましょう。ここでは配偶者の不倫によって慰謝料が発生するケースを解説します。

既婚者が配偶者以外の人と肉体関係を持った

配偶者が法律上の不貞行為を行った、すなわち配偶者以外の人と肉体関係を持ったことを証明する必要があります。肉体関係がなければ基本的には慰謝料が発生しないと考えましょう。ただし社会常識を逸脱するほどの親密な交際によって夫婦生活の平穏が害された場合、肉体関係がなくても少額な慰謝料が認められるケースはあります。

時効が成立していない

時効が成立していないことも必要です。慰謝料の時効については後に詳しく解説します。

不倫が開始された当時に別居していない(婚姻関係が破綻していない)

不倫が開始された当初にすでに夫婦関係が破綻して別居していたら、慰謝料は請求できません。

肉体関係は強要したものではない

配偶者と不倫相手の間において、肉体関係がもう一方から強要されたものであった場合は、強要された者に不法行為が成立しないため、慰謝料は請求できません。

不倫の慰謝料を請求できないケース

配偶者・不貞相手に慰謝料を請求できる条件を満たしていても、以下の場合には慰謝料を請求することができません。

  • 精神的損害を補うのに十分な慰謝料を受け取っている
  • 夫婦お互いに原因がある
  • 不貞相手が配偶者を既婚者であると知らなかった、知らないことに過失がない

精神的損害を補うのに十分な慰謝料を受け取っている

配偶者あるいは不貞相手の一方から既に十分な慰謝料を受け取っている場合、不貞行為による損害は慰藉されたとして、他方に慰謝料を請求することはできません。

夫婦お互いに原因がある

配偶者が不貞行為をした腹いせに自身も不貞行為をした、配偶者のモラハラに耐えかねて不貞行為をしたという場合、夫婦双方に慰謝料を請求する権利があるように思われます。

しかしながら、離婚原因が夫婦双方にある場合、それぞれ慰謝料請求は認められないのが一般的です。

不貞相手が配偶者を既婚者であると知らなかった、知らないことに過失がない

不貞相手が配偶者を既婚者で知らなかった場合、また既婚者と知らなかったことに理由がある場合、「故意、過失」(民法709条)がないため、慰謝料を請求することはできません。

慰謝料請求に必要な準備

慰謝料請求するには、準備が必要です。具体的には証拠を揃えなければなりません。

配偶者の不倫にもとづいて慰謝料請求するなら、配偶者が自分以外の異性と肉体関係を持った証拠を集める必要があります。

たとえば以下のようなものが証拠になります。

  • 性交渉しているときの動画や画像
  • 日記
  • 肉体関係を持ったことがわかるLINEやメールなどのメッセージ
  • デート代を払った領収証、クレジットカード明細書
  • 産婦人科の診療報酬明細書
  • 相手宅に通っていることがわかる交通ICカードの記録
  • 相手と頻繁に会話していることがわかる通話記録

慰謝料請求の注意点

慰謝料請求する際には、以下のような行動をとってはなりません。

  • 相手に暴行を振るう、脅す
  • 相手の名誉を毀損する(ネット上で悪口を投稿するなど)
  • 相手を監禁する
  • 無理やりに自認書や慰謝料支払の念書、合意書などを書かせる

慰謝料請求の流れと時間

慰謝料を請求するのにかかる期間は、どのような方法で解決できるかによって異なります。

たとえば話し合いですぐに解決できる場合、1カ月もかからないケースがあります。一方、訴訟(裁判)になってしまったら1年程度かかる可能性もあります。

目安としては、示談(話し合い)の場合なら1~3カ月程度、訴訟になってしまったら半年~1年程度かかると考えておくとよいでしょう。

請求までの流れ

以下では慰謝料請求する流れについて、確認しましょう。

  • ステップ1 慰謝料請求するための証拠集めと請求できる条件の確認
  • ステップ2 書面で相手に慰謝料を請求する
  • ステップ3 相手と慰謝料の金額や支払い方法について交渉する
  • ステップ4 示談書を作成する
  • ステップ5 交渉がまとまらなければ訴訟を提起する

それぞれのステップについて詳述します。

慰謝料請求するための証拠集めと請求できる条件の確認

まずは慰謝料を請求するための証拠を集めましょう。それと並行して、慰謝料を請求できる条件を満たすか検討する必要があります。

十分な証拠が揃って請求できる条件も満たしているなら、次のステップへ進みましょう。

書面で相手に慰謝料を請求する

慰謝料請求の準備が整ったら、慰謝料請求書を作成しましょう。

慰謝料請求書は「内容証明郵便」で作成することをおすすめします。

内容証明郵便とは、送付した内容や年月日、送付の事実などを郵便局が公的に証明してくれるサービスです。

相手に手渡しで届く、郵便局の印鑑が刻印されるなどの特徴があり、相手にプレッシャーを与える効果を期待できます。

弁護士に慰謝料請求の書面作成や発送を依頼することも可能です。

相手と慰謝料の金額や支払い方法について交渉する

相手に書面が送達されたら、相手と慰謝料の金額や支払い方法について交渉し、取り決めなければなりません。

示談書を作成する

相手との話がまとまったら、必ず合意した内容をまとめた示談書(合意書)を作成しましょう。

特に慰謝料が分割払いになる場合、公正証書にしておくことを強くおすすめします。

公正証書にしておけば、相手が不払いを起こした際に裁判手続を経ることなく、直ちに差し押さえなどの強制執行をしてもらうことができます。

交渉がまとまらなければ訴訟を提起する

相手と話し合っても慰謝料についての合意ができない場合や相手が話し合いに応じない場合などには、慰謝料請求訴訟を提起することができます。

訴訟で相手方らの不倫(不貞行為)を証明できれば、裁判所が慰謝料の支払い命令を出してくれて慰謝料を支払わせることができます。

ただし訴訟は非常に専門的なので、法的知識やスキルのない方が一人で進めるのは困難でしょう。

訴訟を提起するなら、弁護士に依頼することを強くおすすめします。

慰謝料の時効成立の条件

慰謝料には時効があります。

時効が成立したら、慰謝料を請求できなくなってしまうので、「いつ時効が成立するか」については常に意識しておかねばなりません。

慰謝料の時効は、以下のタイミングで成立します。

  • 損害発生と加害者を知ってから3年

「不倫されたこと」と「不倫相手」を知ってから3年が経過すると、慰謝料は請求できなくなってしまいます。不倫が発覚したら、早めに慰謝料請求した方が良いでしょう。

また、配偶者と離婚に至った場合は、配偶者に離婚慰謝料を請求することができます。離婚慰謝料の時効は「離婚後3年」です。

時効を止める方法

慰謝料の時効は止めることができます。
時効を止めるには、主に2つの方法があります。

  • 相手に債務を認めさせる
  • 裁判を起こして判決を確定させる(調停でも可能)

時効が成立しそうな場合、内容証明郵便で請求すれば6カ月時効を延長できます。

慰謝料請求の実際の判例

東京地判令和元年6月18日

この裁判例では、不貞行為によって原告らの夫婦関係が破綻させられ、原告が2人の未成熟子と共に精神的・経済的に平穏な家庭生活の基盤を失うに至ったとの認定がなされた上で、慰謝料の額は300万円が相当であるとの判断がなされました。

東京地判平成25年3月28日

この裁判例では、約1か月程度の不貞行為があったことが発覚し、これによって夫婦が別居状態に陥ったという事案において、裁判所は、不貞行為によって原告とその夫との婚姻関係の継続に重大な支障を生じさせ、原告に精神的苦痛を与えたことを認めつつ、その慰謝料額は100万円が相当であると判断しました。

東京地判平成22年10月7日

この裁判例では、不貞行為発覚後も不貞関係が継続していること、不貞行為によって原告らの婚姻関係が破綻したといえること、原告ら夫婦間には幼い子が2人いること等を理由として、慰謝料としては400万円が相当であるとの判断がなされました。

慰謝料請求の調停とは

慰謝料請求の調停とは、離婚や不倫、暴力などによって元配偶者から精神的苦痛を受けた人が、その元配偶者に慰謝料を求める際に、「家庭裁判所」で行う話し合いの手続です。

他方で、不貞相手に対する慰謝料請求の調停は、原則として不貞相手の住所地を管轄する「簡易裁判所」に申し立てることとなります。

これらの調停は、訴訟とは異なり、調停委員が当事者の間に入り、裁判所での話し合いにより、金額や支払い方法などについて合意を目指します。

また、調停手続は公開の法廷ではなく、裁判所内の非公開の調停室内で行われます。

調停内で合意が成立すれば「調停成立」となり、訴訟の判決と同じ効力を持ちますが、基本的にはあくまでも双方の合意を前提とする手続になるので、まとまらなければ「調停不成立」となり、訴訟に移行することもあります。

第三者を間に入れるために相手方との直接の交渉が避けられる点や合意内容が守られない場合は強制執行ができると等の点がメリットとして挙げられます。(410字)

申立人・申立先

以下では、「慰謝料請求調停」として、離婚した元配偶者に対する請求について解説します。

申立人は、離婚した元夫や離婚した元妻になります。

申立先は、相手方の住所地の家庭裁判所又は当事者が合意で定める家庭裁判所になります。

なお、上記のとおり、不貞相手に対する慰謝料請求調停を申し立てる場合は家庭裁判所ではなく、簡易裁判所に申し立てることとなります。

申立てにかかる費用

申立てに必要な費用は、収入印紙1200円分に郵便切手代となります。

なお、この郵便切手代については、裁判所ごとに総額と内訳が異なりますので、各裁判所のホームページか直接の問い合わせで確認する必要があります。

申立てするために準備が必要な書類

申立てに準備が必要な書類は、原則として(1)申立書及びその写し1通、(2)進行に関する照会回答書、(3)送達場所等届出書、となります。

ただし、調停の審理の中で適宜追加書類の提出を求められる場合もあります。(103字)

記載の例

慰謝料請求調停の実際の申立書の書式については、裁判所のホームページに上がっているためそちらをダウンロードしたうえで利用するとよいでしょう。

(参考:https://www.courts.go.jp/saiban/syosiki/syosiki_kazityoutei/syosiki_01_27/index.html

例えば不貞慰謝料調停の場合の記載例としては、「申立ての趣旨」の欄に「相手方は、申立人に対して慰謝料として相当額を支払うとの調停を求めます。」と記載したうえで、「申立の理由」の欄には、①申立人と相手方が婚姻した事実、②相手方が第三者と不貞行為に及んだ事実、③その後申立人と相手方が離婚した事実、④精神的苦痛を負ったため慰謝料を請求すること、等を記載することが考えられます。(343字)

自分で慰謝料請求する際のポイント

慰謝料の請求は弁護士をつけずに自分だけで行うこともできます。

ただし、弁護士をつけずに自分だけで請求する際には注意すべきポイントがいくつかあるため、ここではそのポイントを解説します。

①証拠を揃えてから請求する

まずひとつめのポイントとして、証拠を揃えてから請求することが挙げられます。

これについて、証拠がなくても慰謝料請求をすること自体は自由ではありますが、確実な証拠がなければ相手が否定してくる可能性があり、相手が支払いを拒否してきた場合、適切な証拠がなければ裁判を提起したとしてもかかる慰謝料請求が認められないこととなります。

主な証拠には、ラブホテルの出入り写真、LINEやメールでの肉体関係を示す内容、宿泊記録、探偵の報告書などが考えられます。

単なる親密なやり取りだけでは不十分な場合もあるため、肉体関係をうかがわせる具体的な証拠を重視して集めることが大切になります。

②過度な慰謝料額を請求しない

次に、過度な慰謝料額を請求しないことが挙げられます。

不貞慰謝料の相場は、婚姻期間や不貞の期間、離婚の有無など事案ごとの個別の事情で大きく異なりますが、大まかな相場としては、離婚に至った場合で100万〜300万円程度、離婚しない場合は50万〜150万円程度が目安となります。

これについて、事案にもよりますが請求側があまりにも高額すぎる金額を請求すると、相手が応じず話がまとまらなかったり、相手が交渉に応じてくれなくなったりする可能性があります。

③冷静に落ち着いて対応する

そして、交渉の際に注意しなければならないこととしては、冷静に落ち着いて対応することが挙げられます。

確かに、不倫された側の当事者は怒りや憎しみでどうしても感情的になってしまうことがあります。

しかしながら、感情的になると交渉がまとまらないため、あくまでも冷静に対応する意識をもつことが重要です。

また、感情的に請求した結果、脅迫罪や恐喝罪にあたる行為をしてしまい、逆に訴えられる側になってしまうリスクもあるためこの点は十分に注意すべきでしょう。

④過度に謝罪を要求しない

相手に直接慰謝料を請求する際に過度に謝罪を要求しないということも意識すべきポイントになります。

例えば、感情的になり、相手方に土下座を強いてしまった場合は、強要罪にあたる行為になりえ、こちらも逆に相手に訴えられる側になり、民事上で損害賠償義務を負うだけでなく、刑事事件の被疑者・被告人になってしまいかねません。

したがって、過度の謝罪の強要はしないように交渉する必要があります。

⑤合意書(示談書)を作成・締結する

また、慰謝料の支払い額やその他の条件が決まり次第、合意書(示談書)を作成・締結すべきです。

支払いについて合意した場合に合意書(示談書)を作成しないと、後々トラブルになり、慰謝料の回収が困難になったり、相手がなかったことにしたりしてきた場合に合意を証明する手段がなくなってしまいます。

また、合意書(示談書)を公正証書で作成しておくと、合意内容通りに慰謝料の支払いが行わなかった場合に直ちに強制執行の手続が可能になるため、特に分割払いの場合は公正証書化を検討すると良いでしょう。

自分で慰謝料請求するデメリット

上記のとおり、慰謝料請求は自分だけで請求することもできますが、様々なリスクがあるため、法律の専門家である弁護士に依頼するのがおすすめです。

ここでは、自分自身で慰謝料請求する際のデメリットをご説明します。

①法的知識の差で交渉は不利になる

まず、法的知識が足りないことによって知らず知らずのうちに不利な交渉を強いられる可能性がある点が挙げられます。

慰謝料請求は民法や過去の裁判例、実務上の相場や交渉方法といった専門的知識が必要で、自分自身で行う場合では適切な法的根拠を示すのが難しい場合があります。

特に相手が弁護士を依頼している場合、法律知識の差で交渉が不利になりやすく、請求金額を大幅に下げられたり、逆に法的反論を受けて請求が頓挫したりしてしまうこともあります。

②相手が請求に応じてこない可能性が高くなる

次に、相手が請求に応じてこない可能性が高くなるという点も挙げられます。

個人が自分自身で請求しても特に心理的プレッシャーを感じずに無視をしてくる相手方もいます。

他方で、弁護士が代理人として請求した場合、相手方にとっても普通に生活している限り弁護士から電話や書面が届くことはあまり経験しない出来事であるため、個人で請求する場合に比べて、心理的プレッシャーを与えることができ、相手が請求に応じてくる可能性が高まることが期待できます。

③相手と交渉すること自体が大きな精神的負担になり、時間的コストもかかる

相手と交渉すること自体が大きな精神的負担になり、時間的コストもかかるという点もデメリットとして挙げられます。

慰謝料を自分自身で請求するとなると、わざわざ時間をとったうえで、怒りや嫌悪感、不信感を覚える相手方と直接やりとりをしなければならなくなります。

そのような相手とは顔も合わせたくないし声も聞きたくないという方もいらっしゃると思います。

そのため、自分で慰謝料を請求することは、それ自体が精神的負担となり、また実際に時間もとられることから時間的なコストもかかるものとなり、この点も大きなデメリットといえます。

④別のトラブルに発展してしまうおそれがある

そして、自分で慰謝料請求をする際のデメリットとして、別のトラブルに発展してしまうおそれがあることも注意が必要です。

上記のとおり、感情的になるあまり相手方に対して脅迫罪、強要罪、恐喝罪に該当するような行為をしてしまったり、名誉毀損やプライバシー侵害に該当しうる行為をしてしまう可能性があります。こうなってしまった場合、請求者側が逆に訴えられる側になってしまい、最悪刑事事件として立件されてしまう可能性もあります。

⑤証拠の不備等で請求に失敗してしまうリスクがある

また、証拠の不備等で請求に失敗してしまうリスクもあります。

適切な証拠がなくても相手に請求すること自体は自由ですが、相手方が支払いを拒否してきた場合、最終的には裁判を提起せざるを得ません。

しかし、裁判となった際は証拠の有無が勝負の分かれ目となるため、適切な証拠がそろっていない場合は請求が認められないリスクがあります。

この点、自分自身で請求を進める際、適切な証拠が揃っていなかった場合、一度請求したことによって相手が警戒して行動を制限したり証拠を消去したりしてその後の証拠取集が困難になってしまうリスクもあります。

⑥適切な合意書(示談書)を作成することが難しい

適切な合意書(示談書)を作成することが難しいことも挙げられます。

上記のとおり、慰謝料について合意に至った場合、必ず合意書(示談書)を作成すべきです。

しかしながら、合意書(示談書)の文言に不十分であったり過度な内容であったりすると、後になってその解釈について当事者間で争いが生じたり、せっかく作成した合意書(示談書)が法的に無効となってしまうおそれがあります。

慰謝料の請求を弁護士に依頼するメリット

スムーズな請求が可能

不倫相手へ慰謝料請求をしたいけど、「今ある証拠で請求できるのか」、「いくら請求したらいいのか」、「どのような方法で請求したらいいのか」など、わからないことばかりだと思います。

慰謝料請求の経験が豊富な弁護士に依頼をすることで、それらの疑問を解決して、依頼者にベストな解決を目指すことが可能です。

不倫相手と直接やり取りせずに済む

不倫相手に慰謝料を請求するときに、直接不倫相手とやり取りをすることに精神的ストレスを感じる方が多いです。

しかし、弁護士に依頼をすることで、不倫相手と直接やり取りをせずにすみ、精神的な負担を軽減できます。

慰謝料の請求を弁護士に依頼するまでの流れ

相談予約

慰謝料請求を取り扱っている弁護士事務所に相談の予約を行いましょう。

弁護士に相談すること自体緊張すると思いますが、前に進めるために大切なことなので、ぜひご連絡をいただければと思います。

弁護士への相談

弁護士に概要を伝え、今後の方針について相談を行いましょう。

慰謝料請求は初動が大切なので、経験豊富な弁護士にご相談ください。

ご契約

弁護士への相談後、費用についての説明を受けた上で、依頼する場合には、そのままご契約に進んでいただくことが可能です。

弊所では、クラウドサイン手続での契約手続ができますので、スムーズな契約手続が可能です。

慰謝料に関するよくある質問

慰謝料が支払えない場合はどうしたらいい?

慰謝料は高額になることもあるため、一括では支払えないという状況は珍しくありません。

その場合は、例えば、頭金としていくらか入れた上で、残りをできる限り短い期間の分割払いで支払うといった点も含めて請求してきた側と協議をする必要があります。

請求する側としてはできる限り一括で支払うよう求めることが一般的ではありますが、現実的な問題として、ないところからはとれないため、ある程度の分割払いの協議には応じてくれることが多いです。

慰謝料を踏み倒すとどうなる?

一度合意した慰謝料を途中で支払わなくなると、当然に支払いの督促があると思われます。

また、それでも支払わなかった場合、場合によっては裁判手続に移行し、最終的には給料や不動産、車等の財産を差し押さえられる可能性もあります。

そのため、慰謝料を踏み倒すことはおすすめできません。

裁判が終わるまでにどれくらい期間がかかる?

裁判になった場合であっても、裁判の途中で和解して終了となるケースが大半です。

そして、和解して終了となるケースでは、訴訟提起から終わるまでに約6か月程度かかることが多いです。

また、和解せずに裁判所が判決を出すところまで進んでいくケースでは、訴訟提起から終わるまでに、1年以上の期間がかかることも珍しくありません。

慰謝料を請求できるケースとは?

不倫の慰謝料請求については、不倫の事実と請求の相手方の氏名と連絡先(電話番号や住所など)を知った場合には請求することができます。

ただし、不倫の事実について、適切な証拠がない場合には、仮に相手方が不倫の事実を否定して支払いを拒否してきた場合に、最終的に慰謝料を回収できなくなるおそれがあります。

また、相手方の氏名と連絡先についても、全くわからないという場合は請求をすることは困難ですが、わかっている範囲で請求していくことも可能であり、また、弁護士に依頼した場合は、職務上請求や弁護士会照会等を利用して相手方の住所等が判明する場合もあるため、それらの手段も検討すると良いでしょう。

精神的苦痛に対する慰謝料はいくらですか?

不貞慰謝料の相場は、婚姻期間や不貞の期間、離婚の有無など事案ごとの個別の事情で大きく異なりますが、大まかな相場としては、離婚に至った場合で100万〜300万円程度、離婚しない場合は50万〜150万円程度が目安となります。

ただし、相場はあくまでも相場なので、事案ごとの個別事情や早期解決の意向の有無・程度、分割の有無・程度等によって事案ごとの検討が必要になります。

慰謝料はどのように請求されますか?

慰謝料請求の方法は、事案によって異なりますが、一般的には、相手方の住所がわかる場合には相手方住所に内容証明郵便で通知書を送ることが多いです。

また、電話で請求することもできます。さらに、最近では、LINEや各SNSを通じて請求することもあります。

慰謝料についての相談は「東京スタートアップ法律事務所」へ

弊所は、日々全国から不貞の慰謝料請求に関する数多くのご相談やご依頼を頂いております。

慰謝料の請求に関する案件については、当事者同士での協議では感情の問題等もあり話がスムーズに進まず、かえって話がこじれて複雑になってしまうケースも多いところです。

そこで、こうした問題については、豊富な解決実績のある弁護士が数多く所属する弊所に是非ご相談下さい。

ご相談いただくだけでも悩みが解消して、問題解決に向けてどのように進めていくべきか見通しを立てることができるはずです。

まとめ

慰謝料とは精神的苦痛に対する賠償金です。目に見えない、形のない損害なので「相場」によって算定しなければなりません。

また慰謝料請求する際には証拠も必要となります。

専門知識のない方が一人で対応すると、思ったように慰謝料を払ってもらえないケースも多いので、注意が必要です。

不倫の慰謝料を請求する場合や請求された場合には、専門家である弁護士の力を頼りましょう。

代わりに交渉してもらえれば、自分で対応するより有利に進めやすくなるでしょう。

お気軽にご相談ください。

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執筆者 代表弁護士中川 浩秀 東京弁護士会 登録番号45484
東京スタートアップ法律事務所の代表弁護士として、男女問題などの一般民事事件や刑事事件を解決してきました。「ForClient」の理念を基に、個人の依頼者に対して、親身かつ迅速な法的サポートを提供しています。
得意分野
不貞慰謝料 、 離婚 、 その他男女問題 、 刑事事件
プロフィール
京都府出身
同志社大学法学部法律学科 卒業
同大学大学院 修了
北河内総合法律事務所 入所
弁護士法人アディーレ法律事務所 入所
東京スタートアップ法律事務所 開設
書籍・論文
『スタートアップの法務ガイド』中央経済社
『スタートアップの人事労務ガイド』中央経済社

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